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お正月SS 

むら様と一澄

こんばんは。
しばらく、むら・さんと一澄のお話になります。 彼らは『プリズム』のなかにちょっと出ていた、京都在住の二人です。
そしてR(R-15?)。年齢に達しない方、苦手な方はご遠慮ください。 大丈夫な方、スクロールしてどうぞ。






















「ぁ・・っ、も・う、許して、ください・・」
畳の部屋、ひと目で上質な物と分かる寝具の上に横たわる体は、寝間着にしている浴衣を大きくはだけ手も足も広げている。
「何故だい? おまえが言ったんだよ? 『自分は、若いですから』 と。だからまだ大丈夫だろう? 」
横には、背筋を伸ばして端座(正座)した彼がいて、からかうような口ぶりで許しを乞う男を見おろす。
「言・・言いません。もう、二度と言いませんからっ。お願い、です、許して・・ッ」
涙で潤んだ目を必死で彼に合わせ訴えたが、言葉が途切れびくん、と身を竦ませる。
既に二度、精を吐き出した雄に彼の指が触れたのだ。
ああっと喘ぎながら声をあげ、男は首を横に振る。鍛えているのか引き締まった腹が波打ち、萎えた雄が再び力を取り戻しはじめ。

「ほら。元気になってきた」
笑いを含んだ声で言われ、にちゃ・・、と粘つく音が自分の呼吸の合間に耳に届き、男はぎゅっと目を閉じた。
「・・むら・さま・・。お願いです」
「うん? 」
「くだ、さい・・。むらさまの・・、んぅっ」
先端を摘ままれ、その刺激に腰が浮く。
「待てないのかい? 行儀の悪いことだ」
はっ、はあっ、と喘ぐ呼吸は色づき、薄く汗をかいた皮膚はしっとりして枕もとの灯りに映える。





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お正月SS 

むら様と一澄**2

事の発端は、むらが‘影’だけを連れて墓参りに行った帰り道だった。


「むら様、足元にお気を付けください」
「ああ、分かっている。だが、急がないとやらなければいけない事が目白押・・・っ」
「むら様っ! 」
雨の中、傘をさして石段を下っているむらがずるっと足を滑らせ倒れかかるのを、’影‘が咄嗟に背後から抱き支える。 が、どちらも不安定な姿勢になり、’影‘はむらを抱き込んだまま、したたかに石段にぶつかった。

「・・・くぅ」
「’一澄(かずみ)‘っ!? 」
咄嗟に、外では口にする事の無い‘影’の名前を呼び、むらは体を起して下敷きにした男を見おろす。
「だい、丈夫か? 」
「・・は、い。・・むら様の方こそ、お怪我は? 」
「無い。おまえのお陰だ、‘影’。」
「そうです、か。・・・よかった」
自身の体より主人を気遣う男に、むらは、目を細め優しい笑顔を作る。
(茜川も見る目があった、ということだな)
今、自分に仕える’影‘に、以前の、女を喰いものにしながら生きていたジゴロの姿はどこにもない。

溺愛していた姪の繭子をその毒牙に掛け、二度も流産させた男は、むらの屋敷の中で生まれ変わったようだった。

「むら様? 」
「・・今度は、皮靴ではなく、滑らない靴を履く事にしよう。おまえは? 歩けるか? 」
「はい、これくらいは。 若いですから」
実際は打撲などで歩くのも痛むだろうに、強がってみせる’影’。
その強がりに、ふと悪戯心が湧いた。


一澄の、斜めに角度をとる雄から指を離し、むらの体が動く。
浴衣をしっかり守っているしごきの結び目をほどき、しゅっと小気味いい音を立てて抜いた。
押し広げ、全身を晒す。そして。
「自分から誘ってごらん」
一澄の顔を上から覗きこんで言う。
「むら様・・」
「浴衣を脱いで、私を誘ってごらん。 出来ないならこれで終わりだ」
ゆっくり頬を撫でながら、むらは繰り返した。





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お正月SS 

むら様と一澄**3

急に始めてしまったSS。説明不足がたくさんあるみたいです。。 なのでちょっと状況を。
そしてR? っぽくなってきたので少し下げます。大丈夫な方のみどうぞ。












布団の上、袖を通しただけの浴衣の上に寝ている一澄の唇が戦慄く。

主人であるむらが足を滑らせた墓参りは一昨日。体には痣がいくつか残っているが、その時自分が言った言葉などとうに忘れていたのに。

むらの指が一澄の唇に触れ、問いかける。
「この唇は誰のモノ? 」
「むら様の、もの・・です」
指を乗せたまま言葉を作り出すそれに、むらが満足げに頷きそのままつい、と中へ滑り込ませた。
素直に受け入れ、舌を絡ませる一澄。出し入れされる指は時おり動き回り、口の中を擽るように愛撫して快感を引き出す。
「あ・ぅ・・。はっぁ、ん・・っ。ふぁ、んんっ」
体のあちこちをびくびくと跳ねさせ応えるのへ笑みを作って、
「私はまだ何も聞いていないよ? ほら、口を開けなさい」
唾液でたっぷり濡れた指を抜く。
「・・おまえの雄とおんなじだね」
じっと眺めたあと濡れ濡れとした指を見えるようにかざし、ぺろりと舐め上げた。
「あ・・」
一澄の顔が赤く染まる。くくっと笑ってその指で胸の小さな粒を両方撫で回し、むらは座りなおす。
「さあ」


室内は、近付けば表情が判る程度の明るさ。そのなかで荒い呼吸が聞こえる。
ごく、と喉が鳴る音も。 もちろんむらでは無い。
もぞりと体を動かし、ようやく両手をついて起き上がった一澄は、一度唇を噛んでから決心したようにうつ伏せて四つ這いになり、尻を突き出すようにして足を広げた。

「むら様・・。俺を、俺の中を、貫いてください・・・」
恥ずかしさに声が震える。だが、
「もう少し高く上げなさい」
むらの言葉に息を呑んだ。





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お正月SS 

むら様と一澄**4

今日はしっかりRです(R-18)。 なので、年齢に達しない方、苦手な方はご遠慮ください。 大丈夫な方、スクロールしてどうぞ。

























促しに躊躇ったのは僅かの間。肘をつき、胸を布団に押しつける形になれば、硬く張り詰めた屹立から溢れた雫が糸を引いて落ちていく。

「いやらしい」
むらにも見えたのだろう、そんなつぶやきが聞こえ、一澄は知らず腰を揺らす。
(見られている・・。むら様に、俺の)
視線に灼かれ秘菊が収縮する。はあ、と熱い息が顔を埋めている布団にこぼれた。

「・・いい形だ」
むらの声に欲情が滲む。衣擦れがして脚の内側にむらの着物が触れるのが判り、双丘に手が置かれ二つの親指がひたりと押し当てられた。
.「・・ぁ」
中心から外へ、伸ばし広げるように滑らかに動く指。
「あ・あっ。むらさ・・、陽彦(はるひこ)様っ・・」
床入りの時だけ許された下の名前を呼べば、拒むようにきつく閉じる菊座。
「嫌か」
「違います・・っ」
拒む理由など無い。急いで息を吐いて体の力みを逃がす。こんな時のむらは気が変わりやすい。置き去りにされた事も何度もあった。
「やめないで、ください・・」
縋るような声になる。
だが返事は無く指が、体が離れていく気配。
「は・陽彦さま・・っ」
「じっとしていなさい」
「っ。・・はぃ」
顔をあげて振り向くことも許されず、一澄はその姿勢のまま、待つ。
興奮に熱くなっていた全身も雄も、続けてもらえないのかと不安になって冷えていく。

「・・! 」
不意に、温かな物が尻に垂らされた。ビクッと撥ねた背中に伝わるトロリとした感触。仄かに香りが広がる。
「オイルだよ。少々贅沢だけれど」
むらの楽しげな声がした。
戻って来てくれたのだ、と歓びが満ちてくる。 と。
「んあ・・っ」
綻んだ窄まりにオイルを纏った指が侵入した。
ぐるっと襞のすぐ内側を回った指にすぐ二本目が添えられ押し入ってくる。小さなしこりのある場所まで届かない長さは、親指。残りの指は張りのある肉を弱く強く掴みあげる。
たちまち一澄は翻弄された。
「あっ、あぁっ。陽彦、さま・・っ、そ・・あぅっ」
背を丸め、撓らせ、内壁から伝わる動きに反応する。『それは嫌だ』とは言えなかった。
本当に止めてしまわれそうで。
くちゅくちゅと音を立てていた場所から指が抜かれ、別の指が入り込む。
「ぃああっ」
待ち望んでいた小さなしこりへ強い力が加えられ、顎が上がる。
「・・ぁあ、あっ、はる・・陽彦さまっ。・・っ、あ、あ・・っ」
引っかくようにされ、二本の指で挟まれ、ばらばらと掻き回され続けざまに声を放つ。
一気に射精感がこみ上げてきた、その時。

「達ったら、駄目だ。私が欲しいのだろう? 」

絶妙のタイミングで陽彦が言葉の枷をかけた。
一澄が四肢を震わせ息を詰めて堪える。 しかし、
「あ・あ・あ・・ッ。も、もぅ・・、るひこ、さま・・ぁ」
指の動きで追い詰められ、もう止めようがない。ああ、と切なく啼いて白濁を飛ばそうとして。
「い・・く、ふぁあ! 」
どこから取り出したのか、細い紐で棒のように硬い雄の根元を戒めたむら。
寸前で堰きとめられ、一澄は身悶えた。
行き場の無い快楽に全力疾走したかのごとく荒い呼吸を繰り返す。だから、気付かなかった。
むらが狩る者の目で腰を押さえ、猛った怒張を打ち込もうとしているのを。






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お正月SS 

むら様と一澄**5

さあ、今日で終われるでしょうか・・。R(R-18)なのは間違いないので、年齢に達しない方、苦手な方はご遠慮ください。大丈夫な方、スクロールしてどうぞ。























ようやく気を散らし、息を吐いた瞬間を狙って、ぐん、と楔が挿れられた。
「ひぅッ」
一澄の手が今まで下敷きにしていた浴衣を鷲掴む。
前触れも無く押し入ってきたそれは、迷うことなく一点を擦りあげる。
「ん・は・・っ、あ!ぁあ、あ、・・っは、陽ひ、・・こ、さ・・、んぅっ」
奥まで拓かれ、すぐに退かれ、またしこりを擦られる。その急激な律動に目眩した。
「はぁう、・・っふ、んっく、・・るひ、こさ・ま・・。い・・」
ぱた、と動きが止まる。
ぜいぜい喉を鳴らして空気を取り込む一澄。ただ受け入れてる場所だけが飢えて、足りない、と吸いついている。
「・・は、陽彦さ・・」
どうか続きを、と願う前に手が回され、むらの掌にふぐり*が双つ包まれた。やわやわと揉みしだかれ、声が高くなる。
腰が揺れてねだるしぐさになるのを見たむらが、
「なかなかの誘いだね」
上体を傾け、耳に息を吹き込みながら囁く。一澄の頬が染まり、呼応してきゅう、と後孔が窄まる。
「陽彦さま・・。動いて、ください、どうか・・」
くすくすと笑う声。
「素直だね。いいだろう」
ぐっと腰を入れ短く刻み、腰を回す。
「あ・・・あ」
引き、抉るように打ち込んだ。さらにカリが引っかかるまで退いてまた深く入れる。
「うあ、あっ。・・くぅ・・、っん、ぁあ、はる、彦さま・・っ!」
がくがく揺さぶられ、声も掠れる。だが、まだ達ききれない。
(陽彦さま・・っ。もっと・・、もっと奥へ、くださいっ)

「ひ・あっ!」
雄の根元の紐が引かれたのだ。ほどけた紐の代わりに指が絡む。輪を作る指とサオを撫でる指。
前後の快感に息つく間もなく責め立てられ首を振るだけの一澄。
「・・っ、・・、ふ、ぁああっ」
項に歯が立てられた。
それが止めとなって一澄の雄が弾ける。
「・・・・ずみ・・っ」
絞るような収縮に、肌と下ばえが密着する根元まで着きいれられたむらの雄も、一澄の中を熱く濡らし、果てた。



「・・起きなさい、一澄」
翌朝、軽く頬を叩かれ’影‘は重い瞼を押しあける。
「ん・・」
「もう九時になる。朝食をココで食べるかい? 」

え?

がばっと半身を起して見回せば、
「は・・、むら様?! 」
「遅い目覚めだ。若いくせに」
くく、と笑ってむらが立ち上がる。
寝室の窓は大きく、その前には朝食の支度が整えられたテーブルがある。
「むら様・・。それはもう言いません」
片膝をついて立ち上がりながら、痛みが走って、止まる。
「うん? どうした? 」
「・・・なんでも、ありません」
体の痛みは甘さを伴って、一澄を苦笑いさせる。


これからも、付いていきます。 むら様。
心に呟いて主人と同じテーブルに着くために踏み出した。







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バレンタインSS

バレンタインSSーー和叔父さん(和弘さん)と智くんの場合

「和弘さん」
「うん? 」
「これ・・。ごめんね、遅くなって」
パソコンに向かって仕事している僕に声をかけた智。椅子を回し、体ごと振り向くとそっと差し出した。
ハートマークのラッピングは言わずと知れたバレンタインのもの。
「買ってきたの? 」
今日はバレンタインから・・・五日は経っている。
「だって・・・。
和弘さんがくれたチョコ、ネットで買ったやつでしょ? 俺、もらうまで気付かなくて、貰ったの当日だったしあの後こっそり出掛けてお店行ったけどもう閉まってたし。
翌日行ったら片付けられてて・・。

探して、けどやっぱりバレンタインだから、それっぽいのにしてほしくて、さ。
隅っこにあったの見つけて・・・作ってもらった」
恥ずかしそうな顔で、口ごもりながら言うから、可愛くて。
「ありがとう」
両手で包むように受け取り、そのまま引き寄せ抱きしめた。
「かっ、和弘さ・・」
「大事に、食べるよ」
(あとで、きみもね)


「あ・・っ、やだ」
「駄目だよ。言っただろう? 動かさない、って」
「でも・・っ」
ベッドの上にもう処分するシーツを広げ、僕は智を寝かせていた。


「和叔父さん、寝る前にチョコなんか食べるの? 」
「ん? まあね」
思いついた悪戯を気付かれないよう、
「また言った」
「あ・・、ごめん。なかなか抜けなくて」
「‘叔父さん’は付けないで呼ぶ。約束したよ? 」
つん、と指で唇をつついて智の気を逸らす。
「あんまり言うと、お仕置きだから」
「え・・? それはっ」
前にされた事を思い出したようでばっと向こうを向き、おやすみと逃げるように部屋へ入ってしまった。
では、こちらも準備にかかろう。

ベッドサイドの明かりが智の体に影を作る。
「いつ見てもエッチな体だね」
「それは、和っひろさんが・・っ、やぁ」
「どうして? 甘くておいしいよ、智」
チョコをひとつ取り出して齧る。すぐに溢れてくるのはブランデーだ。
「ほら、味見」
「ん・・っ、ぁ、そこ、違っ」
少し含み、智に口移しで飲ませたあと残りをたらりと肌にこぼす。
「違わない。ココは僕が味見する」
「あァんっ――・・」
舐め取り、吸い上げたのは胸の小さな粒。そのまま舌全体で撫で回し先を尖らせて押し潰したりしてると、体が間を置いて震える。
「いつもより感じてる? 」
「は・・っ、そこで、喋んない・・でっ」
普段なら頭や肩を掴んでくるのが、今日は無い。
そう、’お仕置き‘。

「いい子だ。ちゃんと守ってるね」
鼻を摘まみ開いた口に、齧りかけのチョコを咥えてキスをする。
「・・っ、ふ・・っ、んぅっ」
甘みと、ピリッとしたアルコールの混じった口腔を遠慮なくかき回し刺激してやると全身で反応した。
やっぱりかわいい。
「おいしかった。・・智は? 」
「・・・」
「どうしたの? もう酔っぱらった? 」
「・・・もっと」
「『もっと』・・? 」
「・・和弘さん、意地悪だ。俺だけ、脱がせて・・、触ったら駄目・・って」
泣きそうな顔で言ってくる。
「約束をなかなか守れない智が悪い。同居したら名前で呼ぶって決めたの、忘れてないよね? 」
忘れたらお仕置き。それも約束だ。

「今度はどこを味見しようか」
二つ目のチョコを取り見せながら包みを開け、また齧って中身を出す。
ちらりと怯えの色を見せながらも目を逸らせず見ている智は、仰向けで膝を立て足を開き、両手はシーツを握っている。


僕が良いというまで、終わりにするまで何をしても動かないこと。
それが’お仕置き‘の時の約束。


前は、目隠しをして全身をくまなく愛撫した。 こっそり録った声を聞かせながら抱いたこともあった。
僕との約束を守り、焦らされて達する智はなんてそそられるのだろう。
箍が外れてしまい、翌日は歩くのも辛そうな事までしてしまうけど止められない。

「和弘さ・・、も、いや・・。して・・、ちゃんと、シて・・・・ッ」
「してるよ? ほら、ココだって」
「ぁあっ。 あ・あ・・、あ、ぅ・・っ」
臍から中芯まで液体をこぼし、チョコでなぞる。
体温で少し溶け、柔らかくなったチョコでもう濡れている屹立もなぞっていくと、忙しない息をする。
「出したら駄目だよ。チョコが台無しだ」
てっぺんのまるい部分にぎゅっと押し付けながら言い、眉を寄せて耐える顔に見入った。
「・・お願い、和弘さん・・。だめ。出ちゃ・・」
「・・・分かった」
唇を震わせて言う智。僕もそろそろ身動きするのが辛くなっている。
「・・ああ! 」
チョコごと口に含み、離した手で脈打つ硬いサオの部分を握る。全身が跳ねた。
「やぁっ、あっ、あぅんっ。かずっ・・・かずひろさ・・っ」
声が一段高くなる。深く含み、舌を這わせると味わう間もなく智の雄は弾けた。
口の中に溢れた青い味の体液を手にあけ、
「智、自分で膝を抱えて」
双丘をこちらへ向けさせる。恥ずかしいのだろう、全身も蕾も淡く染まっている。
わざとゆっくりそこへ手を当て塗りつけ指で窄まったそこを撫で回し、つついてみた。
「はうぅっ」
「待ってたんだね、ここ。嬉しそうに咥えてくれるよ」
「言わないで・・・」
ほとんど抵抗なく根元まで入った指を動かす。すぐに探り当てた場所を・・、
「そこ・・めぇっ。あ、やだ・・ぁっ」
「これをしないと、ちゃんとシてあげられないんだよ? 」
しこりを押したり、指先をずらしたりして出し入れし、息継ぎに会わせて二本めを潜り込ませる。
「あァっん、ん、ふぅ・・っ」
「そんなに締めつけない。動かせないじゃないか」
ばらばらと刺激すると、中がうねるような動きをする。 よさそうだ。
音を立ててファスナーを降ろし、硬く張り切ったモノを下着から解放する。
「ぁ・・和ひろ・・さ・・。お願・・」
「うん、入れてあげる。よく我慢したね」
にこりと笑って指を抜き、ぬらぬらしている自分の雄を持つと、待ちうけ、綻んでいる蕾にゆっくり沈めていく。
「は・・ぁ・ぅっ、・・ん、くう」
「力・・抜いて」
智の手に手を重ねて膝からはずし、両足を抱える。その動きに合わせて張り出している部分を埋め込んだ。
「・・和弘、さん・・っ」
「全部、入ったよ。智の中が吸いついて喜んでる。分かる? 」
腰を揺らすと顔を真っ赤にして手で覆う。
「そんなの・・、言わなくったって」
「じゃあ、もっと違うことを言わせてあげよう」
「んあっ」
馴染んで動かしやすくなったから、引いて、突く。顔を隠したまま声を出すから、
「手をどけなさい、智。顔を見せて」
でないと・・、と言いながら長めの感覚で引き、突く。
「ああっ、やあ・・っ、やめて・・、んああっ」
背中を撓らせて反応するのに手はそのまま。だから、
「あっやだ・・っ。や、ンッ、んんっ。そこは・・っ、あう」
亀頭とカリでポイントだけを責める。
「ほらっ・・、手を、どけないとっ・・、ここだけ、・・ずっと、するよ? 」
「あああっ、やあ・・っっ、和ひ・・、嫌ッ」
頭を振って身悶える。その拍子に手が外れた。
「いい子だ。・・いくよっ」
体を倒し、智の肩を押さえ、肌を打つ音をさせて打ちつける。
「あ・あ・あ・・っ、和っひろさ・・っ、もぅ・・っ、ぁ、いク・・ッ!」
「・・・智・・・っ」

また、やり過ぎてしまった。
イくと同時に意識を飛ばし、くたりと力の抜けた体を清めながら自嘲する。
何度抱いても羞恥を見せる智。それが嬉しくて可愛らしくてつい・・。

チョコを付けた体の向きを変えさせたのと、汗や体液で汚れたシーツを外し、ベッドに寝かし直すと、小さく呻く。
「智・・、水を持ってくる? 」
耳元で囁けば、
「・・・うん・・」
まだ意識が戻りきっていないながらも答える。
親指で頬を撫で、立ち上がった。


戻ってきたら、智が完全に目を覚ましていて、こちらを見ていた。
「水を持ってきた。起きられる? 」
「られない・・。和お・・和弘さんの、せいだ」
掠れた声。
「そうだね。ごめん」
水のコップとドリンクを両手で持ち、どっちがいい、と差し出せば目がドリンクを見る。
では、とキャップを開け、口に含み。

唇を重ね、口移しする。
「・・・もっと」
「はいはい」

ひと息入れて、強請られベッドに入る。
肌を合わせて抱き合いながら休日をのんびりすごした。



・・・・小さい頃からの癖はなかなか直らない。 次は、いつになるだろう。
智から見えない方の顔で笑みを刻んだ。







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バレンタインSS

バレンタインSSーー新井くんと苑田の場合

「ひろさん・・・これ」
崇がおずおずと包みを出してこたつテーブルの上に置く。
「・・・どうしたんだ? これ」
「あのさ、要らなかったら言って。俺、持って帰るし、味だって保証できない・・」
「崇? 」
「やっぱいい。ごめんねひろさん」
「ちょっと待て」
引っ込めようとしたのを手で押さえ、
「最初から俺に解るように話せ」
目を会わせずにいる崇へ強く言う。
「ごめん」
「・・開けるぞ」
しゅんとしたのを訝しく思いつつ中身を出すと、

「チョコレート・・。手作りか」
ますます小さくなる崇。
「誰からもらったんだ? 」
つい、声が尖った。
「ち・違うよ!貰ったんじゃなくて・・・」
一度俺を見たあと俯き、
「・・・んだ」
「? 」
聞きとれない。 黙っていると、
「作ったんだ・・俺が」
「つくった??」
「母さんが急に電話かけてきて手伝わされて、『持って行って二人で食べなさい』って。俺、初めてだったから不格好だし味も分かんないから嫌だって言ったんだけど『去年もらっただけでしょ? 今年はあげなさい』とか言ってそれで・・・」
「ああ、分かった。分かったから、崇」
早口で、まくしたてるように言う崇の頬が赤くなっていって、それが可愛い。

「コーヒー、持ってこい」
「は? 」
「コーヒー。おまえも食べるだろ? 」
「・・・だ・だめ!俺が作ったんだから」
「おまえが、作ったんだろ? 食べる」
「いい。あげられないよ!」
奪いあうようになってとうとう、

「・・・あ! 」
パクっと一口。
「・・・・うん、悪くない」
「ひ・ひろさんっ! 」
「ん? コーヒーは? 」
「も・・持ってくるっ! 」
普通にもぐもぐやってるひろさんに、慌ててコーヒーを淹れて持って行く。
「はい、これ! 」
「うん、ありがと」

「・・大丈夫だった? 」
「おまえも食べればいいじゃないか」
「うん・・・」
恐るおそるひとつ。。
「・・おいしい」
「な? 」
「よかったー・・」
本当にほっとした。
「母さんのレシピ、合ってたんだ」
「こら」
聞こえたら怒られるぞ、と言いながらひろさんはまた一つ口に入れ不意に顔を寄せて・・・、
「ん・・・」
キスは、蕩けたチョコレートが甘くて。
体の奥に、火が付いた。


はあっ、と熱い息をこぼしながら赤い痣をつけた体が揺れる。
「ひろさん、まだだよ」
「・・ぅ、あァっ。崇っ、や・・だっ、お・・きくしな・・っ」
「だって、ひろさん・・・エロ過ぎ」
横寝にしたひろさんの膝裏を持って片足を曲げさせ、上半身はこっちを向かせてキスをする。
「ん・・。っふ、あ・・っく」
一度吐き出したから抜き差しすると音が立つ。
「やらしい音」
「それっ、は・・っ、たかしがっ」
深く挿し込んだ楔にああっと喉を反らす。
「もっと、いっぱい聞きたい」

聞かせて、俺だけに。

言葉にはしないで体を起こし、ひろさんをイかせるために動きを速める。
「あ・・、だ・メだ、そ・・っ、や、もゥ」
片手でシーツを、片手で俺の腕を痛いほど握って精を解放した。
「・・・っくぅ・・っ、あ」
達したひろさんの中が、‘おまえも’とばかりに強く締めつける。
我慢できずに白濁を迸らせた。


「あれ? 」
洗濯物を広げながら首を傾げる。
「どうした? 」
「うん・・、何か汚れが残ってる」
「どれ? ・・・あ! 」
シーツの一部分に茶色いものが残って、落ちてない。それを見てひろさんが慌てる。
「寄こせ、それ、処分するから」
「えー、もったいないよ、これだけで」
「いいから、渡せ」
「まだ使えるって」
何で拘るんだ? と思ったら・・、そうか!

 思い出した。
昨夜、ローションが残り少なくてチョコを口の中で溶かして注ぎ足したんだ。
そのせいかどうか疑問だけど、ひろさんとの結合部から聞こえる音がいつもより粘りのある音で、甘い匂いがしてた。
その音を恥ずかしがり敏感になった中が、何度も俺の肉棒に絡み、締めつけて我慢できなくなって。


「とにかくだーめ。ひろさんが嫌なら二人の時は使わないから。それならいいだろ? 」
「・・・・」
ひろさん、赤くなってプイッとむこうを向いて。
「(洗濯)終わったら今度はどこの山へ行くか、いつがいいか決めよう? 」
かわいい、と口の中で呟き気を逸らすためにこう言った。





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バレンタインSS

バレンタインSSーーホワイトデー。香川と苑田の場合

外回りが終わり、社へ戻る途中自分のスマホの着信音。宛名は、
「・・・香川さん」
しばらくぶりの連絡。

『元気にしてるか? あの部屋に生物(なまもの)を置いてきた。取りに行ってくれ』

「生物・・って、なにを」
メールを読みながら少し呆れて呟く。
「俺が出張とかだったら、どうするつもりでいたんだか」
それでも何があるのか、と楽しみにしてしまう。



香川の部屋だったマンションの一室は空気の入れ替えや一人で考えたい時、訪ねていた。ここは、新井にも知らせていない。

「な・・・」
灯りをつけたリビングの真ん中にあったのは、煌びやかな。
「花・・じゃない。これは・・飴? 」
テーブルの上には豪華な花籠。近付いてよく見れば、それは全て飴細工で出来ている。
「確かに生物だけど、食べられるのか? 」
目立つ場所には触れられない。葉の一枚をそおっと折り取り、口にする。
「・・・抹茶味」
口の中で転がしながら味わう。香りが鼻に抜け、甘みがゆっくり溶けていく。
紅い花、黄色・白・オレンジなど、それぞれが何かの素材を使っているのだろう。
それにしても豪華だ。

「どうしよう・・。(自分の)部屋には置けないし、第一持って歩けない」
この形を崩さす移動させるのは無理だ。

「それなら宅配に手配させる。どこへ送りたい? 」
「 ! 」
背後から声が聞こえ、同時に抱きこまれる。
ビクリと身を竦ませたのは、耳の後ろに口付けられたせいだ。
「香川さん」
「うん? 」
「いきなり出てこないでください」
「ヒトを幽霊みたいに言うな」
くつくつと笑いが鼓膜を擽り、苑田は体の力を抜き、凭れかかる。

「相変わらず人を驚かせるのが好きなんですね。・・どうしたんですか、これ? 」
「高松から押し付けられた。あいつの付き合いのあるオヤジ(組長)からもらったんだと」
「『もらった』? 」
「ああ。どんなところにも甘党ってのはいて、その甘党オヤジには可愛がってるパティシエがいるんだそうだ。
ああ、囲ってるんじゃないぞ。
でな、そのパティシエがコンテストに出るとかで、腕試しも兼ねて作らせたらしい」
「でしたらここへ持って来なくても」
「そんなやつが二十近く在ってみろ、口の中が甘ったるくなってしょうがない」
「二十・・・」
確かにそれは苦手な人には大変だ。

「あいつ、断り切れなくて半分も持って帰って来やがった。俺も得意じゃないがこれは綺麗だったんでおまえに見せたくなったのさ」
「・・ありがとうございます」
「礼ならこっちを向いて言ってくれ」
促され、体を反転させて向き直る。目が合い・・、
「・・ん・・っ」
気付いたら唇が重ねられていた。
啄むように軽く、角度を変えて深く。舌が苑田の口の中に差し入れられ、新井のとは違う感触と愛撫に酔わされていく。
「っふ・・んっ、ぅ、んん・・」
「・・・は、っ。その、顔・・。ノリ」
苑田の膝が崩れ、少し離れた隙間を香川の熱い声が埋める。
「今知ってるのは、あの坊やだけか」
「・・妬いてるんですか? 」
「まさか」
少々きつめに見返され、ふっと笑う。
「そこまで言う余裕があるなら、もう少し味わわせてもらおうか」
「あ・・」
逃げる間もなく開いた唇が香川のそれで塞がれ、舌が、明確な目的を持って動き回る。
「んっ、・・んぅ。・・っ、む、は・・ッぁ! 」
香川の手が苑田のジャケットの背中を撫でおろす。腰に止まり、ぐい、と引いた。
その刺激に苑田の手が香川のスーツを握りしめる。
そこは新井が見つけた弱点だ。香川には知られていないがビクリと大きく反応してしまう。


・・・なぜ、この腕を振り払わないのだろう。
強制された訳ではない。
香川だって無理やりした事は無い。 拒めばそれ以上は続けない。


「どうした? 考えごとか? 」
「・・・っちが、あ! 」
唇の隙間で言葉を発した香川がするりとスラックスの前立てを掌で撫で、全身が跳ね、
「感度が良いな」
「・・っ」
舌でぺろりと耳たぶを舐められ甘噛みされて、ブルッと震えが走り抜けた。
口腔に片耳を含まれ襞を上から辿っていく舌先が、官能を揺さぶる。
「ぃ・・、ぁ・は・・っん、かが・・」
「今は、ゆういちろう、だ」
「や・・、そこ・・っ」
耳に息を吹き込みながら囁く香川に煽られ、腰の奥に熱が溜まっていく。
後頭部を押さえられたまま。ぴちゃ。くちゅっ。・・と音が耳の中に直に落とされ、追い上げられて限界に近付く。
「んあっ・・!」
耳の中に舌が潜り込んできた。 ドクンと腰に響く。

(だめだ。服が・・、汚れて)

だが、腰が揺れてしまうのを止められない。
「ぁ・・っ、も、っ、ういち・・さ」
ふっ、と笑い声が聞こえ、顎の先を指先で動かされ、反対の耳に音を立てて口付けされ。
「はうっ。や・・、だ、め・・ぇ、ん・んっーー・・」
ビク、ビク、と躰が強ばり下着が濡れるのが分かる。目の裏に白い火花が散って、
絶頂感がこみ上げた。
じぶんの喘ぐ息がすすり泣いているように聞こえ、羞恥の入り混じった快感に抗えなくなる。
「あ、止め、てく・・」
ファスナーを下ろす音と直に手が触れる感触。
「・・出してしまえ、ノリ」
嫌だ、と首を横に振ろうとするが、また深く口付けされ舌を絡め取られてしまう。
「んん・・っ、ん、ふっ、――・・ッッ! 」


ひんやりとした肌触りが気持ち良い。
「気がついたか? 」
ああ、香川さんの声がする。
「水は? 飲むか? 」
欲しい、と口を動かした気がする。
体が起こされ、唇にガラスの感触。こく、とひとくち。喉に、全身に沁み渡る。
もっと、と思ったのが伝わったのか、また水が与えられる。

ほう、と息をついて、やっと自分のことに意識が向く。
目を開ければベッドの上。香川に上半身を支えられていた。
「・・着換えさせたんですか? 」
「ああ。役得だ」
しゃあしゃあと言うのに腹は立ったが、怒る気持ちは無い。
「・・・送ってくれるんですね? 」
「飴細工か? 今送り先が分かるなら手配する」
「では、私の実家に」
「分かった。おまえはどうする?タクシー、呼ぶか? 」
「ええ」



翌日の昼休み、和美から電話が入った。
― 範裕さん?! 凄いのが届いたんだけど! 」
― ええ、貰ったんです。俺一人ではどうしようもないんで、和美さん、お願いします」
― ・・いいの? 」
― はい」
― ・・・分かったわ。適当に分けていいのね? 」
― 和美さん」
― なに? 」
― 食べ過ぎて、虫歯にならないでくださいね」
― 大丈夫よ! 」
笑い声と、誰に分けようかしら、と言ううきうきした声んで電話が切られた。
突然届いた品物に、驚きはしても勘ぐらないところが伯母の懐の深さだと事あるごとに思う。感謝しつつ電話を切り、自分の部屋の冷蔵庫にある飴の花を思い出した苑田だった。













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ssもの

水たまりの恋 -雨の日の出会いー

’水たまり’’初恋’ のシュチエーションに誘われて、「水たまり祭」 に参加してきました♫    分かった事がひとつ。  私、SSが苦手みたいです。。なかなか短くならない・・・。私的に長くなったので2日間、前後編になりました。

では、どうぞ。



秦野 俊英(はたの しゅんえい)。 小さい頃の呼び名はエイ。今はシュン。
豊島 祐光(としま よしみつ)。   小さい頃の呼び名はみっくん。 今は、下の字の読み方を変えて、コウ。



「おかえり」
ドアを開けたら言われたので、
「・・ただいま」
と一応答える。
タオルを渡され、雨に濡れた髪や肩のあたりを拭く。


「気にしてたのはあの人だったんだ」
ウインカーを出し、路肩に止めていた車を再スタートさせながら言うコウへ、
「うん・・。気の毒で。サンダル履きだったんだよ? 雨なのに。で、傘渡したら
『バスが時間になっても来ん(来ない)! だから歩いてきた』
だって」
「そっか」
短気なおじいさん、って笑うと、コウもつられて笑う。
「傘・・、また買えば良い、よね? 」
使い捨ててもいいビニール傘ではなく、買った傘を渡してしまったのを悪いと思ってはいたので、上目遣いになってしまう。
「おまえがしたことだし。 まあいいさ」
まだ少し濡れてる髪をくしゃっとされ、ほっとした。


「俺さ、ずーっと前、助けてもらったコトあんだ、雨の日に。
だから困ってる人見ると助けてやりたくなって」
「『助けてもらった』? 」
「うん。・・あの子、俺の初恋、かな? 」
ガクン、と車が揺れた。
「わッッ! あっぶな。気を付けてよ、コウ」
「・・・・悪かったな」

‘初恋’のフレーズに思わずブレーキを踏んでしまったコウ。
今までそんな話を聞いたことが無いせいだ。 顔が、むっとしてくる。

「コウ、聞きたい? 俺の’初恋゜話」
「別に」
「ふーん」

聞きたくない。けど、知りたい。 でも、本人の口からなんて、嫌だ。


ぎごちなくなった車内の空気。
ホルダーからペットボトルを取りひと口飲んで、俺は話しだす。
「・・小学校の頃、下校途中にゲリラ雷雨になったことがあったんだ。友達と別れて、一人で。そん時新しい靴でさ、濡らしたくなくて鞄に入れて走ったんだよ。

最初はよかったけど足が冷たくなってきて、とうとうどっかの家の車庫に雨宿りしながら泣いちゃったっけ」

そこまで言ってちらりとコウを見る。けど、コウは前を見てるだけ。
(思い出してくんないかなあ)
ぐび、と炭酸オレンジを飲みながら思う。

「そうこうしてるうちに雨が止んで明るくなってきたら、自分がどこに居るのか分からなくなって」
「迷子になったのか。方向音痴のおまえらしいよ」
コウの突っ込みにムカッとしたけど、
「その時、女の人と男の子が車庫に入って来たんだ」
ちょっとだけ思わせぶりに、続ける。

「二人とも目を丸くして俺を見たから、恥ずかしくなって逃げようとした。そしたら、
「待って! 」
男の子が俺を止めて、
「足、濡れてるよ。靴は? 失くしたの? 」
「か・・かばんの中・・。新しくって、濡らしたくなくて」
俯いた俺に、その子、優しく頭を撫でて、
「そっかあ。新しい靴だったんだ。 そっか」
うん、わかるよ、と慰めてくれた。その子のお母さんも、俺の目線までかがんでくれて、
「そうだったの。じゃあ、もう雨も上がったし、靴は履けるわね。
ぼく、お名前は? ちゃんと帰れる? 」
笑顔で聞いてくれる。
「名前・・、はたの しゅんえい」
「しゅんえいくん、お家はどこ? 」
「・・・わかんない・・」
また泣きそうになった俺を、その子、
「泣かなくてもいい。ちゃんと名前が言えたんだから」
抱きしめてくれた。

それからいろいろ聞いてくれて、家まで送ってもらった。
母さん、びっくりしてさー。で、その子のお母さんと喋ってる間、俺、その子と家の前に出来ていた水たまりで遊んでた。
「みっくん、帰りますよ」
って、みっくんのお母さんが呼ぶまで。
その頃にはもう、俺たち名前を呼ぶくらい仲良くなってて、
「はーい、お母さん。じゃあね、エイ」
「うん、みっくん。また遊ぼう。 あの・・、ありがと」
「ううん、どーいたしましてっ」
お互い頭を下げて、‘ごつん’とぶつけて、痛くておかしくて笑い合った。

車が角を曲がるまで見送って、家の中へ入ろうとした時、さっきまで遊んでた水たまりが目に入った。
風で飛ばされてきた葉っぱがひとつ、ひらり。
水の輪が広がっていく中に、もう一つ落ちてきてくっつく。
空と雲が映った水たまりに、波紋はいくつもいくつも広がって。
「ぼくとみっくん、みたい」
そう呟いてなんか、ドキッ、だかキュン、だかした。

あれが多分・・、初恋だったと思う」



ーーー 続きは明日に。

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水たまりの恋 -雨の日の出会いー

「・・で? その『みっくん』とやらの初恋はどうなったんだ」
黙って聞いてたコウが聞く。
「うん。しばらく一緒に遊んだりしたけど、転校しちゃった。そんで自然消滅。
みっくん、さ、オレンジ味の炭酸、好きだったんだよね」
(誰かさんと同じで)
「ふーん」
少―し不機嫌なままのコウだけどコウも何か思い出してるみたい。 けど、俺に話してはくれなかった。


コウに送ってもらい、部屋のベッドにどさっと寝転んで、机の上にある写真たての一つ、二人で撮った小さい頃の写真を手に取る。

「豊島 祐光(としま よしみつ)。  みっくんで、コウ。
どーして気が付かないかなぁ。
俺の恋人は、ど・ん・か・んっ。
ま、俺だって気が付かずに恋したんだからおあいこか。
・・俺だけが呼んでる呼び名じゃ、分かんないかな。
なァ、俺、おまえに二回も恋してるんだけど。 ちゃんと責任とれよな」


「シュンのやつ・・」
恋人を送った帰り道、ハンドルを握りながら祐光がぼやく。
「あの時の事、覚えてたんだ。 俺だって・・。
俺も、おまえが初恋だった。おまえの泣いた顔にドキドキしてた。

『みっくんて、エイくんがいると機嫌良いんだから』
て、お袋にも姉貴にも言われてたんだぞ」


あの頃はエイと遊んだ雨上がりの水たまりが大好きだった。学区が違ってたからいつも一緒じゃなかったけど。
どっちが遠くまで水を飛ばせるか競争して、長靴の中まで水が入って、怒られたこともある。
転校して、年くって、自分がゲイだって気が付いてから、シュンのことそういう目で見たくなくてわざと連絡とらなかったのに。

大学のサークルで再会し、恋人になって呼び名を変えたのは、まっさらな過去に色をつけたくなかったから。


シャワーを浴び、部屋へ戻る。
「今更、言えないけど。・・・でも、いつか言えるかな」
いつも見る壁の一面にはいくつもの写真。家族、風景、・・・シュン。

炭酸のオレンジ系缶を、ぐい、と飲んで、
「『みっくん、さ、オレンジ味の炭酸、好きだったんだよね』 か。今でも好きだよ、エイ」
写真に頬笑みながら呟いた。


== おわり ==


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中秋の名月を見に

今日からSSが入ります。
新井くんたちは、ベッドインの前で一旦停止(ゴメン)。 まあ、最中よりはいいでしょう。

出てくるのは香川さんと高松さんと、苑田。 季節に合わせてお月見です。





ホテルのラウンジでコーヒーを飲んでいると、着信音がした。

「はい」
― 悪かったな。待たせたか? 」
「いいえ。ここのコーヒーは美味しいですから」
くすくす、お互いに笑い合う。
― 無理なら断っていいんだぞ」
「そんなことはありません。ですがこのお天気では・・」
外は傘をさす人ばかりだ。
九月に入ってから連絡があり、明日は休みを取った。誘われた行事は野外で、雨が降っては中止せざるを得ないはずだから、と思っていたのだが。
― 中止は無い。それと、悪いが移動してくれ。場所が変わった」
「変わった? どこです? 」
― 今から迎えに行く。高松の車、覚えてるか? 」
「高松さん・・。ああ、青い車でしたね」
― そうだ。玄関に着けるから」
「わかりました」


「よお」
「・・お久し振りです高松さん」
「早く乗れ。目立つ」
エントランスの中からでも分かる真っ青な車。近付けば助手席の窓が開き、高松が笑顔で出迎える。運転席には香川。
応えてすっと車に乗り込んだ。

「まさかほんとにあんたを誘うとはね」
俺は会えて嬉しいが、と続ける高松。
「しょうがないだろ。そこらの女じゃ連れていけん」
不機嫌そうな声の香川。
「あの」
「ああ、済まん。喉が渇いてるならそこらに何かあるはずだ」
苑田の呼びかけに、香川は優しい声を出し、バックミラー越しに目を合わせた。
「まったくなー。この差だよ。
俺達には容赦ねぇんだからこの男は」
「なんだ、優しくして欲しいのか? 」
「ブルルッ、そりゃ’猫なで声‘ってんだ。 やめろ、背筋が寒くなる」
わざわざ体を震わせる真似までして高松は言い返した。
「場所が変わったと言いましたね。どこなんですか? 」
苑田の問いかけに、間が開く。

「国内だ」
「国内? 」
答えた香川の含みのある言い方に引っかかる。
「あー・・、済まねぇ、俺のせいなんだ」
「高松さん? 」
「俺がつい口を滑らせちまって」
「雨が降ったら中止のはずだ、なんて安請け合いするからだぞ。次は無いからよく覚えとけ」
「分ぁかってるって」
「今夜の’月見‘、中止にならなかったんですか? 」
会話からそう察した苑田に、眉を下げた高松が振り返る。
「そうなんだ。俺もまさか飛んでまで見に行くなんて思わなかったから・・」
「金持ちの酔狂を見くびるな」
香川が言ってハンドルを切った。


訳も分からず、車から降ろされた先にあったのはセスナ機。
「どこへ行くんですか?! 」
「晴れて、月が見える場所だとさ」
香川が、もう諦めた口調で教えてくれるが。
「月・・。まさか、’お月見‘のために、晴れている場所まで移動って」
「心配するな、アシ代は向こう持ちだ」
「そういうことを言ってるんじゃありませんっ」
「頼むよ苑田さん。俺もまさかここまでやるたぁ思わなかったからよ・・」
「馬鹿馬鹿しいにも程がある。遠すぎると言って、断って帰れ」
「香川~! 」
「・・・無理でしょう、今さら。行きますよ。
ですが、場所ぐらい教えてください」
「・・北海道の山荘、だ」
「ほっか・・」
驚きで言葉が続かない。
「あのう、もうよろしいでしょうか? 」
おどおど言ってきたのはどうやらパイロットらしく、帽子を被っている。
「そ、そろそろ行かないと、天気が・・」
「分かったわかった。
香川、苑田さん、頼む」
「・・わかりました」
ため息をついた苑田が一歩踏み出し、高松がホッとして、香川は無言で最後に乗り込んだ。

◇  ◇  ◇


「香川さんが着ると、映えますね」
「おまえもなかなかだ」
「そう言ってもらえると少し安心します」
あてがわれた部屋で着替えた二人。
香川は、裾に薄と白萩を描き、羽織で隠れてしまうが右の肩甲骨あたりに月が浮かぶ着物。
苑田は細く銀糸を織り込んだ蒼のグラデーションカラ―スーツに、品のいい茜色のネクタイ、ポケットチーフ、深い赤のカフス。
並べば、夕暮れから夜にかけての風景が浮かぶ組み合わせだ。

「支度、できたか? 」
ノックがして、高松が顔をのぞかせ、ヒュッと口笛を吹いた。
「絵になるなァ、お二人さん。もう始まってるからそっと潜りこんでくれ。美味いもんもあるし、腹が膨れたら適当に帰りゃいい」
「そんなに簡単でいいんですか? 」
「顔を出した、のが分かればいいのさ。じゃあな」




ssもの

中秋の名月を見に -2

会場は、庭園のような庭へ出ることも出来るガラス張りのサンルーム。
「確かに、お金持ちの家ですね」
苑田も呆れるくらい広いサンルームは、コンサートホールのようだ。実際、琴などの和楽器が秋の調べを奏で、名月を眺める気分を盛り上げてくれる。

口々に月を愛でる言葉が聞こえる会場の一隅で、
「俺は、雨なら雨で、雲の上の銀月を思いながら酒を飲むのも好きなんだが」
「それもいいですね」
グラスワインを手渡され、香川のそんな姿を想像しゆったり微笑む苑田。
「月下美人もかくや、だな」
彼の後ろに置かれた花を咲かせる鉢植えを見、グラスを掲げながら例える香川に、
「そんなにきれいじゃありませんよ」
澄まして返す。

「気に入ったぞ。儂の手付きになれ」
いきなり、嗄れ声が割って入り、苑田の腕を掴み引く。
「!? 」
危うくワインを零しそうになりながらも、体勢を整える苑田に、見知らぬ老人が顎を取る。
「女には無いきれいさじゃの」
不躾な視線を浴び、氷の視線を返した。

「手を、放してください」

気圧されたのか、顎を捕えた手の力が緩み、すぐ戻った。
「ほう、儂に命じるか。なお良い。したが、誰に向かって言ったか理解るかの? 」
「ええ。赤の他人の顔にいきなり手を出す老人に、です」

「ぶはっはははは・・! 」
唾を飛ばすようにしながら大声で笑いだす老人は、紋付袴の正装だ。
「お方さま、どうされました? 」
目立たない服を着た男が一人、すい、と老人に近付いた。
「ノリ、揉めたか? 」
香川も呼ぶ。
「別に何も」
「・・・っほうほう、そう来るか」
笑い疲れた老人が、少し前かがみになって両膝に手を置き、深呼吸する。背筋を伸ばし、
「おい、こ奴はおまえのか? 」
香川に向かって、扇子で苑田を指した。
「いいや、俺のじゃない。対等の付き合いだ」
「儂に寄こせ」
「聞こえなかったのか? 爺さん。こいつは、俺の大事な人間の一人なんだ」
物じゃない、と暗に訂正を迫ったが意に介するもなく、
「儂の手の内に収まれば誰からも攻め込まれず浮世の苦労と無縁。
来い」
「人の幸せはそれぞれ。私は充実しています」
「仕事か? 」
「それもあります」
「儂を拒否すれば今日にも仕事は無くなる」
「ならば自分で作ります」
「どこに? 」
「海外。でなければ宇宙に」
老人は目を見開いた。 口まで開けて、ポカンとした表情になる。

くっと吹き出したのは、香川。
「爺さん、止めとくんだな。こいつは水面の月と一緒だ。自分が望まない方へは一瞬でも靡かない。
手を突っ込んでも掬えないのさ」
外の空気を吸おう。の誘いに、
「行きましょう」
老人など眼中にないと見事な振り切りをして、外へ向かう。


「あの二人、」
「は。ただちに(調べあげます)」
残され、立ちつくす老人の命に踵を返す男は、
「儂を待たせるな」
追い打ちをかけられ、背中を冷や汗が伝った。


「やはり外で見る方が美しいですね」
「空気が冴えてるからな」
戸外に置かれたテーブルから取った物を口に入れ、うん、旨いと苑田にも手渡す。
「本当だ」
そのテーブルにとどまり二人であれこれと食べていると、背後に衣擦れ。
「男と暮らしておるとはの」
ぴく、と手が止まる苑田。
「ネットで流せば面白かろう」
「やったら、俺はあなたを許さない」
静かな反撃に、老人の方がたじろぐ。
「やりたいなら、やればいい。俺は守り抜くだけだ。
そして、あなたが謝っても許さない」
背中を見せたままバッサリ切り捨て、
「俺はもういいです。どうします? 」
向かい合う香川に問いかける。
「そうだな、戻ろうか。やつの顔は立てた。義理も無い。飯も酒も旨かった。
好い気分でいるところを台無しにされたくない。

爺さん、野暮はするな」
老人の背後で不穏な気配を漂わせる男を目で射抜き、苑田を促した。

◇  ◇  ◇


部屋へ戻り、鍵をかけた途端、苑田が足をもつれさせふらつく。

「どうした? 」
「ははっ、ここまで、よく保ったと思って。・・あの人、ただの老人じゃなかった、ですね」
「恐らく、ここの主人だろう」
抱きとめた香川に凭れた苑田が、震える。
「すぐ、叩き出されるかもしれませんね。 ですが、許せない事だってあります」
「おまえがそう思うなら、やり通せ」
「・・香川さんが抱きしめてくれたら、出来そうです」
「それだけでいいのか? 」
「力をください。 俺はさっき、使い果たして・・、明日出会ったら、負けてしまいそうなんです」
「そりゃ、困るな」
スーツは脱げ、と笑いを含んだ声で言い、釦(ボタン)に指を伸ばす。
「します」
だが、震えが治まらず手く出来ない。
「してやろう」
はい、と頷く。自分が思う以上に消耗したようだ。






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ssもの

中秋の名月を見に -3


シャワーを浴びて備え付けの寝間着に着換え、部屋に置かれている酒で胃を温めていると、ノックがした。
香川が立ってドアを開ける。高松だ。
「ちょっと、出てくれ」
「ああ」
「香川さん? 」
「高松だ。部屋に居ろ」

「おまえ、やったそうだな」
顔が厳しい。
「佐々木翁(ささきおう)に呼び出された」
「佐々木・・・。あの、爺さんか」
「こっちじゃ影のドンだ。
おまえたち、何したんだ。 翁に『この二人はおまえの知り合いなようだが』って写真まで見せられたぞ」
「盗撮か。趣味が悪い」
「冗談言ってる場合か。俺ァ、組の援助と引き換えにおまえらを寄こせとまで言われたんだ」
睨み合ったあと、
「どうする? 売るか? 」
「馬ー鹿。するわきゃねぇ。 「揉めたんなら自分たちで解決してくれ」 て突っぱねてきたさ」
「さすが、若頭だ」
「誉めても手は貸さねぇぞ。
・・・それだけ、言いに来た」
表情は変わらないが、目の奥に苦悩が見える。
裏のつながりで波風を立てられない高松が、友人を助けられない、ことと次第では切り捨てなければならないと悩んでいるのだ。

「心配するな。生きて帰るさ」
「香川・・」


部屋へ戻ると暗くなっていた。ベッドから寝息が聞こえる。
「・・よく寝てる。
俺より度胸があるな、おまえは」
高松に言われて、少しびびったんだけどな。 と苦笑して、眠っている苑田を起こさないよう横へ体を入れる。
「・・・・ぅ・ん・・~~」
気配を感じたのかもぞもぞ動き、香川の方へ身を寄せてきた。
「寝てろ」
囁き、頬にかかった髪をそっとかきあげる。
触れるだけのキスを額に落とすと、仄かに笑みを浮かべた


翌朝。
食事を取りに行こうとドアを開けた廊下に、
「おまちしておりました。どうぞこちらへ」
慇懃に頭を下げる男が一人。

案内されたのは二階のサンルーム。
「やっぱりあんたか」
「ここからはよい眺めでの。連れはどうした」
香川しかいないのを不審に思い問う佐々木翁へ、
「名指しも無かったし二人来いとも言われてない。待たせていた男が気の毒だから俺が来た」
しゃあしゃあと言う。
眉を寄せた佐々木だったが、
「まあいい。おぬしとも話がしたかったでな」
パンを手に取る。 佐々木が口に入れるのを見て、香川も手を伸ばした。
「・・用心深いの。毒など盛っておらん」
「用心は必要だ」

食事は、満足できるものだった。
「良い紅茶だ。セカンドフラッシュか」
「アフリカ、ブルンジ共和国と言う土地のじゃ」
「ほう」
正当な作法で紅茶を淹れる香川に驚き、目を細める佐々木だったが、
「取引は」
「しつこいぞ。俺もあいつも個人だ。それに、高松まで引っ張り込むな」
「ここから生きて帰りたくないのか? 」
「帰るさ。必要なら爺さんを盾にして」
言うなりテーブルクロスを引き抜き投げつける。
「うおっ」
予想外に反応が遅れた佐々木翁たち。
香川は素早く老人の背後に回り、側に付いていた男に蹴りを入れるとバターナイフを取った。
「爺さん、俺たちはあんたの月見に呼ばれた客だ。その客に無理を吹っ掛けるたァ、どういうことだ。いい加減にしろッ! 」

「香川! 」
「香川さん! 」
「来るな! 」

一気に緊迫したサンルーム。 最初に動いたのは、部屋の片隅に置いてあるバスケットだった。
「みゃーぉ~~」
ぱたっと蓋が開き、中から猫が顔を出す。くるりと周囲を見回し、大きく欠伸すると、ヒョコッと前足を出して出てきた。
場の空気など知らん顔で伸びをし、すたすた老人の横へ行き、すり寄る。見上げて、みゃあ、とまた鳴いた。

くくっと苑田が笑う。
まっすぐ猫のそばへ行きしゃがみ込んで頭を撫でるとまた鳴き声をあげ、もっとしろとばかりに頭を手に押し付ける。
「可愛いですね。何かあげてもいいですか? 」
「・・・ああ」
老人の言葉に、じゃ、と立ち上がってチーズを取り前に置くと、匂いを嗅いだ後食べ出した。


「・・何で来た」
憮然とする香川。
「香川さんを呼びに」
「そろそろ帰る時間だしな」
近付きながらほかの客も帰りだした、と高松が外を指さす。
「苑田さんが、『香川さんだけ呼ばれた』と俺を探しに来たから、この家の人間に聞いて、案内してもらったんだ」
取り込み中だったみたいだな。 
目だけで聞く高松に、
「爺さんに言い聞かしてたところさ。客にいちゃもんつけるもんじゃ無い、ってな。支度が出来てるなら、帰ろうか」

「待て」

「佐々木さん」
佐々木翁の制止に苑田が答える。
「中秋の名月の月見に呼んでいただき、ありがとうございました。久しぶりにゆっくり月を見ました。食事も、たいへん美味しかったです。
お礼を言いたくて、高松さんと一緒に案内してもらいました。

これで帰らせていただきます。色々、ご馳走さまでした」
ではこれで、と姿勢をただして一礼する。
目をしばたたいて苑田を見上げた佐々木。にこりと笑った苑田を凝視し・・。
「また、会えるかの? 」
「よろしかったら、名刺をお渡ししましょうか? 」
「・・・もらおう」



三人が帰り、穴が開いたような空間に佐々木は座っていた。テーブルは片付けられ、膝の上では猫が丸くなり毛づくろいをしている。
「翁、どうかなさいましたか? 」
苑田の名刺を、一度しまった袂から取り出し眺めている佐々木に、蹴り飛ばされた付き人、阿部が声をかけた。
「この男・・。‘あさひ’を手懐けて帰るとは」
「そうでしたね」
人見知りするはずの猫、あさひが、苑田には自分から甘えていた。
「あれは、天性のたらしかもしれん」
「お気になりますか? 」
そうよのう・・。 ますます気に入った。あの、三人。

呟きは佐々木の口の中で消えたが、 もし香川、高松、苑田に聞こえていたら、どう答えただろうか。




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ssもの

ハロウィンの夜は

今夜は本番のハロウィンーー!

メディアや商業路線のおかげか、10月にはいってから各地で色んな仮装大会があったようですね。
このブログでもそれぞれ楽しんできた様子。

ひかるさまの所の支配人・水沢さん、一体幾つ鍵を持って、配ったんでしょうか?
もしや倶楽部上階とか地下室がホテルになっていた・・、とか。

大島ビルは、全然別の場所に建っていますから、今回は関係無しです。  あくまで今回は。。


鍵をもらった新井・苑田ペア。
「ひろさん、あっちに食べ物がある」
「ビュッフェスタイルだな。取りに行くか」
二人がサラダや前菜、メインディッシュを皿に取り、戻ってくるとあたりが暗くなる。

「では皆さま、今夜のサプライズゲスト、ショウ&マイによるポールダンスをどうぞお楽しみください」
水沢支配人のアナウンスが流れ、しつらえたステージにライトが当たる。 音楽と共に出てきた二人の男性を見て、新井たちは驚いた。
「ひろさん、あの二人、さっき」
「ああ、一緒のバスにいた」
ダンサーだったのか、とステージに目をやればしなやかに体をポールに巻き付け、ポーズを取りながら踊る彼ら。
目が釘付けになるほどレベルの高いものだった。

パーティが終わり、帰る客、奥へ行く客と流れていく。
「ひろさん、この鍵・・、使う? 」
「そう・・だな・・」
小首を傾げる苑田。 酔ったのか目がトロンとしている。新井は、身震いする。
「せ、っかくだし、泊まって行こうよ。ね? 」
「ああ」

案内された部屋は落ち着いた色合いだったがベッドはキングサイズ。 当然コトに及ぶ前提なのだろう、ベッドサイドには必要なものが並んでいる。。
あ、と声をあげ立ち止まった苑田に我慢出来ず、新井は恋人の腕を掴んでベッドへダイブした。



「あー、せいせいした。やっと落ち着ける」
「和お・・、和弘さん、似合ってたのに」
服を脱ぎ、化粧も落とした叔父を少し残念な顔で見ている智。
「おまえも早く化粧を落としておいで。別人みたいで・・・、抱けない」
「ぁ・・・・、う・ん」
みるみる赤くなった智につい、と手を伸ばし、和弘は唇を塞いで舌を絡ませる濃いキスを。  こちらも夜は長くなりそうだ。





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今夜も、あしたもひかるさまのお宅ではハロウィンです♪ おたのしみくださいませ~~。
Halloween_bn.jpg

ssもの

クリスマスツリーに。

クリスマスツリーの下にはたいがい、プレゼントがあるのですが・・・。


一人の少女が店先に貼られた紙をじっと見つめ、パン屋のドアを開けた。

「いらっしゃいませ」
「あのー、表の張り紙見たんですけど」
「はい、書いてある通りですよ。

“クリスマスまでの特別サービス!  クッキーを買って願い事を!
店内のクッキー3つお買い上げのお客様に、ツリーの願い事ボールをプレゼント。
あなたもサンタにプレゼントをお願いしよう!“

ボールはこれ、ペンはこれです。
見られてもいい・用と、見られたら困る・用」
店員は尋ねた少女に説明し、にっこり笑う。

「『見られたら困る・用』って? 」
「こっちのペンは特殊なインクで、太陽とか普通の蛍光灯の照明では見えないんです。ブラックライトを当てないとね。
もちろんクリスマスが終わったら教会へ持って行って燃やしてもらいます。 だから、誰にも知られない願い事も」
「じゃあ、これ、ください! 」
少女は間髪いれず、クリスマスカラーの袋に入ったクッキーを手に取る。
「ありがとうございます。そうそう、『困る・用』はそちらのカーテンの中で書いてくださいね」
「わかりましたっ! 」

☆  ☆  ★

「さ~て。
結構ぶらさがったなー」
「予想以上の数でしたね」
閉店した店の中、店長と売り子がツリーを見る。そこには、枝と言う枝に、‘願い事ボール’が飾られている。
「うん。けどやっぱ『困る・用』が多かった。想定してたカプは? 揃った? 」
「はい。全員」
にやっと笑い合う二人。 
カーテンで作った仕切りをはずし、ブラックライトを点灯した。

☆  ☆  ★

「ひろさんのそばにいつまでも居られますように。いつか一緒に暮らせますように」
「どこまで行けるか判らないけど、崇と並んで歩いて行けますように」

「ああこれ、リーマンの二人組」
「どっちも『困る・用』だった。プレゼントより願い事か」


「薫、おまえの息子は立派にやってる。安心しろ。愛してる」
「どうか香川がいきなりバックレたりしませんように。金庫番がちょくちょく消えると困るんだよ。こっちの身にもなれ」

「その筋っぽくなかったけど」
「堂々と『見える・用』ペンで書いてあるのがすごいよな」


「よしづみさん、来世も一緒よ。クリスマスは星を見ながら過ごしましょう」
「来世こそは女に躓かず、金と地位と名誉を手に入れる! 」

「男性は『困る・用』、女性は『見える・用』」
「がんじがらめにされてたな、あれ」
顔を見合わせ、クスクス笑う。


「今度こそ離さない。生涯愛し抜くと誓うよ、さとる。指輪を買いに行こう」

「和・・この字、変だな」
「ほかの字を書きかけて直したみたい。和ひろ・・でいいのよね? 」

「和 ひろさん、俺、ずっと好きだ。愛してる。和弘さんの好きなケーキ買ったよ」

「かわいい」
「『困る・用』だから書けるんだろう」


「昌吾さん、ケーキが嫌ならローストビーフでも買います。仕事ばかりじゃなく、気分だけでも味わってください」
「紫朗、仕事、早目に終わったら  $*‘@~~」
「あら? 途中から読めない」
「くくっ、書きかけて恥ずかしくなったんじゃないのか? 」


「翔にいさん、母さんが早く良くなるといいね。好きな花買って、持って行こうね」
「舞人、俺はおまえとのことを母さんに知られるのが怖い。でも、愛してる」

「お兄さんの『困る・用』が切ないわね・・・」
「兄弟か」

☆  ★  ★


いろんな願い事がありました。
皆さまはどんな願いとプレゼントをなさったのかしら・・・・。

んん? あのパン屋さんが・・無い!
私も書きたかったのにー!!
「おや、無くなったんですか? 私も書こうと思ったんですけど」
子湖塚さんっ。

わー、お仲間がいた(ルン)! ・・・ところで、何を書きたかったの?
「内緒です(ウインク付き含み笑い)」




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バレンタインSS

チョコレート。 ちょこっと。

最近は、バレンタインチョコ売り場にも男性がカゴを持って買い物する姿がありますね。微笑ましい思いで見る私は、母の気持ちなのでしょうか(苦笑)。
では、彼らは・・?


男性の衣類を売っている店の隅にガラスケースがある。
普段は小物が並べられているが。2月に入って、そのケースの中身がチョコレートになった。

カカオ70%越えの苦みのあるものや、外国産の見慣れないパッケージのものなど少々拘った品物が並んでいる。


ドアを開けて入って来たのはリーマンの二人組。

「苑田さん、チョコがある」
「・・買うのか? 」
目ざとく見つけた年下らしい方が相手に話しかけるのを見て、店主が声をかけた。

「いらっしゃいませ。お気に召したものがありましたか? 」
「・・いえ、まだ」
「では、決まりましたら声をおかけください」


「すみません」
「はい、ただいま」
レジの前で男性が店主を呼ぶ。
「失礼します」

「これ、お願いします」
「かしこまりました。包みは、どうされますか? 」
通常のものと、期間限定のもの。そう言って差し出す包装紙。その男性は期間限定の4色のうちの一つを選ぶ。
「ありがとうございました」

バレンタイン当日が過ぎても、その店にはチョコが置かれている。
「まだ置いてあるのかい? 」
そう聞く客に、店主はそのたび、
「ええ、どうせなら旧暦のバレンタインまでと思いまして」
と穏やかな笑みで答えていた。  (今年だと、3/22.。ホワイトデーも過ぎちゃいます)




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バレンタインSS

チョコレート。 ちょこっと。Ⅱ

すみません~、バレンタインの続きが思ったより長くなったので、『プリズム』は明日からにさせていただきます

今回は、それぞれのカプの周囲にいる人たちが出ています。 エチは無しです。 そして、それぞれのカプの時間より先(未来)のバレンタインです。
パラレ・、と言った方が早かったですね・・・。




「なぁ内海、ちょっと試食してくれないか? 」
「おまえの手作りか? だったら胃薬買ってくる」
「違うよ。チョコレート」
「へー、外国の? ・・・って、固いな」
俺が出したチャック付きビニール袋の中身を、内海はひと欠けらづつ食べていく。
「うん、昔ながらの作り方らしいんだ。ど? 」
「あんまり甘くないけど。俺はこれが良い」
「そっか、サンキュ。じゃあこれ、おまえにやる」
「はあ? 」
「姉貴、買い過ぎたんだって。荷物持ちした俺に残ったの全部くれたから」
「あ・・っそ」
じゃ、遠慮なく。と差し出されたチョコを取ってデイバッグに入れ、今日はもう講義の無い内海は帰っていった。

たとえ智が買ったものじゃないにしろ、バレンタインデーにもらった、チョコだ。
内海は胸の内で呟き、駅の階段を駆け上がる。 いつか智と・・、と続けた先は、アナウの音にかき消された。


「あ、ちょうど良かった。新井さん、これ」
エレベータを降りたところで、俺は声をかけられた。相手は、
「絹里さん」
にこにこと差し出されたのは、市販のチョコレート。
「疲れた時にどうぞ」
「あ、りがと」
前もらった時は手作りだった、よな。 ま、いいか。中畝さんと婚約もしたんだし。

「おまえももらったのか」
「あ、苑田さん」
外回りに出るらしい苑田さんが、手に持ったままのチョコを見つける。
「俺もだ」
そう言って見せてくれたのは俺と同じメーカー。
「どうした? 」
「・・去年は手作りもらった」
呟き、アッと思ったけどもう遅い。苑田さんはしっかり聞いたようだった。
「ふーん。手作りが欲しかったのか」
「そ、そんなんじゃないよ」
「(去年渡した)俺のは市販のものだったしな。 そうか、手作りが良かったのか」
「違うって! 」
必死になったけど、ひろさんはそのままエレベータに乗って行ってしまった。。

どうしよう・・。


「翔一。舞斗。 今晩、暇? 」
学校からの帰り道、隣の家の公義(きみよし)がいきなり聞いてきた。
「俺は塾がある」
「俺、ちょっと見たいDVDがあるんだ」
「夜だよ」
「夜? 」
「そ。母さんがチョコレートケーキ作ったんだ」
「なんだー、おまえ、女子から貰えなかったのか? 」
翔一が突っ込む。
「ちがーう! 遥妃(はるひ)が彼氏にあげるのに、母さんと一緒に作ったんだ。2個出来たから俺たちにくれるんだって」
「ああ、遥妃ちゃん」
公義の妹は、ライバルに差をつけようと頑張ったらしい。
「それならもらいに行こうかな」
「ついでに、俺ん家でゲームの続きやろうぜ」
「ん。家に帰ったら母さんにそう言っておく」
公義からの誘いに、二人は頷いた。


「どうぞ」
「・・酒も出さず、つまみを先に出すのか? 」
怪訝そうに聞き返す香川に、子湖塚はほんのり笑う。
「今日はバレンタインなので、ウイスキーボンボンやお酒を詰めたチョコをお出ししてるんです」
「ほう」
ガラスの器に盛られたのは、さまざまな形のチョコレート。
試しに一つ取り、口に入れれば、
「・・ワインだな」
「はい。日本酒もあります。飲み比べるのも面白いですよ」
「食べ比べ、じゃないのか? 」
「それはご自由に」
飽きたら仰ってください。マスター然とした顔なのに蟲惑な頬笑みをする子湖塚。
(相変わらずだ。あの時の、負けたような顔も良かったんだがな)
「何か? 」
「いや」
怖いこわいと肩を竦め、もう一つ、口に放り込んだ。


「この店? 」
「うん、一回入ってみたかったんだ」
智実(トモミ)が店の入り口を開けようとすると、相手は一歩足を引く。
「映児(えいじ)? 」
「俺は興味ない。おまえ、一人で行ってこいよ」
瞬きしたあと、智実は眉を下げたが、
「・・うん」
待っててね、と言って店に入った。

「で? どんなの買ったんだ? 」
食後に、映児が聞いた。
「持ってくる」
どうせ服かベルトだろうと思っていたが、智実が向かったのは冷蔵庫。
「はい」
開けてみて、と言われ、疑問に思いつつ開ければ。
「・・・これ、チョコレート? 」
「オーガニックのハーブとか花びらが入ってるんだって」
ひっくり返せば花の形になっている。凝ったつくりだと思い、店から出てくるまで
時間がかかったのはこんな物を選んでいたからかと納得する。
「映児? 」
「みんな違う種類なんだ。半分ずつ食べようぜ」




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ssもの

『こんなカラダに誰がした!?』祭り。 ~万年筆・より。ある一夜~前編

このお話は、リンクしているお友だちのひかるさまのブログから発生したお祭りに参加したものです。 そしてR-18です。

タイトルの 『こんなカラダに誰がした?! 』 は、ひかるさまのブログ(BL-R18+)に記事を読みに行きますと、必ず出ていた某レンタル漫画さんの広告にあったセリフにちかい、ひと言です。そのあたりの経緯はひかるさまのブログにありますので、そちらへも足を延ばして(もしくはジャンプして)ご覧になってください。 
こちら→ BL-R18+(もしうまく飛べなかったら、横のリンクの欄からお願いします。手順になれてなくてごめんなさい)
 あ、今は違う漫画が出ています。これも面白そうでしたよ♪

Rがついてるので、年齢に達しない方、苦手な方はご遠慮ください。 大丈夫な方、スクロールしてどうぞ~。


さて、お話ですが、登場人物は2人です。
高木 慶一郎(たかぎ けいいちろう)
崎山 宜秀(のぶひで)                では どうぞ。







































「誰がこんな体にしたんだろうな? 慶一郎」
問いかけに答えはない。ただ、低くくぐもったモーター音と荒い息遣いだけが返ってくる。

「どうした? 良すぎて声が出ないか? 」
尋ねる男の手が動き、背中を撓らせて嬌声を上げた。
「やあっ! ・・もぅ、止め・・。許し」
体の中に入れられた物体が、今は振動だけでなくグニグニと回転まで加えられている。

煌びやかなリングで堰き止められた雄が苦し気に滴をこぼし、達くことが出来ない快感が逆流する。
慶一郎は、必死で理性を繋ぎ止めていた。
スイッチが入ったらどうなるか、十分すぎるほど知っている。 目の前の彼も、自分も。そして彼はそれを待っているのだ。

「今日は馬鹿に頑固じゃないか。こいつのせいか? 」
男の視線が前方に投げられる。そこには、二人を映しだして余りある、壁一面を使った大きな鏡があった。
二・三歩歩き、コン、とノックするように叩く。
「おまえが隅々までよく見える。ここも、・・ここも」
言いながら、鏡の中の裸身に手を滑らせる。手の先はアイスブルーのワイシャツ。
ベストで区切られたゾーンには、濃い青に白い麻の葉模様が散らされたネクタイ。
スラックスに靴、ときっちり着込んでいた。
両手を縛られ吊り下げられた全裸の自分と対照的な姿を見せつけられ、慶一郎
は目を逸らす。
その顎を掴まれ、ぐい、と鏡に向けさせられた。見たくなくて目を閉じたら、
「見ろよ。それともまたギャラリーを呼んで鑑賞してもらうか? 」
「宜秀(のぶひで)・・」
「あの時のおまえの悶えっぷりは大したもんだった」
「あれは・・っ、ん」
抗議の言葉は唇で塞がれ、入り込んだ舌が自分のそれを絡めとる。そのまま口腔を好きなように貪られ、上下二つの刺激に立っていられなくなる。
「んっ、んんっ。む・ふぅ・・んっ。ヴ」
宜秀の手が尻に回り器具を押し込み、体がビクンと跳ねる。射精感がマッハで襲い、快感が苦痛になって責め立てた。

・・・もう、ダメ、だ。

「んっ? 」
宜秀が唇を解放した。気配が変わったのに気付いたんだろう。
俺は糸を引く唾液を舌で切り、さらに唇を舐めて、笑った。
「やっとお出ましか、ケイイチ」
カナ呼びされたケイイチがニヤッと笑う。
「久しぶり」
「ああ」
「解けよ、これ」
おまえを抱いて、服を毟る楽しみが出来なくなるじゃんか、と続ければ、
「相変わらずアグレッシブだな」
宜秀が苦笑した。しながらもまず、リングに手を伸ばす。指先が、まるで棒のように硬く脈打つ雄に触れ、俺は、ハァッ、と息を吐いた。
「フェロモン、全開だな」
「ん・・、よ、せ。限界な、んだ。服が、汚れる・・ぞ」
「構わないさ。ここは行きつけだ、何でも揃ってる」
「あ・そぶな、・・っ! 」
柔らかな二つの果実を手のひらに包まれ、体がくねる。
「出さ、せろッ」
「仰せのままに」
パチンと小さな音がしたようだが聞こえない。それより怒涛の解放感が全身を支配していた。

「・・で、どこなんだ? ここ」
放出して気分が落ち着き、尋ねた。宜秀の家ではないことは分かるからだ。もちろん手の高速以外、器具はすべて外されてる。
「大島ビル」
「ああ、あの」
変態ビルか。と納得。
「変態は無いだろう? 」
「見た目はご立派なのに、こんなもんまで部屋に備え付けてあるんだ。他にどう言えって? 」
自分の手を拘束し、ぶら下げられてるロープを揺する。
その先には小さいながらもクレーンがあり、天井にはレールまで走っていた。
「まァまァ」
口をとがらせて文句を言う俺に、宜秀はワイングラスを差し出してくる。
「手を解けって。飲めない」
「そうだな」

口角が上がってる。つまり解く気はないってことか。






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ssもの

『こんなカラダに誰がした!?』祭り。 ~万年筆・より。ある一夜~ 後編

今日は『プリズム』をちょっとお休み。 土曜日の’お祭り’の続きです。今頃になってタイトルを直したりしましたが、ちゃんと今回で終わります。
もちろんR-18なので、年齢に達しない方、苦手な方はご遠慮ください。 大丈夫な方、スクロールしてどうぞ。




























「飲ませてやる」
「はいはい」
素直に従い、口移しでワインをもらう。アルコールであっても、水分は嬉しい。
立て続けに飲まされ、ついでのように口腔を撫でられ酔いが回る。
「なぁ、解いてくれよ」
甘え声で言ってみたが、
「ここから見る夜景もなかなかなんだ」
宜秀はきれいにスルーして窓際に立つ。
「おまえも来いよ」
「この格好でか? 行けるわけない」
肩を竦めて、ウィンン、という音に驚いて上を見る。 嘘だろ?
「っと、おい、止めろ」
「俺はおまえと見たいんだ」
無理やり歩かされ窓のそばへ。確かに見応えはあるが、
「外から見られたらどうするんだ」
「そんな手抜きはしてない」
俺の家より安全だからここなのさ。横で言いながら体をまさぐり始める。

立ってスるのをご所望か。やれやれ、だ。


「んぁっ、あ、も・・、くれっ」
「まだだ。もう少し、楽しませろ」
「根性・・、悪っ。ぁ、そこ・・、ひ・・っあ! 」
後孔に潜った三本の指が好き勝手に動き回り、内壁のしこりをランダムに押して声を上げさせる。のけぞって突き出した胸は、ぷっくり膨れた突起を宜秀に噛まれ、吸われ、
ジンと甘痛い刺激を与える。
「いい声だ。俺の中でトップクラスだな」
ボトムのファスナーを下す音が聞こえ、俺の雄に奴のモノが触れてきた。
「・・遊び人、め。・・っあ」
「ふふ、余計な口をきけないようにしてやる」
「ばっ・・、やめ、んああっっ! 」
あろうことか俺の片足を持ち上げ、自分は腰を落とすと熱い剛棒を打ち込んできた。
「あ・・っく、ふ、うッ」
縋りつけるのはロープしかなく、体重を支えるのは片足だけ。不安定な体に力が入って、宜秀の熱を半分ほどでくい締めてしまう。
「力抜、けっ。進めな」
「おまえの、ほう・・こそッ、・・ぅあ」
揺すり上げられ力が抜ける。その隙をついて宜秀がズブズブ・・っと根元まで埋めてきた。
「っ、ははっ。・・無事、着地だ」
「そこ、笑うとこじゃねえ、だろ・・。くぅ」
「文句より、いい声聞かせろよ」
腰を揺らされて顎が上がる。その顎先を舐められざらりとした感触が伝わる。
「アフターファイブシャドー*もなかなか乙だな」
舌が喉を這いながらおりていき、鎖骨のあたりを強く吸われた。
「ば・・っ。痕、付けんな、よ」
「いいじゃないか」
次に耳朶を噛まれ、
「行くぞ」
宣言される。ぞくっと全身が震えた。

「あ・ああっ。深、過ぎ・・っ。宜ひ・で、おまえの、でか」
「この年に、なってまで成長は、してない、ぞっ」
「んあ、回す、・・じゃ、無・・ぃっ」
宜秀が俺の腰を抱えたまま器用にグラインドし、それにつれて欲棒が中をぐるっとかき回す。ポイントを掠められ、俺の雄がクン、と角度を微調整する。それを宜秀の服が擦り、高みへ押し上げた。
「もぅ、達っ・・」
俺の声を聴いて、宜秀のモノが動きながら嵩を増す。内側を押し広げられ白い火花が散った。

「ほら、おまえの服」
「・・動けねえって」

俺が白濁を飛び散らせてすぐ、宜秀も逐情し、シャワーを浴びながら後処理される。
手かせを外され、ぐったりソファにへたった俺に、宜秀は真新しい服を差し出してきた。

「あんだけ俺で楽しんだんだ、服ぐらい着せろ」
「礼もなしでか? 」
流し目で見上げたらしょうがないなと苦笑いする。
「俺にこんなことさせるのは、おまえくらいだ」
一応お前の先輩なんだぞ。と言うが。
「今更。『誰がこんな体にした』と思ってるんだ。鍵までかけて隠していたドアを叩き壊したのはおまえだろ? 俺をこんな風に目覚めさせたのはおまえなんだよ」
ケイイチは妖艶に笑う。
「慶一郎の意識が目覚めたらまた落ち込む。その前に帰りたいんだ。さっさとしてほしいな、先輩」
「承りました、後輩くん」
宜秀は恭しい態度で俺に下着から差し出した。


*アフターファイブシャドー。 夕方になって、少ぅし伸びたひげのこと。


この時慶一郎はとある大学の2年生。普段は地味な学生ですが、スイッチが入ると「ケイイチ」が出てきます。
宜秀はそんな慶一郎を見抜いた2年先輩。私立病院の次男坊。カネと力と実力?のあるお坊ちゃまです。





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ssもの

『耳から始まる恋愛』 * お揃い・彼シャツ

本編はちょーっとお休みしまして。

昨日の「お知らせ」 でもお伝えしました、ひかるさんのブログ、BLR-18+の感謝祭ー「彼シャツ」-に参加させていただいたお話です。
最初の部分は紹介していただいたので、読んだ方もいるかもしれません。

和弘さんと智くん、どんな「彼シャツ」だったんでしょうね?



「ただいまっ」
ドアを開けるのももどかしい、そんな声で智が帰ってきた。そのままバタバタと寝室へ駆け込む。
「どうした? 」
驚いてかけた声も聞こえないらしい。
クローゼットを開ける音がしたから覗けば、僕のクローゼットを開けて探し物の最中。
「智? 」
「和叔父さんっ、シャツ、貸して! 」
「いい、けど。どれ? 」
「薄い紫の・・・、あ」
やっと僕の方を見たと思ったら、大声で指さす。
「そのシャツ、今借りようと思ってたのに! 何で着てるの? 」
苦笑がこぼれる。

「やれやれ」
着替えさせられ、別のシャツに袖を通しながら思い出し、笑う。
「『この色のシャツ着て行ったら、大概のことが上手くいくんだ。だからさ、それ、脱いで』。 って。
いくら同じ色で揃えたと言っても」
しかも洗濯さえしてないシャツを着て、行ってしまった。
「大丈夫かな? 」
どこへ、誰と、を聞いてない。

まあ、どうにかなるだろう。それに、
「急いでいたり、焦ったり。・・甘える時も『和叔父さん』と呼ぶ」
恋人になってからより叔父・甥でいた時間の方が長い。二人で一緒に暮らし始めたのは、ついこの間から。
「ゆっくり追い越せばいい」
この先は長い。いつか叔父甥だった時間を追い越せるだろう。
襟を直しながらクローゼットの鏡にウインクした。

「ただーいまぁ」
夜、電話で連絡があった通り、機嫌よく帰ってきた。
「お帰り」
「ん~、いい匂い。和叔父さ・・、あ」
「また言った。今日は二回目だよ」
「し、しょーがないじゃん! 和叔父さんはずっと和叔父さんだったんだから! 」
「今も? 」
悲しそうな顔を作って智を見る。途端にオロオロして、
「違うよ。今は俺の大事な人。そんな顔しないで。ね」
ギュッと抱きついてくる。 ふわりと香りがした。僕がつけてるフレグランス。
(ああ、シャツに残っていたのか)
「和弘・さん、怒ってない・・? 」
「怒ってないよ。ほら、着替えておいで。汗臭くなかったかい? 」
「全っ然。
あ、このシャツ着て行って正解だった! 仕事先で上手くいったんだ」
「それは良かった」
頬に、ちゅ、と音を立ててキスすると、わ、と慌てて体を放す。いつまでも慣れないのも、可愛い。
「あ、ご飯、食べよ? 」
「はいはい」
赤みのさした顔で話題を逸らし、手を洗いに行った。


具だくさんの焼きそばは、仕上げにスクランブルエッグを乗せるのが智のお気に入りだ。
「でさ、このシャツも褒められたんだ。『センスいいですね』って。
それにさ、これ、和弘、さんの匂いがして安心できたんだよ」
まだ着替えてないシャツに鼻を近づけ、くん、と匂いをかぐ。
「それって、僕が着ていたのを剥ぎ取って、着て行くくらい? 」
「ごめんってばー。あの時は本気で焦ってたんだから」
「じゃあ、お詫びの代わりに片づけを頼もうかな」
「わ、分かったよ」

食事を終え、エプロンをつけて台所に立つ智。スラックスを部屋用のスエットに履き替えたけどシャツは着たまま。
『どうせ風呂に入るし、何度も着替えるの、面倒くさ』いのだそうだ。
食器をかごに入れるたび動く後ろ姿にぞくぞくしてくるのを感じる。もう終わりそうだと席を立つ。
「和弘さん? 」
近づく気配に振り向こうとするが、その前に手を回し耳に顔を寄せ、
「ご苦労さま。ご褒美を上げようね」
囁き、ペロッと襞になってる部分を舐める。
「っ」
ビクッと体が跳ね、泡を流していた皿が流しに落ちて鈍い音を立てた。
「割れてない? 」
「・・て、無、っ。そこで、喋っちゃ」
「ん? 何? 」
耳に口を付けたまま聞き返す。
「・・、ゃ」
意識がそちらに集中してる間にシャツの釦を下から外していく。手を滑らせると布の感触。
「肌着、着てるのか」
「っぁ、だ・・って、汗かいた、ら、貼りつく、し、ぃっ! 」
指先で探し当てたわずかな突起を押し回す。ビクビクっと反応して流しのふちを握りしめた。
「和、弘さ・・」
「硬くなってきたよ」
「やぁ」
「ここは嫌? 」
こっちがいいのかな、と手を下に持っていくと、キュッと下肢に力を入れて防御しようとする。だけど、
「さ と る」
一文字ずつ区切りながら息と声を吹き込み、さらに舌で音をたてて耳たぶをねぶると、あ、と甘い声を上げて膝が抜けた。
「おっと」
「や、んっ」
ちょうど僕の手で智の股間を支える形になり、顔を赤くしたのが目の端に映る。
「かわいいね。このまま食べてしまいたくなる」
「・・ここじゃ、やだ」
「そう? 刺激的だよ? 」
手の中で形を変え始めたのがお互いに分かって、声まで恥ずかしそうだ。もっと恥ずかしがらせたいとやわやわと揉み大きくさせてしまう。
「やめ・・、て。かず」
そこで止めてしまうのは、約束があるから。
「『叔父さん』をつけたらダメだよ? もう四回言った」
「意地悪・・っ」
智が喋ると、すでに形を成してるソレが布越しに、もぞ、と動く。その感触が腰に来て、グイッと押し付けた。
「ぁ、止・めて。お願、・・はぁっ」
蜜が押し出されたのかじんわりと広がる湿り気が伝わってくる。
「ココは、もっとしてほしい、って涎がこぼれたみたいだ」
「ゃだ、よォ・・。か・ず叔父さっ」
ハッと口を噤んだ智へ、和弘はにっこり笑みを浮かべた。
「五回目。お仕置きだ」




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ssもの

『耳から始まる恋愛』 * お揃い・彼シャツー2

し・・っかりRがつきます。R-18でしょうね。なので、年齢に達しない方、苦手な方はご遠慮ください。大丈夫な方、スクロールしてどうぞ。





























「和弘、さん・・。電気、消して」
「だめ。お仕置きなんだから」
ベッドの上、肌を晒す智が泣きそうな顔で僕を見上げてる。そうだね、電気をつけたままするのは初めてだ。
それに、脱がせなかったワイシャツの袖の釦を互い違いにかけたから、両手は頭上で交差して動かせない。

「智の顔がよく見える」
両脚を割った間に入って馬乗りになり、まずは触れるキス。繰り返すうちに口を開け、もっとして、とねだってくる。角度を変え、深く合わせ、舌を絡ませた。
「ん・・ふっ、ぁ、あん。和ひ、ろさん」
手を使えず、ただ受け入れるしかない智に色々したくなって、
「おねだりしてごらん。何が欲しい? 」
言いながらわき腹を指で撫で上げた。身震いして喘ぎ、
「そんなの、言えなぃ・・」
予想した答えが返る。
「じゃあ、何もしないでおこうかな? 」
え? と見開かれた瞳。その中に映る自分に口角を上げ、視線を動かした。

形のいい耳。キスしてぷくりとした唇。唾を飲んで動く喉仏。
噛み痕を残したくなる、白い二の腕。胸元に視線が当たるのを感じた智が、
「や・・っ」
と体をよじらせる。
「どうしたの? 僕は触ってないよ? 」
「だって、見てる・・」
「うん。智が何も言わないから」
仕方なしに見てるんだ。と言えば、
「意地悪」
「して欲しい? 」
顔を赤くして黙る。
ほくそ笑みつつ撫でるように色素の濃い部分を眺めていると、小さな胸の粒が硬さを増してきた。
顔を近づけ、ふっ、と息をかける。
「んぁッ」
背中を反らして反応したから、唇が触れる前に離れ。
「片方だけじゃ不公平だ」
もう一つは、わざと舌を出して舐める真似をした。
「か・ず弘、さんっ」
「何だい? 」
唇は動くが声は無し。首を横に振って体を移動させ、さらに視線を下へ。臍が上下して誘っていたが、我慢。
智の雄は胸より薄い色あいだ。入れる側になったことがほぼ無いせいだろう。それでも勃ち上がってるのはオトナの形をしている。視線を浴びて、とくんと脈打ち透明な蜜を溢れさせた。
「いやらしい」
顔を見て言うと唇を噛んで横を向く。その仕草も可愛いのだと、知らないんだろうね。
「智のココは、どうしてこんなにいやらしいのかな? ほら、見てごらん。電気の光を滑りが反射して・・・」
「言わないでよ! 」
睨むように見返すけど、目が潤んでいては効果が無い。
「智が何も言わないし、触ってないんだから喋るくらいいいだろう? 」
「俺の・・、こと、ばっかり」
「ほかの誰かの事を言ってもいいの? 」
「・・・。やだ」
「なら、文句言わない」
「・・て」
「うん? 」
「触、って」
「どこを? 」
「全部・・っ。俺の全部、触って・・! 」
「よくできました」
欲望と羞恥が入り混じった目から涙がこぼれ、それを吸ってキスをする。
「たくさん触ってあげる」

「あ、ああ・・っ。そっこ、うぅンっ」
「ココも気持ちいい? 感じるところがたくさんあるんだね、智には」
二の腕の内側、やりたかった腋の下近くの白く柔らかい場所を強く吸い上げ、ペロリと舐める。
処理をしてない体毛をツンと引っ張り、指を胸へ滑らせて乳首を弾く。
「やんっ、ぁ。しないで・・」
身悶える体の中芯も、「こっち」とばかりに蜜の玉を作っては転がす。
「すごく濡れてるよ。ほら」
指先に掬い取った滑りを、智の目の前で広げ糸を引くさまを見せてあげれば、
「ぃやぁ・・」
見せないで、と横を向く。浮き出た首筋が淡いフェロモンを発し、思わず唇を押し当てて、服に隠れるぎりぎりに痕を付けた。
「はっ、ん。あ・・、痕、」
小さな痛みに顎をあげても、つけられた場所を気にする。誰かに見られるのが嫌なのか。
では、気にならないくらい理性を飛ばせてあげよう。

「かず・・、和弘さ、あッ」
「うん? もっと音が聞きたい? 」
「違っ、ぅ、ふっ」
湿った水音を立てるのは智の濡れそぼった屹立。包んだ手に力を入れると弾けそうにヒクヒクする。手を放せばすぐにも達ってしまうから・・、
「なにする・・、っ、ひあっ」
たまたま、ベッドのサイドテーブルに置きっぱなしだったネクタイを、智の雄にきつめに巻き付け縛った。
戒められてくねる体から、フェロモンが滲む。
「本当にいやらしくなってきたね、智」
「そんなことなっ、やあぁ」
形の揃った双つの実を揉まれて髪を乱して声をあげる。 嫌だと言っても、快感が混じってるよ?
「次はここを’触って‘あげようね」
ローションもオイルも要らない。自身の蜜が窄まりに溜まるくらいになってる。僕も必要ないんだよ。



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10000拍手記念SS

10000拍手キリ番・鍵コメさーさまからのリクエスト。

こんばんは。 今日から少しの間 『プリズム』・本編 はお休みします。
このブログを読んでくださる皆さまからの拍手が10000回を超えた記念、ちょうどのキリ番を踏まれた 鍵コメさーさま からのリクエスト、新井くんムラムラシリーズが何とか出来上がったので公開させていただくことに。

Rが多め・・、です。リクエスト、一つ目は 雨で服が濡れて~・・からのむ腐腐。  今日はまだたどり着いてませんが(汗)。
ではどうぞ。
  

「うっわ、気の毒」
夕方、駅の改札を出たら、外はゲリラ豪雨の最中。車道と歩道の間の水たまりをよけようとして、リーマン同士がぶつかった。片方がその拍子に鞄を落としてしまい、急いで拾い上げようとした時、さらに悲劇が。
バシャーーッ、と車がしぶきを飛ばして通り過ぎ、咄嗟に鞄を守った彼は半身を濡らしてしまう。
濡れた髪をかきあげたのは。
「苑田さん!? 」

「助かったよ」
「俺だってまさかひ・・苑田さんだなんて思わなかった」
近くのホテルに飛び込み、服や書類を乾かす間俺のスマホで各所へ連絡を取った苑田さんは、そのまま泊まることに。
俺は着替えなんかを頼まれて、一度帰ることになった。
「いくら七月だからってずぶ濡れになったら寒いし、温かくしててね」
「ああ。早めに来てくれ」
「了解」

(ひろさんのシャツが濡れて体に張りついてて、なんかエロかったな)
風呂場で服を脱ぐのを手伝ったとき、薄く透けて見えた胸元。体が冷えたせいか乳首が少し尖って、ツンと布地を盛り上がらせていた。おまけに体を冷やしたひろさんは少し肌が白く、熱いシャワーを浴びコーヒーを飲んで体温が戻ったらほんのり色づいてきて、俺はなんだかムラッとして。
(仕事中だ、って思い出さなきゃよかったのに)
電車のドアにごつっと頭をぶつけ、反省した。

「ひろさん」
「早かったな。・・仕事は? 」
「やだなー、ちゃんと終わらせたよ」
ついでに俺の分の着替えも持ってきたのを見て苦笑い。そりゃあ俺たちは社会人だし、仕事優先だけど、
「俺、信用されてない? 」
拗ねてしまう。
「はは、悪い。今日は俺の方が迷惑かけたから気になって」
とか言いながらひろさんは、ここで出来る仕事を、ずっとしていたらしい。
「終わりにしてご飯食べようよ」
「もうそんな時間か」

クリーニングに出した服は、明日出社する前には仕上がる予定。靴も鞄も手入れを頼んだ、のはひろさんらしい。

「ホテルなんだ、その設備を使わなくてどうする」
ですね。でも俺には思いつかない。
「食事は? 」
「服も無いしルームサービス」
はい。ごもっとも。

「おいし~~」
頬張る俺の顔を見て、ひろさんがクスリと笑う。首を傾げると、
「おまえは、本当に美味そうに食べて、いい顔をする」
「それ、褒め言葉だよね? 」
「もちろん」
少し油がついた唇が動くたび昼間の濡れた姿を思い出し、下半身がどくどくする。
ナイフとフォークの食事が終わるころには、ムスコが、別の欲を満たしてくれと布地を押し上げていた。




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10000拍手キリ番・鍵コメさーさまからのリクエスト。 ②

今日はRになります。 R-18なので、年齢に達しない方、苦手な方はご遠慮ください。 大丈夫な方、スクロールしてどうぞ。
新井くん、ホテルだし遠慮しなくて良いからね(いつもだけど。笑)。































食べ終えた食器を下げてもらい、欠伸をするひろさん。俺は気付かれないよう、
「シャワー浴びてくる」
と浴室へ。カラスより早く戻ってくると、椅子に座ったままウトウトしてる。
チャンス。
「もう、眠い? 」
「う・・ん」
「連れてったげようか? ベッド」
「それくらい大丈夫だ」
「俺がしたいの。いいだろ? 」
立ち上がりかけた側に行き、ほら、と肩を出す。
「なら、掴まるか」
よっ、と立ち上がった腰に手を回し、
「崇? 」
感付かれないうちにベッドへなだれ込む。
「おいっ」
見上げる、少し怒った顔に、
「だってさ、ひろさん、昼間っから俺のこと煽るから」
「誰が。煽ってなんか・・っ」
「ここが、誘ったんだ」
バスローブの合わせから手を入れ、胸の柔らかな粒を撫でる。
「んっ・・、よ、せ」
「止められないんだ、もう」
「明日も、仕事で」
「一回だけ」
それ以上は言わずに唇を塞いだ。

ひろさんがいやいやと顔を横に振るのを髪で感じる。そう、俺は手と口でひろさんの胸を弄りたおしていた。
「ぁ・あっ。や、めろ・・っ、そ、っこば・か・・、っ」
うん、自分で思ってる。どうして今日はココに拘ってるんだろうって。
「俺にも、わかんないよ」
「ゃめっ、喋る・なっ。・・んハァッ」

平日の夜。ホテルの部屋。いつもと違う状況で見た、いつもと違うひろさんのエロい姿。
それらが全部、二つの胸の粒に集約されて俺をしつこくさせてるのかもしれない。
(ひろさんも感じてるし)
反応のしかたが違うのを、二人して気付いてる。それが余計恥ずかしいのか、必死になって引きはがそうとするんだけど、そのたび歯を立てたり、強く摘まんだりして抵抗してた。

意地になるひろさんも、可愛いんだ。

「んあァッ」
「ひろさん? 」
声が、変わった?
ひろさんの弱点は俺が見つけた腰骨だけじゃ、無かった?

「ひろさん、ここも弱いの? 」
べろっと乳首とその周囲を大きく舐める。
「や・・っあ、やだ、するなっ。崇っ」
俺の体の両脇で足を動かし、逃げようとするのを、指の間で硬く立ってる粒を挟むことで阻止する。
「ひッ、やだ、や・・っだ、もう」
全身に汗が浮かんできたのか、肌が離れると空気に触れるのが分かる。そして、腹の間にあるひろさんの雄がクッと容積を増した。
「・・出そう? 」
「・・か・ら、そこで、喋・・な、っんんー・・」
腕をつかんでた指が食い込み、熱いものが広がっていく。

イっちゃったんだ。

荒く息をするひろさんに、俺も、
「挿れさせて」
熱っぽく耳に息をかけ、バスローブを大きく開いて吐き出された白蜜を指に掬う。
「一度、だけだ、からな・・」
「うん」
指で襞を押し分け、埋めればもう、
「う・わ」
驚いて声が出てしまう。だって、
「すご・・」
「それ以上、言ったら、・・止め、るから・・なっ」
「言わない」
急いで応え、指を二本捻りながら入れた。
「はあぅっ、い・・」

傷つけたくない、イイ気持ちになってほしい。けど俺も限界で。。

「ぁぁああ・・っ! 」
入れた欲棒も中も熱くて、突き上げて、引き出しても少しも冷めない。
「い・・、ィいっ、そ、擦・・て、は、ぅんん・・っ」
手と足でしがみつき、俺を求めてくれるひろさんに、俺も欲しいだけひろさんを貪って、、果てた。






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10000拍手キリ番・鍵コメさーさまからのリクエスト。 ③

前回の新井くんはいかがでしたか?
今日は少ーし苛めっ子の新井くんです。とある教室へ行くんですが、その目的が~。。  どこへ行ったんでしょうね?





「んとにもう、鈴谷(すずや)の奴、いきなり誘うんだから」
ぶつぶつ言いながら、新井は駅を出た。
「新井」
改札口近くで呼んだのは、いきなり俺を呼び出した大学の同級生。多少懐かしさもありオッケーしたんだけど。
「まだ時間あるし、飯食って行かないか」
「当然、おごりだよな」
「う。 そ・このファストフードで」
「あっちにカレー屋あるんだけど」
「匂いが残るから・・」
「はあ? 」
「頼むよ。おごるからさ」

腹を満たし、行った先は、とあるビルの三階
「『ロープと紐の縛り方教室』? 」
「そう。この間見ちゃってさ。おまえ、山岳部で紐とか結んでただろ? 俺、ブキ(不器用)だからさ、覚えて教えてくれよ」
「あのね・・・」
来てしまったものは仕方ない。と諦めたけど、まさかこんな縛り方を教えてもらえるとは。。

「・・では、これで基本の結び方は終わりデス。次回からはコースに分かれますが、質問はありマスか? 」
講師の問いかけに、グループで来ていた女性の一人が、
「あの、亀甲縛りって教えてもらえるんですか? 」
一瞬、聞き間違いかと思った。こう続くまでは。
「ハイ、特殊な結び方を習うコースがあるので、そこへ進めば習うコト、できまス」
ざわっと部屋がざわめく。 そして鈴谷も
「おいっ、亀甲縛り、って、アレだろ? 」
興味津々、興奮気味に小声で俺に言ってくる。
「多分」
「コース、取ろうぜ。なっ」


「えーっ、と、この穴の部分に紐を通して、・・・こっちへ引っ張って」
自分の部屋で復習してるのは、もちろん亀甲縛りだ。
あのあと、ほとんどの人がコースに申し込み、俺も半分引きずられるようにして鈴谷と申し込んだ。質問した女性は、
「私、漫画描いてるんです。あ、趣味で。それで、どうやって描けばいいのか理解らなくて、いっそのこと習いに行こうかと思って」
あっけらかんとしてる。 その考え方はついていけないけど、俺もしたい人がいるから、そこには触れないでいた。

現在縛られてるのは2Lペットボトル。なかなか迫力のある姿になってる。物でも人でも縛り方は変わらないから、練習には良いと言われた。うん、段々があって、紐をかけやすい。次回はペアになって、お互いに縛り合うんだそうだ。
「仮に人体で行う場合、力加減を間違えるといけませんからね」
万が一泥棒とかを捕まえた場合に、と至極真面目に先生は話すんだけど、アダルトな方面で有名な縛り方だから、やってる俺たちはニヤニヤが止められない。
「もう少ししたら、先生の’合格‘もらったら、ひろさんに」
・・あ、興奮してきた。収まれ。


「苑田さん、土曜日、予定ありますか? 」
「別に」
確認しておかないと、と聞いた水曜日。
「おまえは、何かあるのか? 」
「ちょっと、練習の成果を見て欲しくて」
「練習? 」
「はい」
俺の顔を見て、くすっと笑って、
「分かった。たまにはおまえのところへ行こうか? 」
「ほんと! ・・ですか? 」
「ああ」
やった!
テンション上がって金曜日までの三日、仕事に力が入りまくりだった。



「た、崇っ。これ、外せっ」
「だーめ。‘練習の成果’見てもらわなくちゃ」

金曜の晩、二十二時過ぎて俺の部屋に来てくれた。付き合いがあって、飲んできたとのこと。
ほろ酔いのひろさんは警戒のガードが緩くなる。俺にとってはグッドタイミング!
紐の結び方を習ってきたといくつか見せた後、
「これは特別なんだ」
とひろさんの首に準備してあった縄をかけ。
「服は邪魔だから脱いで」
「ふぅん」
「あ、下も。手伝うから」
「・・うん」
気付かれる前に、完成。





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10000拍手キリ番・鍵コメさーさまからのリクエスト。 ④

縛ってしまった新井くん。ここまできたら後はもう・・、なんですが。R-16・・か? 年齢に達しない方、苦手な方はご遠慮ください。大丈夫な方、スクロールしてどうぞ。





















「結構きれいに出来たと思うけど。鏡見る? 」
「嫌だ」
「それなら、写真、撮ろう」
「やめろっ」
「どっち? 」
「・・・鏡」
渋々答えたひろさんの躰は赤紫色の紐で綺麗に飾られている。
いつも思うけど、ひろさんはなんでも似合う。でも一番は、俺がつける赤い痕・・。

「このまま連れて行く気か」
「だめ? 」
「シャツくらい、着させろ」
手は縛られてないから自分でする、と言ったけどそんな勿体ないこと。
「俺がするから」

一番よく分かる洗面台の鏡の前に立ったひろさんは、ちらっと鏡を見た後横を向く。
「割ときれいに出来てると思うんだけどさ」
「・・・、もう、いいだろ、見たんだから」
「けど、ここなんか苦労したんだよ。ちゃんと六ッ角形になってる、でしょ? 」
言って背後から手を伸ばし、はおっただけのシャツの間から見える紐の形をなぞる。
体を震わせ、息を詰めた。 
そんな反応に、ムラムラがあっという間にゴオォォに変わる。
「ひろさん、この色似合うね」
「っ、よ・せ。。手でなぞるんじゃ・・ァッ」
指先が引っかかり、紐を弾くようにしてしまうと、狼狽えた声が出た。
ゴクッ、と喉が鳴る。
「は・なれろ。もう終わりにして、解け」
体を揺すって俺を振りほどこうとするものだから、スイッチが三連続で押されてしまう。
「ん、ふっ。やめ・・、あ」
「俺の手、いつもこんな風に動いてるのか」
「言うんじゃ、な」
ひろさんがいきなり真っ赤になって目を閉じた。 目の前にある鏡をまともに見たんだ。
堪えきれず、はあっ、と喘ぎ息をこぼし、きゅっと力を入れた尻の感触が伝わった。

「ひろ、さ・んッ」
「放せっ、俺だけ裸にして撫でまわすなんて」
思わず抱きしめると手づかみにされた魚みたいにもがく。
「ひろさんだけ脱がすつもりじゃなかったんだ。でもあんまりきれいで」
「『きれい』なんて、言われたくないっ」
本気で嫌がる。
「ごめん。謝るから、暴れないで。擦れて痕になっちゃうよ」
「だったらさっさと・・! 」
「危なっ」
よろめいて洗面台にぶつかりそうになったのを支えたら、俺の興奮した雄がまともに当たって、動きが止まる。
「『さっさと』脱いで、イイことしよう。って言った? 」
グイグイ押し当てたら、
「押しつけ、な、・・痛いっ」
俺と洗面台の間に挟まれたひろさんに、苦痛の声をあげられてしまった。


「もう出てもいい? 」
「まだ。俺が出るまで浸かってろ」
「そんな~~」
結局怒られながら紐を外し、
「のぼせたら大変だから」
と言い張って、ようやく二人で風呂場に入る。が、ひろさんの怒りは収まらず、
「絶対触るな」
のお達しが出てしまい、現在一人淋しく湯船に浸かっている。

(けど、ひろさんの体に紐の痕が薄く残ってて、エロすぎ・・)
前もだけど背中にも線が走ってて、泡に隠れたり出てきたり。
(触りたい)
「何か言ったか? 」
「う、ううん、何にもっ」
慌てて首を横に振る。浴槽に手をかけ体育すわりで見ていたつぶやきが聞こえてしまったかと焦った。






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10000拍手キリ番・鍵コメさーさまからのリクエスト。 ⑤

やっと合体まで行きました。。
もちろんR-18.年齢に達しない方、苦手な方はご遠慮ください。大丈夫な方、スクロールしてどうぞ。



































先に出たひろさんを追いかけ、ざっと拭いただけで足跡をつけながら風呂場を出る。
気配に気付いてこっちを向いたのへ抱きついた。
「ひろさん~、もうしないか・・ひえっっ! 」
せ、背中に冷たい缶がーーっ。
「頭から滴が垂れてる。ちゃんと拭いて来い」

頭を乾かし、もうベッドにいるひろさんにそうっと聞く。
「横、入っていい? 」
「隙間が出来て寒くなるから、嫌だ」
そろそろ涼しくなる、九月下旬だもんね。
「風邪ひかないようにくっつくから」
タオルケットを被ったまま無言で俺に背中を向ける。まだ怒ってる? 
「ごめんなさい。そんなに嫌だなんて知らなかったんだ。もうしない」
ベッドを軋ませながら乗り、タオルケット越しに添い寝した。

何の答えももらえないまま、しばらくひろさんの体温を感じる。

「『きれいだ』なんて言うな」
「・・うん」
「縛るのも無しだ」
「うん」
「二度としないな」
「しない」
背中越しの会話をして、ひろさんはゆっくりこっちを向く。目を合わせ、伏せて、
「思い出したくないんだ」

思い出したくない・・?

「以前(まえ)やらされた。その時もキレイだと言われた。・・・あの、ビルで」
ハッとした。
「ごめんっ」
「崇、だから」
「もう絶対しないよ。約束する。 俺、馬鹿だ」
「そうだな」
くすっと笑って、
「だから、上書きしろ」
俺の頬に手を添えて、唇を触れ合わせてくれた。
「・・いいの? 」
「ああ」

向かい合って座り、まるで儀式のようにお互いを脱がせてキスをする。
次第に深く、膝で割り合ってにじり寄り、ぴちゃっと湿った水音が聞こえるようになったら、膝がしらをひろさんの雄が、ト,と叩いた。俺の先端もひろさんに触ってる。
「ひろさん・・。感じてる? 」
「おまえと、同じくらい」
その返事が嬉しくて押し倒す。ばふっと弾んで、髪がシーツに広がった。
きれいだ、って言ってしまいそうで口がパクパクする。そして、
「・・・かっこいいね、ひろさん」
目を丸くしたあと、
「こんな時に言うセリフか? 」
可笑しそうに言うひろさん。
「うん、すっごくオトコマエ」
「なら、そのオトコマエ、おまえにやるからちゃんと(上書き)しろよ? 」
両腕を首に絡ませ、にやっと色香を滲ませる。

人間で良かった。犬とか猫だったら、尻尾を盛大に振り回して飛び付いてるはず!
それからは、ひろさんをヨくするのに夢中になった。

「っぁ、あんっ、ま・たそこ・・。も、やめ」
やめられないよ。
腿と腰の区切れに沿って赤い線が残ってる口と舌でなぞり、線の上と下に幾つも赤い痕をつけていくと木の枝に花を咲かせたみたい。
「あ、あ、んぅぅっ」
腰を浮かせるほどのけ反って、反応する。目の前には脈拍が分かるくらい硬く屹立したひろさんの雄が、アンダーヘアどころか窄まりまで濡らしていた。
「これ、以上っ、焦らす、じゃ」
喋るたびに指を締め付ける。もう三本受け入れてるそこは、中が熱い。
「ん、ひろさん、ちょうだい」
ゆっくり指を抜いて、ぐうう・・っと埋め込んだ。




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10000拍手キリ番・鍵コメさーさまからのリクエスト。 ⑥


今日はR-18です。年齢に達しない方、 苦手な方はご遠慮ください。大丈夫な方、スクロールしてどうぞ。



























そのまま肌が密着するまで一気に進み、抱きしめて息を吐く。腰を揺らしたら喘いで目を閉じたけど、すぐに開けて、
「顔、見せろ」
「ひろさん? 」
「ずっとおまえだって見てたい」
見上げる瞳の中に揺れるものがある。俺にはわからないけど、
「好きだよ、ひろさん。ずっと好きだ」
しっかり目を合わせて真面目に言う。ふわっと笑う顔にデレて、
「動くね」
ゆっくり、腰を引いた。あ、とかすかな声が喘ぎに混じり、出ていく俺の熱を引き留めようと中がうねる。
ずん、と奥へ。
「あぁ・・っ」
今度は勢いをつけてカリでポイントを擦りながら引き、頭一つ分残して動きを止め、またグッと押し込む。ゆっくり・速く、とひろさんの腰を掴んで繰り返した。
「た・・、崇っ。擦る、ぁ、ぁあっ。お・くに、突いて・・、ん、はぅっ」
ゆらゆら、ガクガクと俺の動きに合わせて揺れ、俺の腕を掴み、嫌いやと顔を横に振っても、ひろさんは俺の顔を見たがる。
奥を突かれて喉を晒しても。
紐の痕をなぞられ、硬い感触で誘う乳首を弄られて、いつもよりプックリした唇から声と喘ぎをこぼしても。
潤んだ目で俺を見続けては、笑みを浮かべる。

エロくて、きれいで、快楽に欲張りで。俺の一番好きな、ひろさん。

奥へ差し込んだ時、もっていかれそうになって腰を回す。
「あああっ、イ、ィイ、・・っ」
声が、一気に濡れた。全身からフェロモンが放射され俺に刺さる。
「た・かし。・・イき、ッ」
ひろさんが声を詰まらせビクッと跳ねたのは、俺が握ったせい。
「も、ちょっとだけ、待って。
一緒に、イこ? 」
「や、も・・、イきた、っ、たかし・・」
そんな、ねだる顔・・。
「はァァッ、や、あ! お・・っ、く、はっう。いあ、んっ」
声の合い間に息を継ぎ、唇を舐めるのを見て、埋め込んでた熱竿がごつごつに節くれだった気がした。
理性なんて一粒も残ってない。
手と腰を連動させ、ひろさんを揺さぶり、何度も突き上げて、
「やあっ、・・っし、あ、擦れ、・・いっ、ぁあ、っく、イ ――・・っっ」
汗で滑り落ちた手がシーツを固く掴んで、俺もひろさんに深く深く打ち込んで、ほぼ同時に白濁を迸らせていた。


寝返りを打った拍子に目が覚めた。隣にはひろさんがぐっすり寝てる。
肘枕して、目が慣れるまでひろさんを見てた。次第に見えてきたのは、髪が額にかかってる寝顔。

「ひろさん。ひろさんは嫌だって言ってたけど、仕事してる時も、俺とこうしてるときもきれいだよ」





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10000拍手キリ番・鍵コメさーさまからのリクエスト。 ⑦

新井くんムラムラ、最後は、定番と言えば定番の、あれです。前半にあるのでR-15、かな。 年齢に達しない方、苦手な方はご遠慮ください。大丈夫な方、スクロールしてどうぞ。

















その夜、ちょっとだけうきうきしながらエレベータのボタンを押した。
コンビニ限定のおまけつき缶コーヒー。全種類が揃っていたのを、つい大人買いしてしまったんだ。特に好きなわけではなかったが、動くミニカーのおまけは並べて置くだけでも楽しいと思う。

ひろさんの部屋の鍵を開けながら、
「ジャー―・・、あれ? 」
玄関の明かりはついてたけど、部屋の電気は点いてない。もう寝たのかな?でもまだ二十二時をすぎたくらいだし。
ベッドで、ノートパソコンでも見てるのかもしれないひろさんを驚かそうと、音を立てずに寝室への引き戸を開け。
ベッドサイドの明かりに、ひろさんが寝てるのが見える。中へ入ろうとした俺の足を止めたのは、
「・・ぁ、んっ」
と聞こえた、声。

聞き間違い・・?

「っは、んぅ・・っ」
毛布の、こんもりした山は、両膝を立ててるんだろう。よく見えないけど、これは。

「た・・かし、っ、そこ、・・ちゃ、ゃ・だ。言った・・くぅっ」

ひろさん。
俺と、シたときのこと、思い出して一人でシてる。
かあっと全身が熱くなった。コンビニ袋の中身も、コートを着たままなのも忘れて少し開けた戸の隙間から喰い入るように見る。
毛布の下で、ひろさんの手が今どこに置かれてるのか。指は、何をしてるのか。俺がしたことを、同じようにして自分に刺激を与えてるのか。

「ああっ、崇っ」
ひろさんの声が高くなり、気付かれてないのは分かってるのに、びくっとしてしまう。
ドサ。
(わっ、やば)
鞄も持ったままだった。急いでひろさんを見る。
(よかった、気が付いてない)
つまり、集中してる。。

絹里さんと付き合ってた頃だったろうか。ひろさんはこんな風に一人でシてたことがあった。
あの時もエロかったけど俺の方が盛ってしまって最後まで見られなかった。今なら・・大丈夫?
そろーっと後ずさりして鞄もレジ袋もテーブルに置き。コート、スーツを脱いでハンガーに掛け。着替えてしまうまで時短新記録を作ってまた寝室へ。俺もムスコもわくわくしながら・・、部屋へ入った。







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10000拍手キリ番・鍵コメさーさまからのリクエスト。 ⑧

出歯亀(覗き)してる新井くん(ちょっと違う。笑)。 やさしくRがあります。R-15くらい?  年齢に達しない方、苦手な方はご遠慮ください。大丈夫な方、スクロールしてどうぞ。
























仕事の時集中すると、周りが見えなくなる事があるけど、快感だけを追ってる時はもっとそうだ。薄暗がりになれた目が、ひろさんのフェロモンをはっきり見る。
不意に、手が毛布の外へ出た。ベッドサイドをたどり、引き出しを開けようとした。
(そこは・・)
いつも使うローションなんかが入ってる。でも、続かなかったらしくて小さな舌打ちが聞こえ、肘をついて体を起こす。
(見つかっちゃう)
怒られそうで体を縮めたけど、ひろさんの視線は俺より引き出し。見事にスルー。
ホッとしたやら淋しいやら。

「あ」
目的のものが見つかったようだ。奥の方にあったのかな?
(あんまり使わないのって・・、あれか! )
ピッとフィルムを切る音で分かった。 そうだね、一人でスる時は使った方が後が面倒くさくなくていい。
まさかひろさんが使ってるのを目撃するなんて思わなかったけど、それも全然嫌じゃない。
もぞもぞ、毛布が妙な具合に動き、
「・・・・」
聞き取れない独り言。そして、再開。途切れた分を取り返すようにヒートアップしていく。

「っぁ、あ・・ッ。たか・し、ぃ・・・せて」
達する寸前の声で啼き、奥歯を噛むような気配。びくりと大きく波打ち、ひろさんの一人エチが終わる。

次は、本物の俺とだよ。

はあっ、と息を吐き、起き上がる。立ち上がるのを狙って、
「ひろさん、ただいま」
わざと戸を開ける。
ギク、として、
「あ、お、帰り。。いつ、来たん、だ? 玄関を開け、る音は、聞こえなかったぞ」
驚かすな。ぎごちなくいい、手に持った小さなものを隠すように俺の脇をすり抜けようとしたから、通せんぼ。
「な、なに? 」
「ひろさん、寝てたんだよね? 」
「そ、うだ」
「寝て、何してたの? 」
「べ。つに。ちょっと、トイレ行きたくなっただけで・・」
「コレを、処分するのに? 」
素早く奪い取ってプラプラさせたのは、白い体液が入ったビニール。
「かっ、返せ! 」
「はいはい。別に俺、気にしてないから。俺だってひろさんで抜くことあるもん」
告白を聞いて、なぜか赤くなる。

うわあ、襲いたくなっちゃう。   うん、襲っちゃおう。





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10000拍手キリ番・鍵コメさーさまからのリクエスト。 ⑨

さあ、今日が最後になりました。 もちろんR-18・・、になれたかな? 年齢に達しない方、苦手な方はご遠慮ください。大丈夫な方、スクロールしてどうぞ。





























ひろさんが部屋を出てすぐ、ベッドに潜り込む。温もりと残像が俺を刺激して、横を向いてないと毛布の上からでもテント張ってるのが丸わかり・・な気分。
(あ、来た)
「おかえり」
「何やってんだ? 」
顔だけ出して言ったら、呆れた顔になる。めげずに、
「だって寒い。早く一緒にくるまろう」
「テーブルの上に置いてあったのは? 」
「ぬるくなっちゃったから明日でもいいよ。こっちが暖かいし、ひろさんが来ると倍あったかくなる」
「俺の布団だ」
「湯たんぽ代わり」
「抱きついてくる湯たんぽか? 」
くすっと笑い、そっちに詰めろ、と来てくれる。言われた通り抱きつき、
「ひろさん~」
「幼稚園児じゃあるまいし」
「好きな人にくっつきたいのは何歳でも同じだよ」
「幼稚園児はこんなことしな、い・・っ」
ぺちっと手を叩かれる。
「いーじゃん恋人なんだから」
はた、と動きが止まった隙に顔を近づけ、ちゅっとキスする。
「た・・」
「なま崇が、ひろさんをよくしてあげる」
「な、あ」
がばっと上に乗って腰を押し付けた。
「ひろさんが好きで、欲しくて、いつでも触っていたい。・・・・だめ? 」
推しつけた熱い塊にうろうろ目を泳がせていたけど、
「駄目じゃ、ない。。俺も、・・・好きだ」
はっきり返してくれる。

う わ あ。

「おい、崇・・っ」
もう、張り切るしかない!

「だ・から、も・・っ、ゃあ」
「そん、じゃ、・・こっち? 」
「ひぁ、んんッ・・」
「ひろさん、好き・・だ」
「ぁ・・、俺、も。・・っは、イイ」
その一言にスピードが上がる。

「あ・あっ、強、いィ・・ん。くハぁ」
「ひ・・ろさっ。だけだ、から、も・・っと、言って」
「・・っ、――っい、やあ、そこっ」
「いい、だけだよ。ここ、感じて・・・、んあっ?! 」
強く揺さぶってる最中、最奥を突きあげたらぎゅうう、と絞られる締めつけにあって、

どくん・・・、と。

「あ・ぁ・・あ。 ク・・、いっ」
わずかな差でひろさんも極まって、二人の腹の間に温かいぬめりが広がった。






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10000拍手記念SS

10000拍手キリ番・鍵コメさーさまからのリクエスト。 ⑩ ・・終わりに。

新井くんムラムラシリーズ3本立て。 今日で終わりになります。
鍵コメさーさまからのリクエスト、書いててとっても楽しかったです。 読みに来てくださってる皆さまも楽しんでいただいてるようで、嬉しい限りです!  

新井くん、あれからどうしてる?




場所を取るシーツと毛布が最初に洗濯機。服は順番待ち。俺は、
「はーーっ、また負けた・・」
と洗剤といっしょに愚痴を入れてスイッチON。ひろさんのマンションは、耐震構造もあって防音がしっかりしてる。おかげで夜でも洗濯できる。シャワーも浴びられるんだ、けど。
「全戦全勝、したいな・・・」
洗面台の鏡に映る俺にまた愚痴る。確かに誘うのは俺の方が多い。それに意義があるってことでもないが、やっぱりひろさんのイク顔を見て出したい。
「次は、(ひろさんの)フェロモンに負けないよう、しっかりやれよ、俺」
鏡の中の拳に拳を合わせて部屋へ戻る。

「あ、それ」
「全種類持ってきたのか」
「うん。初めてやった大人買い」
テーブルの上に全部並べられたミニカーが、ひろさんの手で動かされ生き生きしてる。
俺もひろさんが居るから何でも追いつきたいと頑張ってるんだ。

いつか、並んで歩けるようになるために。






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『プリズム』*ハイテンション・苑田

今日から、うさメリさまからのリクエスト、”良いこと続いて珍しくハイテンションになり  新井君をリード(攻められる側なんですけど♡)”
が始まります。
私も、苑田がどれくらいテンション⤴ ⤴ になるのか楽しみ(?)にしてます。



=  新井、今夜は空いてるか?

電車で移動中、会社用のスマホにそう書いてきたのはひろさんだ。
= 今日は無理そう。明日なら
= それならおま
返信したとたんにまた来たメールは中途半端で、首を傾げていたら今度は自分のスマホに着信。小さくしてあるけど間違えようのない、ひろさん専用の音。
= おまえの部屋へ行ってもいいか?
ああ、この文を書こうとして気が付いたんだ。うん、会社のじゃ書けないよな。
= 了解

短いやりとりなのに、明日の晩はひろさんに会える。と分かり、すごく嬉しい。

「ただいまーっ」
「・・お帰り」
息せききって帰ってきた俺に、ひろさんが玄関で笑いかける。その笑顔も全身から滲みでる雰囲気も、明るい。
「ひろさん? なんか、いいことあった? 」
「・・まあな。少し飲もうと思って、ワイン買って来てある。めしは? 」
「へへっ、これ」
食パンとサラダの袋を持ち上げる。
「用意がいいな」
「パンなら冷凍できるし」
前、ご飯で揉めたことがあるから冷凍可能な物を買うことが増えたんだ。
「チーズが残っていたから、ピザトーストにして食べよう」
「うん。着替えてくる」
ひろさんが俺の手から袋を受け取り、支度し始める。

どんな良い事があったんだろう? あんなひろさん、ほとんど初めてだ。

「うっわ」
出来た、と声がかかり行くと、テーブルの上が豪華だ。
「冷めないうちに食べるぞ」
「うん」
トーストされたパンにはチーズ、野菜、チーズの三段重ね、なんだけど。
「ぶ厚い」
「乗せてたらこうなったんだ。 食べないのか? 」
「食べる」
パンと同じくらい、測ったらパンょり厚みがありそうな盛り具合。ずしっと重いピザトーストは、
「うまーい」
トマト、キャベツ、ハムにゆで卵、ピクルスまでチーズの間に挟んである。

「今日、プレゼンがあったんだ」
食べながら、ひろさんが話し出す。
「くェレゼン? 」
もごもごしながら聞き返すと、
「ああ。・・やっと、勝てた」
思い出したのか、目が強い光を帯びる。
仕事モードのひろ・・、苑田さんは、強気で攻めていく。それでもなかなか入り込めない所もあるわけで。 

   




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『プリズム』*ハイテンション・苑田ー2


「や・・っ、たね! 」
ゴックンと飲み込んでガッツポーズをすると、嬉しそうにグータッチして、
「勝ったと言っても一回だ。この先、もっと食い込まないと」
意欲を見せる。
「だけどひ、苑田さん、の扱ってるのは俺のとこより高価なものが多いから大変なんだよね? 」
「それを言ったら仕事にならないだろ? 」
はい、でした。
「これから通って、信用してもらう。ハードルは高いほうがやりがいがあるからな。それに」
「? 」
「あそこに先輩がいるとは思わなかった」
表情が綻ぶ。

いつもの事だけど、小さな嫉妬が湧く。
「誰? 」
「高校と大学の時の先輩。といっても先輩は中途退学したから・・、そう、四年くらいかな」
だけど、起業中退だったんだ。と続け、俺にはどう繋がってるのか解らない。俺の顔から疑問を読み取って、
「プレゼンの時、再会したんだ」
「・・でも、それ、学校じゃなかった? 」
「ああ。私立の」
「その人、学校作ったの?! 」
「うん。IC関係の専門学校をね。で、そこの創立十周年の記念品が公募だったんだ。規定を呼んで申し込んだ」
いつどこでそんな情報をキャッチするんだろう。

応募したのは苑田さん ―― というか、名賀都商事 ―― を含め三社と個人。
元からその学校に物品を納めている二社。
「文字を書かなくなっている今だから、書くということを大切にしてほしい」
とアピールしたのは苑田さんだけじゃなかったけど、
「ガラスペンとインク二種、ペンホルダー、ペーパーウエイト(文鎮)を揃えて、実物を持って行ったのが良かったらしい」
ついでに、同席していた先生たちにも書かせたとか。

さすが。 

特に気に入ってくれたのが、その、先輩という人。むこうが気付いて、プレゼンが無事終了した後
「苑田くん、久しぶり」
と声をかけてくれたのだそう。
「最初、誰か解らなかった。 『失礼ですが、誰かとお間違えでは? 』なんて言ってしまったし」
先輩に、苦笑いされたよ。と、思い出し笑いする。

「そんなに変わってたの? 」
「姓から替わっていたし、髪も・・」
「ひろさん。姓、って・・?」
「うん、その人、女性だから」
「ええーっ!? 」
思わず立ち上がってしまう。
「ど、どうした? 」
「だ・・って、やり手でひろさんの先輩で女性で、きれいなんだろ? そんな人がひろさんの事覚えてたなんてっ。
俺、心配だ・・・、ッて! 」
「何考えてる。結婚してるんだ彼女は」
向こうずねを蹴とばされ、抗議は立ち消え。 
「でも、前にもひろさん、・・声かけられてたし」
「やま・・小鍛冶さんか。
俺は大学時代、別の事で頭が一杯だったからよく覚えてないんだ。何故か向こうの方が覚えてて声かけてくれる。 有り難いと思ってるよ」

「・・うん。そうだね」
でも、ひろさん。それと俺が心配してることとは違うよ。

言いたいことは結局、言えなかった。





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『プリズム』*ハイテンション・苑田ー3

今日は、後半、苑田視点が入ります。 ~~ からあとです。



食事の後、
「ほら、こういうやつ」
とタブレットを見せてくれる。
「わー。いいね、これ」
「ガラスペンは明治35年に、風鈴職人の佐々木定次郎氏によって日本で開発された筆記用具なんだ。外国にも広まって、完全な装飾品もあるらしい」
日本や外国のメーカーがファイルされ、可愛らしいものから高級感あふれるものまで、たくさん。
「いろんな物があるけど、俺は佐々木氏の流れを受け継いでる佐藤工業所製のガラスペンが一番好きだな。
ただ、注文が殺到していて、ここから受け取るのは半年以上も先になりそうなんだ。だからプレゼンは別の所の品物になった」
残念そうに言う、苑田さん。そして、
「ははっ、喋りすぎたな。  のめり込むの、悪い癖だ」
「そんなことないよ。俺、ひろさんが文房具の事話すの、好きだ」
って言ったら、嬉しそうに笑って、
「ありがと、崇。もう少し飲むか? 」
ウインクする。 ドキ・・ッとした。

浮きうきと楽しそうに話すひろさんの頬が、ほんのり染まってる。
チーズやワインで濡れた唇が動くたび、俺の中に熱が溜まっていく。

「崇」
「ん~、なぁぬぃー? 」
「・・酔っぱらったのか? 」
ああ、こんなに空けてる。じゃあ無理ないか。ひろさんがそう言うのを聞きながら、ぼんやりしてると、
「立てるか? 風呂は? 」
「風呂―・・。一人じゃやだ~」
一緒に入ろーよ。と横に立って俺の顔を覗き込むひろさんをガシッとホールド。
「分かったから。立って歩けたら、な」
頭をポンポンされ、笑みが漏れる。ひろさんにこうされるの、好きだな。


~~ プレゼンで勝てた興奮が、まだ残っている。そんな夜、崇に子供のように抱きつかれ、不意に襲ってやりたい気分になった。

「しょうがないな」
「ひろさ~ん」
少し屈み、脇に手を入れて促す。ガタガタと椅子を引きずりながら立ち上がったが、やはり足元がふらつく崇を支え、
「そんなんじゃ風呂は止めておけ。ほら、ベッド行くぞ」
「・・っく、寝たく、いっよ(ないよ)。(せ)っかくひろさ、っが、いるろに・・」
クスリと笑う。ビールはそれなりに飲めるようになったが、ワインはまだ修業が足りないようだ。





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『プリズム』*ハイテンション・苑田ー4


さあ、今日から苑田のお楽しみターイム!
舞台はベッドに移ったのですがまだ・・、イチャイチャなので大丈夫・・?  一応下げます。苦手な方はご遠慮ください。大丈夫な方、スクロールしてどうぞ。

























どさり。ベッドに沈む体は俺より厚みがあり重い。台所からここまで短い距離なのに、汗が浮かぶ。
「ふぅ。。歩いてくれて、助かった」
いつだったか、崇が俺を抱えて運んでくれたことがあったっけ。
「あれは出来ないな・・」
「ん・・。ひろさん? 」
片手の甲で目をこすりながら見上げる崇に、・・征服欲が、湧く。
「このままじゃ寝られないだろ? 着替えさせてやるから」
言いながらスエットに手をかける。疑いもせず腰を上げて・・、下着ごと脱がせてみれば、準備中の芯を持ち始めてる雄がフルンと出てきた。
酔ってなかったら多分阻止していたか隠してるだろうそれを、たまには、とじっくり眺めてみる。
(コレが俺の中に入ってくるのか)
唯一、証を残す崇の一部。

「ひろさん。ちょっと寒い」
ぶるっと身震いした崇が、穿くものを探そうと上半身を起こしかけた。その胸を手で押さえ、
「俺が、温めてやる」
押し戻す。
「ふぁ」
ぼすっと倒れたのへ馬乗りになり、唇を重ねた。
「んっ」
戸惑うものの、角度を変えてもう一度すれば腕を伸ばして俺の首に絡め、口を開けて誘う。
口腔を舐め合い、息継ぎと喘ぎをこぼしながらその感触だけを追った。
「っは。・・どし、たの? ひろさ、ん」
とうとう苦しくなって横を向き、大きく息を吸いながら聞いてくるのに、
「今日の事、覚えておきたい。心と体に刻んでおきたいんだ」
だから、俺の好きに抱かれろ。は言葉にせず、ちゅ、と音をたてて頬にキスする。
へにゃ、と崇の顔が弛(ゆる)む。何を想像してるか丸わかりだが、その通りにはいかせない。

「・・じゃ、服、脱いでよ」
ほら、きた。
「おまえが脱いだら」
膝立ちになり、崇がいそいそ脱ぐのを待つ。
「脱いだっ。ひろさんの番」
ゆっくり、見せつけるように上を脱ぎ捨て、ベッドから降りて下も全部、足から抜く。

崇が、半身を起こして見ている。 ごく・・っ、と唾を飲む音が聞こえた。





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『プリズム』*ハイテンション・苑田ー5

苑田、本気モードになってきました。後半は、新井クン視点になってます。
そして、二人ともマッパなのでR-16?になるのでしょうか・・。 ムム
年齢に達しない方、苦手な方はご遠慮ください。大丈夫な方、スクロールしてどうぞ。




























~~ なんだろう。ぞくぞくするものが腹の中を熱くする。
裸になるのはいつもの事なのに。

見られている、のを自覚しながら脱ぐのは、こんなに刺激的なのか。

「こっち、来てよ」
目が合い、少し上ずる声で呼ぶ崇に背を向ける。
「どっ、どこ行くのっ? 」
「喉乾いた。何か持ってくる」
半分事実。

三分も経っていないのに、待ちくたびれた顔をして俺を見るのが可愛い。

「いらないのか? 」
ペットボトルをかざせば、
「ひろさんの方が欲しい」
正直。だけどそれが嬉しくてベッド脇まで行き、ドリンク系の中身を飲んで。
「ひろさんてばっ」
「わっ」
ぐい、と腕を惹かれ、ぎりぎり、蓋をしたペットボトルがベッドの下に転がる。俺は、崇の上に斜めに乗り上げていた。
「焦るな」
「早く、シよう。焦らさないでよ」
腰を揺らすから、足、それとも腹? に当たる崇のまでが、『早く、はやく』と熱を伝えてくる。
ようやく手をついて体を起こし、
「ちゃんとスる。まず、ここから」
不満そうに尖った唇へ、宥めるようにキスして、ペロッと舐める。
「ひろ・・・」
言わせず、もう一度重ねて舌で歯の裏側、口腔をなぞり、期待を込めて待っている崇の舌を絡めとった。 ~~


ひろさんが、攻めてきてる。
俺の上で四つ這いになって、深く、捏ねるように口の中を愛撫してくる。俺だってひろさんの後頭部に手をかけてるけど。
鼻から抜ける、呼吸か喘ぎか分からない音、湿った水音を発してるのがどちらか分からないまま、ただテンションが上がっていく。
「っは、崇。・・顔が、赤い」
「ひろ、さんだ・・って」
やっと口が離れ、二人して空気を貪りながら見つめ合う。眼の中に欲情が揺れてるのを確認して、また、興奮する。
ひろさんが、糸を引く唾液を舐め取り、薄く笑う。いつもと違うゾクゾクが背筋を走るり抜けた。




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『プリズム』*ハイテンション・苑田ー6

今日はしっかりRです。R-17(?)あたりなので、年齢に達しない方、苦手な方はご遠慮ください。大丈夫な方、スクロールしてどうぞ。



























~~ 崇が、ほんの少し怯えを見せた。それが、俺の狩る本能を発火させる。
親指で顎を上げさせ、喉仏に歯を当て、ひと舐め。
ビクッと反応したのに気をよくして下にさがり、擦られて尖り始めた乳首に吸い付く。
「ん、はぁっ」
感じる場所だと思いもよらなかったのだろう、驚きの入り混じる、それでも快感の声を上げた。
もっと聞きたくて指と口で交互に二つの粒を転がし、弾き、押し潰す。
「ぁ。っ、やだ、ひっろさ・・」
「ココは喜んでるけど? 」
「そっ、喋んない・・っ、んっ」
口をつけたまま言えば、体を左右に振って悶える。
(おまえも、俺にこうしてるじゃないか)
俺が嫌だと言っても続けて、ひどいときは、翌日、絆創膏を貼りたくなるほどなんだぞ。
・・は、教えない。
「ひろさん・・、も、やだ。お願い、っ、やめ、て」
泣きが入った崇にずり上がって、
「やめて欲しい? 」
汗で額に貼りついた髪を払ってやりながら優しく聞く。頷くのへ、
「じゃ、止める」
ホッとした表情に、軽くキス。
「ほかの場所を可愛がってやるよ」
「・・ひろさんっ?!」
両膝と片手で体を支え、空いた手で崇の手を掴み指二本を含んだ。
驚いて抜こうとする前にべろりと舐める。 手首を離さず、音を立てて出し入れし、時に甘噛みしながら奉仕すれば息を詰め、腰を―― 揺らす。
咥えたままフッと笑いかけると、
「そんな、顔、しないでよ・・」
目を潤ませる。

おまえの方こそ、そんな顔をするな。 苛めたくなるじゃないか。

しばらく指をしゃぶってから、出す。べとべとしてるのを、
「ほら、口開ける」
と自分で咥えさせ、気を取られた隙に膝を持ってM字に開かせる。もちろん中芯は真っ直ぐ起立していた。
「ふぃ、ろさ・・、っつ! 」
咥えてない手で肘をつき、俺のするのを見ていたらしい。ブク、と滴が出来たそれを指先で押し広げるように撫でたら、崇の体が固まった。
最初は二本、次は三本と指の輪を増やし、扱きながら力加減も速さも変えていく。
「んっ。んぅ・・っ、ん、むぅっ」
どうやら、指を口から出すことも思いつかないらしい。よりダイレクトな刺激に、声を漏らした。




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『プリズム』*ハイテンション・苑田ー7


今日はR-17いったかなあ。。なので下げています。年齢に達しない方、苦手な方はご遠慮ください。大丈夫な方、スクロールしてどうぞ。












































いつの間にか目を閉じ眉を寄せ、高ぶっていく表情を見つめてると俺も腰に熱が溜まる。
「んあぁっ、・・だめ、だっも・・っ、ひ・ろさ」
咥えていられなくなった指が落ち、顎が上がる。
「まだだ」
キュッと根元を締めたら、
「あぁっん! 」
と、聞いたことの無い甘い声を上げ、腰を突き上げた。自分で聞いて恥ずかしくなり赤い顔をしたが、
「ゃだ。イかせてよ、ひろさん・・っ。もぅ・・、限界っ」
そうだな。握っていてわかる。
手を放さず顔を近づけ、
「達きたい? 」
コクリ、と頷く。その拍子に涙がこぼれた。
「分かった。イカせてやる」
崇の足の間に体を置き、息を掛けたら声を上げて、ゼリーを塗ったようになっている
熱棒もふるふると震える。不意に、高松さんが、

「ぎんぽ*、って魚、知ってるか? 
鰻みたいな形なんだけど、全身ぬるぬるしてるんだ。こいつ、天婦羅にすると最っ高に旨いんだぜ」

と言っていたのを思い出した。
(・・魚はこんなにエラが張ってないけど)
「んっ・・は、っ、ひろ、さん、・・お・願い」
切羽詰まる崇に返事をする代わり、カタチをなぞりながら口に中に収めていく。
「あ・・ぁ・あ。・・っくう」
奥を突かれそうになり、片手に力を込めて押さえつける。
もう、一ミリの余裕もないほど膨れた雄へ舌と唇で撫でれば、二往復も持たなかった。

「う・あ。ひ・ひろさ、んッ。ダメっ・・、イ 」





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『プリズム』*ハイテンション・苑田ー8

R-18です! 合体、あります。 年齢に達しない方、苦手な方はご遠慮ください。大丈夫な方、スクロールしてどうぞー。






























ブルルッッ・・、と胴震いして苦い白蜜を噴き上げる。口いっぱいに頬張り、溢れた分を手で掬うようにして零さないようにずるずるとまだ硬い肉の幹を出していった。
「・・っは、んあ・・っ。ひろさ、ん」
上目づかいに崇を見、ゆっくり首を横に振る。
(おまえは、動くな)
伝わったらしく、俺を捕らえようとしていた腕がゆっくり落ちる。
片足を跨ぎ、もう片足を寄せ、再度膝立ちをする。
「・・ひろさん? 」
俺が何をするか分からない、と疑問符を浮かべた顔が笑いをこらえる。リスかハムスターを連想したらしい。

笑ってればいいさ。
口から出して手のひらにあけたそれを、ゆっくり後ろに回し狭間に塗り付けた。
今までの行為で綻び始めていた後孔が、挿し入れた指を飲み込む。
「ん・・」
違和感はすぐ消え、肌に馴染んだ内側をなぞる感覚に顎が上がり、息を吐いた。そして指を増やす。クチュ、と水音が立った。
「は・・ァッ」
感じるポイントに当たり、自分の雄の蜜が、つー・・っと糸を引くのを感じる。
「ひろさん・・っ、まだ? 」
触りたくて、崇がもどかし気に問いかけてきたが、
「っ、ま・・っだ、だ。動いた、ら・・、ァ、やめる。・・ンッ」
答えたら、泣きそうになった。
ちらっと見たおまえのムスコは完全復活して、別の意味で泣いてるけどな。

もう大丈夫だろうと指を抜き、反り返ったモノに手を添え、ゆっくり腰を下げる。
先端が触れ、電気が走った。
「ァあっ」
「う、ひ・ろさんっ」
びくんっ、と俺も崇も体が跳ねる。
深呼吸してもう一度あてがい、そろそろと、身の内に埋め込んで、いく。
途中から一気に押し込みたくなるのを我慢して、少しずつ。

こんなに、感じる挿入は、初めてだった。 ~~


「俺に感じてる、おまえを、見せろ」
そう言って、ひろさんは密着していた結合をゆっくり離しだした。
「う・・、ああ」
俺の雄を包み込んでいる壁が動く。カリに引っかかるまで上がり、戻る。それだけなのに、もう射精感がこみあげ、歯を食いしばる。
次第に早くなり、かと思えば途中で止まったりされ、耐えるだけで一杯いっぱい。




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『プリズム』*ハイテンション・苑田ー9

R-18です。年齢に達しない方、苦手な方はご遠慮ください。大丈夫な方、スクロールしてどうぞー。  今日、終わります。
お付き合いいただき、ありがとうございました。
























~~ 快感を引きだし、コントロールする側になるのは久しぶりだ。
ランダムに腰を動かせば中が捏ね回されて、小さかった音も、グチュ・・ッ、とはっきり聞こえるようになる。
見おろす崇の顔が、俺より先に達するまいと快感をこらえていて、煽られる。

もっと、見せろ。俺だけが知ることが出来るおまえの、顔を。

「崇」
呼びかけに目を開け、
「触らせて・・」
支配される側になった焦りともどかしさで、泣きそうな声を出す。それが、可愛くて、
「もう少し、したら」
俺の方に伸ばした両手に指を絡めて握り、ベッドに縫い付ける。
「腰を動かすなら、いい・・、っ!」
許可を出せば、即座に突き上げられて息が詰まり、くっ、と呻きが漏れた。
「ごめ・・っ、痛い? 」
「平、気だ。けど、いきなり、・・するな」
「ん・・。動いて、いい? 」
「ああ」

崇のリズムと俺のリズム。微妙に重なり、離れ、その分次がどうなるか分からないスリルも手伝って、いやが応にも反応が高くなる。
「ぅあ、あ。っひろさ、んく、ゥ」
「たっ、か、・・や、そこっ」
お互い、主導権を取りたくて体を揺らし、時には腰も回して快感を追う。

何度目か、リズムが合って深く挿し込まれ、イく寸前まで追い上げられる。奥歯を噛んで耐えていたら、不意に崇が体を強張らせた。
「たか し? 」
「ひろさん・・。狡いよ。俺、ひろさんの、汗まで感じてる」
どうやら、さっき耐えていた時汗が崇の体に落ちたらしい。その汗に、体の動きが止まるほど感じた、ということらしい。
思わずこぼれた笑みに、
「笑わなくたって! 」
と怒り、つられて中の雄がク、クッと角度を変え、嵩を増す。
「・・ん、っは。おこる、な、崇」
宥めるキスをすると、
「も、やだ。俺が、ひろさんをイか・・、気持ちよくさせたいのに」
横を向いて拗ねる。
手をほどき、汗で貼りついた髪を払って、
「今夜は、俺が、おまえをイかせてやりたいんだ。一緒に気持ち良くなろう。な? 」
言えばたちまち怒り顔が崩れる。
「うん。・・合わせて、動いて」
「おまえが、合わせるんだぞ」
「分かった」

再会した律動は、崇が俺の腰に手を添え、動きを助けてくれる。
「あ、ぁっ。ひろ、さ・・んっ、そ、な、締めたり・・しないっ」
「ん、なこ、と言う、ら・・、お・まえこそ、・・大きくする、あ」
息が喘ぎに代わり、声も艶やかになり、俺が自分の雄を包むのを見つけた崇が手を重ね。
「だ・・、も、だめ。ひろさ・・、ひ・ろさんっ、いく・・」
「お、れも。・・、たか、し、・・・ぁ、――っく! 」

ほぼ同時に達し、俺の中と、崇の腹の上に白濁を迸らせていた。 ~~



翌日、
「お。 苑田。狙ってたところ、落としたそうだな。オーラがみえるぞ。
新井。おまえもそのオーラ分けてもらって、もうちょっと色々開拓しろよ」
休憩してた俺と苑田さんを、通りかかった中島部長が見かけて、投げかけてくる。
「はい、ありがとうございます、中島部長」
「俺だって頑張ってますよ、部長! 」
「まー、二人ともしっかりな」
「「はい」」







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