『プリズム』

『プリズム』31*出会った姉妹-50

「ただいまー。疲れたー」

ひろさんの部屋に戻って低いソファーに体を投げ出す。
「ご苦労さん」
「ん。さんきゅ」
缶ビールを受け取りながら、
「咲也くん、暴れたりしなかったけど両手で体を支えてるの、結構きつかった」
腕を揉んだり指を握っては開く、をやってたら、ひろさんが、
「おんぶ、言わなきゃよかったか? 」
珍しく伺うような声で聞いてきた。
「ううん、正しかったと思う。店の中、ガラスの置物とかあったし、綾乃さんたちだって
咲也くん気にしてたら選べなかったよ」
「・・・・」
「ひろさん? 」
「マッサージ、してやる」
ほら、起きろ、って俺の肩を押し、隣に座ると腕を取る。

「・・・気持ちいい」
「そうか」
ひろさんの手が俺の腕を撫でたり押したりする。人にやってもらうの、どうしてこんなに気持ちが良いんだろう。でも、
「ひろさん、どうかした? 」
「・・別に」
そう、かな。 
「何か気にしてる? 」
返事が無い。 やっぱり気にしてる事があるんだ。今日の、どこを気にしてるんだろう?
俺が今日のことを思い出してると、ひろさん、立ち上がった。驚いて、
「もう終わり? 」
「反対側をするんだ」
あ。。

もう片方もひろさんは熱心にしてくれる。くれるけど一言も話さない。とうとう、
「ひろさん、俺、何か変なことした? 」
「いや」
「じゃあ、怒られそうなこと? 」
「いや」
「だったら。話して」
「・・おまえは何も悪くない」
「ひろさん。俺の顔、見て言ってよ」
マッサージしてた手が止まり、ため息が一つ。

「・・笑わないか? 」
「笑わない」






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『プリズム』

『プリズム』31*出会った姉妹-49

笑顔になる丸山くんと高輪くん。
「・・嬉しいです」
「ありがとうございます。けど俺たち何も連絡してないのに、貰っていいんす・・、いいんです・か? 」
「もちろん。どっちがいいかは二人で決めてくれるかな」
「「はい! 」」
声が揃う。さっきのパーティションをまた広げ、二人とも子どもみたいに目をキラキラさせて包みを開ける。

「う・わぁ」
「・・・さすが」

ひろさんが選んだのは、紙に書いたものが素早くテキスト化出来る*デジタルノート系。これは、どんな紙でも使えるのが良いらしい。自分のノートでも、紙ナプキンでも可能。
もう一つは、*広げるとトレイのようになるペンケースで、こっちは俺が用意した。

「大きさと色が違うから、そこは相談して」
「・・はい」
「・・わかりました」

ひろさんの声かけにも上の空で椅子に掛け、説明書を読ん出る二人に、
「気に入ってくれたのは良いけど、営業中だろ? 」
と肩を叩く。 びくっと椅子ごと飛び上がって、
「あっ、はい!  そうでした」
「・・いけね」
バツの悪そうな顔。 
そのまま帰るのもなんだし、もう一度店内を見て、動物の立体パネルを買った。

*デジタルノート系。。。 今回は、Wa/co/mという会社のバン/ブー/ス/レートという物を参考にしました。
*広げるとトレイのようになるペンケース。。。こちらは、どや/文具/会のペン/ケースを。





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『耳から始まる恋愛』

『耳から始まる恋愛』*思い出して-51

すみません! 急用ができてしまって短いです。。


動けないのは、俺がしたいから? されたい・・から?
「違う・・っ」
不意に浮かんだ思いを、頭を強く振って否定する。 俺には優菜ちゃんがいるんだ!

――もうよさそうだな

舌なめずりでもしてるような出資男の声が耳に飛び込む。

――な、に・・? ぅあ!
――しっかり、呑み込め・・・、く
――・・・――っあ。ぁ、ぁああ
――(く)そっ、締めるなっ
――・・っ、く・・っは。・・・、あぅっっ

役者くんの最後の声が、苦痛だけじゃない色を発していた、ような気がする。

――ははっ、こっちが立つとここは緩むな。ん?
――や・・っめ、は・ぁっ。 ッ
――は、・・いった
ふーっ、と大きなため息が聞こえ、


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雑談のビックリ箱

雑談のビックリ箱その177

新聞の読書欄。
週1回くらいの割で見開き一面を使って本の紹介をするページです。たまに、「絶対欲しい! 」と思う本に出合います。 
今回はそんな一冊の話を。


す/ば/こ。初めて/巣箱/を/作った/男爵  (絵本)

鳥が好きなドイツのベルレプシュ男爵が、鳥がたくさん来るようにと、森に数千個の巣箱をかけてやった。
そんなおり、葉巻虫の幼虫の大発生が。  ドイツの多くの森で、木が枯れてしまいました。
けれど、ベルレプシュ男爵の森では、巣箱で育った鳥たちが葉巻虫の幼年(幼虫)を食べてので、枯れずにすんだ。
この話が世界中に広まり、巣箱があちこちで作られるようになったのです。 ・・・というお話。


巣箱ーーバードハウスは、ずいぶん昔からあったようです。 動物愛護より、卵やひなを食材とするための罠としての意味合いが。
15・6世紀ころ、ベルギーやオランダから始まり、木製、カゴ編み細工、陶器製があったとか。
そのうち美しいため装飾 に用いられ。お守りとして扱われたこともあるそうですよ。  
アメリカでは、18世紀頃移住 したイギリス系やドイツ系の移民が先住民から習って作られたようです。 

自然災害から野鳥を保護するシェルターとして、また 鳥の繁殖だけでなく、種族を増やすことにも大きな効果を上げたのですって。


相変わらず小学生にも負ける絵・・(orz)ですが、上アメリカ風、下がヨーロッパ風の巣箱(巣壺)です。
下側、下唇が突き出た形なのは、(鳥の)止まり木の代わりです。
鳥まで描いてたら一生かかると思うので、どうか想像してくださいませ。m(__)m

ホームセンターなどにキットもあるそうなので作ってみたいけど、猫さんが居るしな。。




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** すみませんっ! イラスト、記事を書いてる時は横並びだったのですけど、UPしたのを見たら上下になってました。。💦

『プリズム』

『プリズム』31*出会った姉妹-48

そうだな。
雨も止んだし、子どもの扱いを知らない俺より綾乃さんの方が慣れてるもんな。 そう言おうとしたら。

「綾乃さん。どうせならベンチではなくあそこにしませんか? 」
範裕さんが道の向こう側を見ながら言う。
「俺たちも休憩しましょう」

コーヒーにトーストや卵が付いてくるので有名なチェーン店に入り、まずは咲也くんをおろす。
「すごいなー。起きない」
「寝つきは良いので助かってます。それ以外は反抗期が始まって」
「そうそう。寝てると天使なのに」
「・・大変そうだなあ」
「もう、体力勝負ですよ」
俺の感想に二人で笑うけど。 お母さんてすごいんだ、と今までと違う目で綾乃さんを見るようになった。

「今日はお付き合いいただいて、本当にありがとうございました」
綾乃さんが頭を下げる。
「いいえ。あまり役に立てなかったけど」
「咲也のことまで見てもらって助かりました。男の人って小さい子、苦手なんでしょう? 」
穂乃花さんがまた聞いてくる。
「そうですね。どうやって相手したらいいか分かんないから。でも咲也くんはそんなに緊張しなかったです」
「多分、『高いたかーい』が気に入ったのよ」
クスッと笑う。思い出して俺も笑った。

三人を改札で見送り別れたあと、範裕さんが踵を返した。
「さて、と。戻ろうか」
「うん」


「いらっ・・苑田さん? 」
「あれえ、どうしたんすか? 忘れ物とか? 」
店内に人がいないのを確認して、再入店。戻ってきた俺たちに高輪くんと丸山くん、目を丸くする。
「そう。忘れ物」
言ったひろさんに合図され、
「これ、開店祝い」
持って来た手提げ袋を前に出した。






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