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『プリズム』

『プリズム』26*G・Wの再会ー28

ひろさん、照れてる時はいつも素っ気なくなる。それが俺だけに見せる表情なんだって気付いたのはいつからだったろう。 そんなひろさんが可愛く見えるのも。
優しくて、でも仕事には厳しい、大好きな年上の恋人。 そして夜は俺だけの。。

口元が緩むのを人に見られないように下を向いて階段を上がった。



周防は黒岩の誘いを断り、ビルの自室へ戻っていた。BBQ大会で撮られた写真のデータがPCへ転送されているのを確認し、開ける。
「・・・・・これか」
映っていたのは鳴和と新井、苑田。楽しげにコンロで肉を焼いているスナップ写真だ。
「奴の顔が(画面から)切れているが、まあいい」
画像に印を入れながら、とある番号に電話する。

― 私だ」
― これは周防様」
二度めのコールで出た相手は即座に名前で応える。 何か符丁(ふちょう。合い言葉のようなもの)があるのだろう。
― 一人、調べて欲しい男が居る」
― かしこまりました。人手は? 」
― 二人。男と女だ。それとスタンガンを」
― はい、持たせます」
― マークしてある画像を転送する」
― 承りました」

「くくっ。俺の顔を殴った若造。客を拒んだ生意気な・・そのだ。
二人纏めて礼を返させてもらおう。待っていろ」
画像を送ったあともまだ画面を見ながら、周防は新井と苑田の顔を爪で弾いていた。


連休から半月ほど経ち、仕事のペースも戻った頃の木曜。 外回りの途中で、
「あら? ひょっとして新井さんですか? 」
前から来て、すれ違おうとした女性に声をかけられた。
「はい、そうですが」
立ち止り、答える。
「あー、良かった。人違いだったらどうしようと思ってたんです。
名賀都商事の新井さん、で間違いないですよね? 」
「ええ。
あの・・、大変失礼ですがどちらの・・・」
全く見覚えが無くて汗をかきながら謝り、相手の女性の名前を思い出そうとしたが、
「覚えてくださってないんですか? 」
上目遣いで続けられて、焦る。
だから気付かなかった。

俺の後ろにもう一人、男が立ったことを。




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『プリズム』

『プリズム』26*G・Wの再会ー29

「やあ、新井くん」
ぽん、と肩を叩かれ、振りむいた瞬間。

体が棒立ちになった。

もの凄いショックと激痛が走り抜け、立っていられなくなる。
ドサッ、と鞄が手から抜け落ち、体が倒れそうになる。

「きゃあ! 大丈夫ですか 新井さんっ!? 」
「大丈夫な訳ないだろう! 早くっ、車に乗せるんだ、急げッ! 」
「は、はいっ」
女性が悲鳴をあげ、俺に話しかけた男性が腕を掴み支える。
「すぐ病院に行きますから! 少しの間我慢しててくださいねっ」
テキパキと手際よく、二人で俺を側に合った車の後部座席に・・、押し込め、一緒に乗り込むと走り去った。



 何を・・、言ってるんだ、この人たちは。

否応なく車に乗せられ、運ばれながら何の抵抗も出来なかった。
体が痺れて動けない。喋ることも出来ない。
俺は知らないけど、向こうは俺の事を知ってるようで、
「ジャケット左の内ポケットにスマホがあるだろ? 没収しとけ」
「はい。スタンガンの効果が切れないうちに拘束しますか? 」
「うーん・・。いや、行き先が行き先だ、危険は避ける。まだしばらくは動けないはずだ」
とか話してる。

(俺をどうする気なんだ。・・・まさか、誘拐?!)
俺なんか誘拐したって身代金出ないぞ。
そう思っていたら着信音。運転している男性が自分の携帯を取り出し、俺と並んで後部座席に居る女性に手渡す。

「はい」

「・・依頼主に引き渡せば仕事は完了のはずです」

「ですが! 」

「・・はい。・・・・は・い、いいえ。分かりました」

電話を切った女性が苦い顔で口にする。
「依頼主から追加の連絡があったそうです」
「延長か? 」
「プラス残業です」
「・・やれやれ。 言いだしたのは’例の’依頼主か? 」
「ええ。私たちを何だと思ってるんでしょうね」




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『プリズム』

『プリズム』26*G・Wの再会ー30

一度言葉を切った女性が尋ねた。
「どうします? 保険をかけておきますか? 」
「そうだな。今回は初めてのケースだし、訴えられるのはごめんだ。相手は例の依頼主だから、用心しておいた方がいいだろう。
部屋へ入ったらスイッチを入れておいてくれ」
「そうします」

保険? 用心? どういう意味だろう。
どっちにしてもこの二人と‘例の依頼主’、仲がよくないみたいだ。

車が止まった。女の人が降りて、
「済みません、一人体調を崩したんですが、車椅子、ありますか? 」
と聞いている。
(体調を崩したんじゃない! 俺は何かされたんだ! )と叫んだが、
「お・・・な・・、う」
と呻くような声しか出せない。
「はい、ございます。お持ちいたしましょうか? 」
丁寧な受け答えの、男の人の声だ。一体、どこだろう?
「お願いします」

少しは動くようになった体と首を窓の方へ伸ばし、外を見て。
(ホテル?! )

高級そうな外観。車椅子を押してこちらに向かってくる、制服を着た男性はホテルマンか?
冗談じゃない。あんなのに乗せられてたまるもんか。

必死になって体を動かそうとしたけど、
「ではお願いします・・あ、動いたらいけませんっ」
ドアを開けた女性が、俺を支える振りで逆に抑え込む。

(ちくしょー、体が言うことをきけば逃げられるのに・・! )

「大丈夫ですか? お医者さまを呼んだ方が」
「いえ。部屋へ行けば手当てしてもらえます」
「そうですか」
「(車椅子に)乗せるのを手伝ってもらえます? 」
「はい」
ホテルの人、すっかり騙されて俺を車椅子に乗せ。
「もうすぐですから、心配しないでくださいね」
俺の顔を覗き込んで気遣ってくれる。  そうじゃないんだ・・!

助けも呼べないまま、何階かも分からない部屋へ連れて行かれた。




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『プリズム』

『プリズム』26*G・Wの再会ー31

ドアをノックし、
「失礼します」
女性が先に入り、車椅子を押して男性が続く。 そこに居たのは。

「遅い」
上から目線の不機嫌そうな男。
「申し訳ありません」
「それで? あとどれくらい動かないんだ? 」
俺を顎で指し示し、聞く。女性が男性の方を向き、男性が首を傾げて、
「そうですね、だいたい・・・・っ! 」
「周防様! 」

俺を捕まえ連れてきた男女が、’周防様‘に非難の叫びをあげ、制止しようとする。

「ぐ・・ぅっ」
いきなり腹を蹴られ呻いた。そして痛みとともに 周防 と言う名を思い出す。
(正月と、会社の駐車場で遭った、あの‘周防’・・? )
痛みをこらえ見上げれば、確かに見覚えがある。

「おやめください! 
私たちは暴力行為をさせるために彼を連れて来たのではありません」
「黙れ。 
暴れたりしら面倒だから大人しくさせただけだ」
俺を睨みやがって、と傲慢な態度で毒づく。
「ふん、そんな顔ができるのも今のうちだけだ。
おい、奴が来るのは? 」
「分かりません」
「なんだと? 」
「私たちが請け負ったのはこの男性をここへ連れてくるまでの仕事です」
「追加はしたぞ! 」
顔と体で威嚇する周防に
「連絡はありました。ですが『依頼主に詳細を聞いて判断すること』とも言われています。周防様は特別な依頼主なので」
「ふ・ふん、それならいい。説明してやる」
男性が前へ出て応対する。その、言葉遣いが、微妙・・だ。
周防は『特別な依頼主』に気をよくしてそこはスル―してる。
「こいつをエサに、奴を釣る」
「『奴』? 」
「苑田。枕営業で俺の親父たちに取りいって仕事を取る男だ。俺の誘いを断りやがって。今度こそ俺の前に這いつくばらせてやる」






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雑談のビックリ箱

雑談のビックリ箱その103

有言実行。  不本意ながら(笑)。

主にブログの話です。
もっときちんと計画たてておけばいいのに。 と思うのに・・・、ねェ。 最近は自転車で坂道を上ってるような記事のUP具合です。
さらに猛暑で汗だく。。

でも、計画通りに行く事なんてめったに無い。
イレギュラーがあるから違う見方ができたり、続けることの大切さを知ったり、思いがけない友だちの輪が繋がっていったり。 
パソコンでお絵かきも初体験。 
人生って、面白い!  ええ、私はあの熱血テニスプレイヤーの日めくり、大好きです(へへ)。 


そしてドミノ倒し的な事が続いた、リアル。
今年は病院に縁があり過ぎてます。 家族も減りました。 ・・これに関してはまだ心が受け止めきれていない部分も。
理解・納得と、感情が飲みこむのは全く別なんだと実感しています。


「そのうち、経験すればわかるよ」  は、本当でした。 いや、全く。 私のウエストサイズと同様に、なってみないと判らない。
しかし。 想像の翼、これからまだまだ使うから、頑張ってね~~♪


最後は、今日の数字。
5987。 夕方見た、拍手の数。。 !   お盆前に6000いってしまいそう。 嬉しいけど、どうしましょ?
お盆休みする予定なんですがその間にキリ番踏む方がいそうで。
あの、リクエストあったらおっしゃってくださいm(__)m


そうそう、お盆休みは来週、8/12(水)~8/16(日)までになる予定です。  みなさま、よろしくお願いします。

あー、えーと・・。猛暑お見舞い 申し上げます。。    一応、朝顔で(汗・汗)

『耳から始まる恋愛』

『耳から始まる恋愛』*カラコンと名前-24



「兄さんも(お酒に)弱いけど、智もなんだね」
クスッと笑って俺の腕を取る。
「ほら、掴まって」
「・・・ぅん」

駅までこうやって歩いて、俺はさらに酔ったような気がする。
「・・無事に帰れるかなぁ」
「らいりょ、ぶ。か、ず叔父さん、ちゃケット、ちょーら・・っく」
「ああもう。ちっとも大丈夫じゃない。 一緒に行くから」
心配そうな和叔父さんが俺の事を構ってくれる。すごく嬉しくて、俺は和叔父さんに腕を絡ませた。
「いつもこんなに酔っぱらうのかい? 智。もうちょっと自分の限界量を・・」
「へーきへー・・・」
「きゃあ! 」
トン、とそれほど強くぶつかったとは思わなかったけど、向こうはそうじゃなかったみたい。
「もー、どうしてくれるのよ! これ、高かったんだから! 」
「亜子、やめなよ」
「あ・・、ごめん」
俺よりは年上な女の人たち二人、のうちの一人が何か食べ歩きしてたらしく、服に何かがべったりついている。

「あら? 」
謝って頭をあげた俺を見て、亜子、とよばれた人がじーっと俺を見る。
「ふぅん、なかなかじゃない。
よし、私にキスしたら許してあげる」

はああ?

「よ・よしなよ亜子。 ごめん、この子酔っぱらってるから気にしないで。行こ」
「や! 謝ったって許してあげない。 キスくらいしたって減らないでしょー。しなさ
いよっ」

あっちも酔っぱらいなのか。しかも絡んでくるし。
けど、キスなんて・・。


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『プリズム』

『プリズム』26*G・Wの再会ー32

今回は苑田視点があります。 ~~ から ~~の部分です。







さすがにまた蹴ったり殴ったりはしなかったが、周防は新井を指さしそう言うと嫌な嗤い方をした。


~~ 着信音に眉が寄る。
「済みません、ちょっと失礼します」
私用のスマホ、マナーモードにし忘れていたようだ。
「はい、どうぞ」
相手はにこやかに応じてくれるが、話の勢いを削がれたことに変わりは無く、商談はこちらに有利には纏まらないかもしれない。
(崇のやつ、一体何を・・)
廊下に出、メールを開け。
「な・・! 」
スマホを取り落としそうになった。顔色が変わるのが、自分で分かる。
二度目の着信音。すぐさま開け、並んでる文字を睨んだ。



目的地へ向かう途中、宮崎さんを呼び出す。  あまり使いたくない手段だったが、実際見てもらわないと信じてくれないだろう、と言われたのだ。

― 何を言っても親子だ。庇う気持ち、信じたくない気持ちは必ずある。絶対連れていけ」
(香川さん・・)
俺一人では探せなかっただろう崇の居場所を、五分ほどで見つけ出してくれた。
電車での移動中、焦る気持ちを抑えるため、香川さんとの会話を思い出す。



崇のスマホから、二度の連絡。他人に簡単に貸すはずが無いから、奪われたのだろう。それが何を意味するのか。
一・二分激しく悩み、香川さんの番号を押す。
― どうした? 」
第一声は以前と変わらず、大きく息を吸った。

「崇が、拉致されました」
― 要求は? 」
すぐに理解して先を促す。説明不要で寄りかからせてくれる香川に感謝しつつ、
― 画像と、『日が沈む前に来い』と言う文が」
― 転送できるか? 」
― はい」
躊躇うこと無く送る。俺には場所の見当さえつかないのだ。

― おまえはまだ仕事中だな? 」
送ったものを見ながらだろう、キーボードを叩く音がかすかに聞こえる。
― ・・外回りで、交渉中です」
― 片付けてこい。その頃には分かる」
香川も仕事があるはずだ。苑田より瞬時の判断を要求されることも多い。
けれど電話越しの声は優しい。
「ありがとうございます」
― 礼なら、坊やを取り戻してからたっぷりしてもらう」
笑いながら返され、言葉が出ず、頷いていた。

次回も苑田視点です。





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『プリズム』

『プリズム』26*G・Wの再会ー33

仕事を終わらせ、相手先の会社を出る。
(聞かれたくない話になるはずだから)
あたりを見回し、運よく公衆電話BOXを見つけた。

― 見つかった」
「どこです!? 」
一コールで出た香川さんをせっつくような声になる。
― 場所を言うぞ。  コトド―・マリオールホテル。銀座だ。電話は」
― それだけ分かれば十分です」
― 苑田」
BOXから飛び出そうとした俺を引き止めた香川さん。
― 坊やに刃物みたいなのを突き付けてるのは、誰だ? 」
送った画像のことだ。

ホテルの一室、と見てとれる部屋で崇がソファに座らされ、背後には周防が立っている。
片手に光を放つ金属が握られ、それが崇の頬に押し当てられていた。

「・・おそらく、周防さんです」
― すおう? 」
― 宮崎さんの・・・、息子さんだそうです」
― 宮崎・・。 ああ、あの宮崎か。夫婦で(大島ビルに)来ていたな。確か、妻女が亡くなった」
― はい」
香川さんと繋がりのある人だったのか? 

― 呼び出せ」

は? 呼び出す?

― 夫が残っていただろ? 周防の父を連れていけと言ったんだ」
― して、いいんですか? 」
― 子どもの不始末を親に知らせて謝らせる。 当然だ」
それはそうだが。
― 一番大事なのは坊やだ。 違うか? 」
― もちろんです。あいつが、あんな事をされて大人しくしてるか心配で。
   前に一度周防さんを殴った事があって」
― 殴る? 穏やかじゃないな。
  ・・まあどうせ、おまえ絡みだろうが」
― それは・・」
否定できない。
言葉に詰まった俺の耳にくすくすと笑う声が。

― まさか惚気を聞かされるとは思わなかった」
「なっ・・。俺は真面目に話してるんですよ!? 」
香川は怒る苑田にくく、と笑う。
― あの坊や、そんなにいい連れ合いか? 」




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『プリズム』

『プリズム』26*G・Wの再会ー34

お盆休み、終わりました。 とたんにこちらは雨。いっとき前が見えないくらいの土砂降りでしたが夜8時を過ぎたら止んで。一気に涼しくなりました。
さて。 新井くんは周防に捕まったきり。苑田は香川の助けを借りて助けに向かいます。。 ので、~~ から ~~の間、苑田視点から始まり~。



答は決まっている。
「崇は俺の、一生のパートナーです」
香川が小さく口笛を吹くのが聞こえた。
― 良い答えだ。放すなよ」
―はい」
― 周防のこと、俺も考えてみよう。またおまえに手を出されるのも業腹だ。
  坊やの事はおまえに任せる。なんとかしろよ? 」
妬きもち焼かれちゃかなわん、と笑いを含んだ声に、スマホを握る手に力が入り頬が熱くなる苑田。
― ほら、行ってこい」
「っ、わかりましたっ! 」



目的のホテルは都心の駅の近く。なるほど下からでもランドマーク・ツリーの先端が見える。
例の画像、窓の外に見えていたツリーを手掛かりに探してくれたのだろう。それにしても時間の早さが違う。

大きく息を吸ってロビーへ入り見回した。 宮崎さんは、居ない。 無理もない、彼の仕事場からここまでは距離もある。ましてや仕事中だ。


「だめだ。待てない」
すぐに行く、先走らないでくれと言われたが、今までの僅かな時間でも崇の身がどうなっているか不安で、体がジリジリ焼かれているようだ。
(宮崎さん、済みません)

フロントで文中にあった部屋番号を告げ、
「お待ちしているそうです」
と返事をもらう。礼を言ってエレベータに乗った。 ~~


「もうすぐ来るぞ」
そう言って、周防はまた俺の頬に金属のようなものを押し当てる。
悔しくて、その得意げな顔を睨みつけた

俺のせいでひろさんが来る。きっと仕事も放り出して。 そのことがすごく悔しい。

それが、気に入らなかったらしい。
ちりっと痛みが走った・
「周防様っ」
今度は男性が俺から周防を引き離す。
「放せッ」
「暴力行為はおやめくださいと申し上げました。我々との契約に関わります」
「五月蠅いっ、俺は客なんだぞ! 」
忌々しげに声を張り、男性の手から腕を振り払う。





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『プリズム』

『プリズム』26*G・Wの再会ー35

「また俺を睨みやがって。苑田を釣るエサのくせに。
見てろ、来たらお前のツケをあいつに支払わせてやる」
最後に、嫌な嗤い顔を俺の顔すれすれに近付けて言い、ガツッと頭突きして、離れた。


ドアがノックされる。
俺の前に座っていた周防の顔が期待に満ち、ニヤリと笑って立ち上がり、ドアへ向かう。
俺は黙ってそれを見ているしかない。

「入れ」
周防の横柄な声に、ドアの開く音。
「崇はどこです」
ひろさんの静かな声が聞こえた。
「入れば分かる」
「崇の無事が先です」
周防が何かするかと気がかりだったけど、言い返すひろさんの声に・・、ぎく、とする。
(ひろさん・・、怒ってる)
それは、俺もまだ一・二回しかないけどそれでも充分なくらい恐い経験をした、範裕さんの怒りを示す声。
静かなのにそこには青白い炎が滾っていて。

「何だと? それがお客様に対する言葉か? ああ? 」
周防は気付いてない。気付くどころか本当に何かしたらしい。俺が居るのはドアの見えない場所で、身動き出来なかったから。

その時周防は、苑田の顎を捕え指に力を入れていた。
「俺はな、あのビルに出入りしなくなったおまえに、わざわざ仕事をくれてやろうっていう親切な‘お客様’なんだ。
頭を下げて媚を売れ! 」
整えていた髪を乱すように力任せにグラグラ振る。
「・・まあいい。おまえの相方に会わせてやる。来い」
気が済んだのか手を放し、踵を返す。

(ひろさんっ! )

周防の後に付いて入って来たひろさんは、両頬に赤い痕を付け、髪が乱れている。
俺を見つけ、目を見開いた。その瞳の中に安堵と怒りがある。

(俺は大丈夫だから)
手を後ろに組まされ、口に何かを押し込まれて喋れない。服も一部乱されていたけどそんな事はどうでもいい。
合った視線に言葉を込めた。




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『プリズム』

『プリズム』26*G・Wの再会ー36

「用があるのは俺だけでしょう。 崇には関係ないはずです」
「フン。そいつにもちゃんと用はある。
顔を殴られた礼はきちんと返させてもらう」
ひろ・・、苑田さんの強い口調に、周防は馬鹿にしたような声で返す。けど、全身を舐める視線が粘っこく、それだけでカッとなった。

ふと気付いた周防がクク、と揶揄する笑い。俺に向けられた侮蔑。
「おまえ、興奮してんのか? 」

乱された服の一部。それはスラックスの前で。
興奮ではなく怒りだったけど、ソコは反応していて。

「浅ましい男だ。たかだか一本飲んだくらいで、それか」
全開にされたファスナー。その開いた場所から下着を押し上げて雄が主張している。
「新井に、何をしたんですか? 」
眉をひそめる苑田に、
「ふっ。おまえが来るまでに喉が渇くだろうと思って、親切に飲ませてやっただけだ。
こいつをな」
スーツの上着のポケットに手を入れ周防が取りだしたのは・・、苑田にとって馴染みのあるもの。

「大島ビルから持ち出すのは苦労したんだぞ」
そう言ってアンプルを振る。 苑田はきつく唇を噛んだ。
「これは三本でワンセット。知ってるな? だが俺の手には二本だけだ。どういう意味か、分かるか? 」

・・・・まさか。

一人掛けのソファ、後ろ手で足を大きく開かされ、埋まるように座らされた新井。よく見ればワイシャツに飲みこぼしたあとがあり、顔が赤い。
(飲まされたのか?! )

「・・・あなたは」
「おまえも飲むだろうと、二本、残しておいた。 断ってもいいぞ。奴がまだ飲み足りなさそうだ」
ニヤニヤと俺とひろさんを見比べる。

だめだ、ひろさん! 前に俺の代わりに飲んだ時・・・ひろさんは。

あんなひろさんを見るくらいなら、と体を無理やり動かし踏み出したが、足りなかった。
くそう、まだ力が入らない!


「崇に飲ませるつもりはありません」
「ほぅ。なら飲むんだな。そら・・・・っ、と」

あ!
わざとだ。わざと自分の足元に落としたんだ。





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『プリズム』

『プリズム』26*G・Wの再会ー37

「拾わないのか? 」
無言で片膝をつき、ひろさんがアンプルを拾う。立ち上がれば周防とはスーツが触れ合うほど近く。

いきなり両腕を掴み、周防がひろさんの唇を奪う。 が、
「・・っつ! 」
急に体を放し、口を拳で押さえる。
「やってくれるな・・」
グイと拭い、ベッと吐き出した唾は、クリーム色の絨毯に赤い色を付ける。
ひろさん、黙ってアンプル二本を空にしてそっとゴミ入れに落とした。


「おい、おまえ達。もう用は無いから出ていけ」
周防の横柄な声で思い出した。俺を連れてきた男女、まだ居たんだ!
急いで振り向く。

振り向、けた? ・・体が、動く。気付いて両手に力を入れ握ってみる。出来る。痺れが取れた!

勢いのまま周防に向かって行きそうになるのを、偶然とはいえ止めたのは、彼らだった。
「分かりました。仕事はここまでの時間で終了とします。ですが周防様、このあと暴力行為はなさいませんでしょうね? それだけは確認させてもらいます」
淡々とした男性の声が俺まで冷静にさせる。  そうだ。

ここで俺が周防に何かしたら、それをこの男女に見られたら、迷惑がかかるのはひろさんだけじゃない。

「俺を疑うのか?」
「いいえ、言質をいただきたいだけです。警察沙汰にでもなれば我々も追及されますから」
「俺が警察沙汰? はっ、する訳が無い」
「では書面を」
男性が女性に合図する。

「こちらに署名をお願いします」
周防、ろくに見もせず立ったまま指示された場所に名前を書く。
「これでいいんだろうが」
「確かに。 では私たちは失礼します」
署名された紙をクリアファイルに挟み、丁寧に鞄にしまう女性。そして男性を見て頷く。

(大丈夫か? そんなので)

俺でさえ思ってしまうくらいだ。 男女の方は当然何か思ってるだろう。 ・・・気付かないのは、周防、だけ?




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雑談のビックリ箱

雑談のビックリ箱その104

広告って、すごいですよね。

商品を覚えてもらうため、だけでは無い効果が無限大。
商品名を連呼するだけのものや、「それ?それを売りたいの?? 」 とか、そこまでやる!? ・・とか。

時々見る外国のCMも、慎ましいものから呆れるほど派手なものまであり、最後まで見ても「何の広告だったの? 」 っていう捻りすぎたのもあり。
国民性というか感覚の違いも、結構なスパイスになってますね。


頭に染みついて、ふとした時にフレーズを口ずさんでいたりしませんか。某海苔のCMとか、某えびせん、某防虫剤、某即席麺・・。
時には、「あ~~っ、思いだせないっ。なんだったっけー!! 」 とイライラさせるCMも。
かと思えば、 「え?このCM、元はこんなだったの? 」 などと、見るタイミングで印象が変わるもの。
TVでは、15秒~60秒、15秒単位で区切るのが多いよう。
ラジオでは10秒・20秒・40秒・60秒になっているのだそう。
見るのと聞くのの違いでしょうかねえ・・。

そして。 世界最古の広告は・・なんと! ばいしゅんやど、の広告だったそうです!  人間テ昔カラ助平ダッタノネ(笑)。
食べ物より服より、そっちか! だなんて~~。

マーブル通りにある娼館の広告。「可愛い女が心を込めてサービスするよ。お金を持って来てね。お店はこちら!」って意味らしい現存する世界最古の広告といわれています。
世界最古の広告

左側から、ハート(心を込めて)、足型(お店の方角)、女性(素敵な女の絵)、お金


あ、、四角く囲むの忘れた。。
そうそう、日本では’屋号’ってありますよね? ご存知の方もいると思いますが。
一番分かりやすいのは・・、歌舞伎、かな。本名とはちょっと違う名前。 これ、商家(お店やさん)で一番初めは、京都の造り酒屋さんなんですって。

色々考えるものです。





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『耳から始まる恋愛』

『耳から始まる恋愛』*カラコンと名前-25

「っ、智っ」
え? なに? どうなってるの? 意識が状況に追いつかない。
いきなり柔らかい感触と嗅いだ事の無い、香水の匂いに包まれ、よろめく。これ・・・、
「あ・・亜子、さん? 」
「やめなさい」
「い~や」
俺と亜子さん、和叔父さんが揉み合いになる。すぐ横に和叔父さんの真剣な顔。酔った
頭で見ても格好いい顔を、にやけながら見てたら、
「いい加減にしなさい」
和叔父さんが容赦なく亜子さんを俺彼引き剥がす。そして、
「・・ん・っ」
「ええっ!? 」

酔いが吹っ飛んだ。
「和叔父さん! 何で和叔父さんが」

亜子さん、に、キス・・。
呆然とする俺。腰を抱かれ、キスされてトロンとする亜子さんに、和叔父さん、
「貴女のような人が学生にそんな事をしないでください。
行こう、智」
見向きもせず俺の腕をとり歩き出す。

「ちょっ、ちょっと、亜子っ! こんな所でヘタらないでっ。もう、帰るんでしょっ」
亜子さんの友達の人、可哀そうに。
って、俺はこっち!  

「和叔父さんッ」
「何だ」
ハンカチで口を拭いながら機嫌の悪そうな声だけど、俺だってそうだ。
「何でキスなんかしたんだよ」
「智がキスされそうだったから。見てられない。あんなににやけた顔なんて」
「違う。ニヤケてなんか無い」
「してた。僕の方を見てニヤニヤして。あんな酔った女性に抱きつかれて喜んでる智な
んて・・・見たくなかった」
最後のひと言を苦しそうに言ってむこうを向く。
なぜだろう、きゅん、と胸が鳴る。


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『プリズム』

『プリズム』26*G・Wの再会ー38

余計なことを考えていたから、男女がカードキーを持って出ていくのは気付けなかった。

ドアが閉まり、俺たち三人だけになった。周防がこっちを向きゆっくり舌舐めずりする。


「苑田、下だけ脱げ」
居丈高な命令に答えず、動かないひろさん。周防はカッとした様子でずかずかと俺の方へ来て、
「脱げ。こいつが大事なんだろうがっ」
片手でスーツの襟ごと胸倉を掴み、俺を揺さぶる。
チャンス到来。
頭突きのお返しをしてやろうと、タイミングを計った。けど、

「それとも、もう一度食らわせてやろうか? 」
空いてる手をポケットに突っ込み、何か取り出す。
バチバチッと音がした。火花が散る。 ひょっとして、これ、俺がやられたやつか?

スタンガン。 とひろさんが呟き、表情を険しくする。
「崇に、そんな事をしたんですか? 」
「おまえがグズグズするなら、もう一度目の前でやってやる」

ひろさん! だめだ、俺はもう動けるんだ! 言うなりにならないでくれ。

全身に力を入れ足を踏ん張った時、ひろさんが音を立ててベルトを外した。シュ、と引き抜く。
靴を脱ぎ、まるで部屋に一人きりでいるかの仕草でスラックスを足から抜いて無造作に投げた。。
(ひろさん・・範裕さんっ)
喋れないから、うう、とか、おおぅ、の唸り声になる。
「黙れ」
襟を握っていた周防の手が俺を突き放し、またソファに沈んでしまう。

「はっ。やはり効き目が早いな」
視線が、ひろさんの股間に注がれる。そこは、俺ほどではないけどもりあがっていた。
「そいつも脱げ。 ゆっくりとな」
下着の縁に指がかかる。
「どうした? 野郎のブツなど勃っていようが萎びていようがどうということは無い。それとも何か? 見られて興奮したのか? 」

違う。アンプルのせいだ。 範裕さんはそんな人じゃない!

「ぐ・・っ。このっ! 」

腰が決まらないから有効な手段ではなかった。が、蹴りあげた脚は見事に周防のケツにヒット。奴はつんのめりそうになって前に泳ぎ、転びそうになる。




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『プリズム』

『プリズム』26*G・Wの再会ー39

振り向いた周防が歯をむき出し怒鳴った。
「思い知らせてやる! 」
「崇! 」
振りあげた手に、スタンガン。
最初の一撃は、体を思いきり捻って避けた。だが、一人掛けのソファはクッションが効きすぎて抜け出せない。
俺を抑え込み、周防がもう一度押しつけようとする。その腕を、ひろさんが両手で掴んで引いた。
「邪魔するなっ! 」
「崇に手は出させない! 」
「ひろさん、危ない! 」
狭すぎる空間で三人、揉み合ううちに周防の手からスタンガンが飛ぶ。一番上のひろさんが瞬時に位置を確かめ、周防が続いて取られまいとタックルしどさっと倒れ込む。
「ひろさん・・・っ! 」
もがいてようやく上半身をソファから離し足に力を入れて立ち上がり、


「なんで・・・?! 」

「よく頑張ったな、ぼうや」
「・・・・・克彦」
スタンガンを拾い上げる香川さんと、見知らぬ男性が部屋の中に、居た。

「誰だお前は。・・それを、返せッ」
ひろさんを下敷きにした周防が喚く。
「香川さ・・、どうし」
けほっと咳きこむひろさん。周防の体重がもろにかかっているせいだ。
「・・。まずは立ってもらおう。つい蹴飛ばしてしまったら、靴が可哀そうだからな」
香川さんが、バチッとスタンガンの音をさせながら言う。

(いや、そんな事をしなくても充分怖いですから)

本気で思う。香川さんの全身から怒りのオーラみたいなのがじわじわ広がっていて、体がいつもより大きく見える。
「聞こえなかったか? さっさと立て」
一段低くなった声が投げられ、周防はようやく、自分が何か危険なものを相手にしているようだと見当がついたらしい。ばっ、とひろさんから離れ、飛び起きた。そして、
「お・・・父さん? 」
香川さんの後ろにいた男性に気付く。

あの人、周防のお父さん?・・・見られて動揺するかと思ったら、

「この男、何とかしてください! 『立て』なんて俺に命令したんですよ?! どうせあいつらの仲間のチンピラだ、お父さんがひと言言えばすぐ引きさがる。
俺を脅したらどういう目にあうか、きちんと教えてやってください! 」
助けを求めた。




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本文

『プリズム』26*G・Wの再会ー40


「馬鹿ってのは、本当に馬鹿なんだな」
香川さんがため息をついて言う。
「克彦。
その前に説明しなさい。何故苑田くんと彼が・・、新井くんと言ったか、ここの、このような姿でいるのかね? 」
「決まってるじゃありませんか。俺が客になってやると言ったのに断るからです。大島ビルに出入りして、そのおかげで仕事をもらってるくせに客を選ぶなんておこがましいと躾けていたんですよ。
お父さんだってそうしていたんでしょう? 」
質問の答えを聞いて、宮崎さんの顔色が変わる。
得々と喋っていた周防の頬に平手が飛んだ。

「お・父さん・・? 」
「おまえがそこまで愚かだと思わなかった。
・・香川さん、申し訳ない。 この通りです」
ぶたれたショックで固まる息子を見向きもせず、香川さんに深く頭を下げる。
「そこまでなさらなくても。宮崎さん、全てが貴方のせいでは無い。この男の持って生まれたものです。
ただ・・」
「お父さん! 何でこんなチンピラに頭を下げるんですか?! おまえもおまえだ、一体なに様のつもりだ! 」
自分が優位だと信じてる周防が香川さんの胸倉を両手で掴む。
次の瞬間。
「ぐは・・ぁっ」
呻き声を出してがくりと膝を折り、腹を押さえて蹲った。


あとで苑田さんが教えてくれた。
香川さん、周防の腹を膝蹴りしたんだそうだ。 早くて見えなかった。。


「宮崎さん、これ、まだ必要ですか? 」
表情も変えず、香川さんは転がった体をグイと踵で押す。あうぅ、と顔を歪ませる周防。
「・・・・ええ」
ため息をついて宮崎さんが答えた。
「これにはまだ子が居ません。先方から望まれ、養子に出したので、その責務くらいは果たさせないと」
「成る程。では、教訓で済ませましょう」
二人にしか分からない会話の後、
「おい、田代、三宅」
出入り口のドアの方を向いて人を呼ぶ。俺には見えなかったけど、呼ばれた二人はびくっと全身で跳ねあがって香川さんを見た。




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『プリズム』

『プリズム』26*G・Wの再会ー41


田代? 三宅?  誰のことだ?

「さっさと来い」

ソロソロと来たのは、俺を拉致った男女。そうか、田代、三宅、って名前なんだ。


彼らは、部屋を出て二・三歩歩きかけたところで宮崎さん、追いついた香川さんに捕まり、洗いざらい白状させられた。
そして出たばかりの部屋へ逆戻り。 立ち合わされていたんだ。
ただし。



―――どうしてこの男は組織にも知らせていない自分たちの本名を知っているのか。
言いようの無い驚愕に頭が回らなくなっていた。


と言う裏事情もあったとか。
香川さん、情報収集力どんだけあるんだ。



「この部屋を出たらおまえ達の事は全部忘れてやる。こいつも、要るんだろ? 」
「・・っか、返・せ。そっれは俺が・・・あぐ」
香川さんの手にあるスタンガンを取り戻そうとした周防が、腹に足を乗せられて悶える。

「あの・・、何をすれば」
「まず、ぼうやの格好をなんとかしろ」
命じられて、そそくさと女性がこっちへ来て、口の詰め物を外し拘束されてた手の戒めを解く。
「崇」
「ひ、、範裕さん」
すぐ、俺のそばに来たひろさん。
「何もされてないか? 」
「うん、大丈夫。ひろさんこそ・・あ」
うっかり‘ひろさん’と呼んでしまったことに焦ったが、どうやら誰も気にしていない。
ひろさんも。
代わりに、頬の切り傷をそっ、と撫で、ぎゅ、と抱きしめられた。
「良かった。・・・無事で」
「・・ありがと」




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雑談のビックリ箱

雑談のビックリ箱その105

今日、車で出掛けた時、A4ほどほ大きさのプレートを付けた自転車が横を追い抜いていきました。
なになに、おお! 「日本一周 ○日目」 なのか!

信号で止まった車の横を通り過ぎ、追い越し、また信号で横並び。
プレートにはほかにも色々書いてありましたが、いかんせん速度が違う。文字をゆっくり読んでいる暇がありません。
「頑張れ― 」と車内で呟き見送りました。

なんとなく夏らしい一コマ。
もう8月も終わっちゃうよ、と焦っていたから余計チラ見してしまったのデス。 あはは。
20才前後なのかなぁ、よく日焼けした腕と足。欲目で見れば(笑)日よけ帽子の下はキリッと引き締まった男らしい顔。いいなーいいなー、私には出来ない事をやってる。と羨んでいたら。


「こらー! 信号はまだ赤よっ! 見切り発車するな―! 」
窓を開けていたから聞こえたかも知れない。  交差点の信号はすぐに青に変わったから特に問題も無いようだったけど。
だけどねー、危ないでしょ。 うっかり事故にでもなったらどーすんの! 

爽やか青年だと思ってたのに。。  私のトキメキを返せ―・・・。

狭い日本 そんなに急いで どこへ行く (はァ~~、とため息)



日本一周。
徒歩で、自転車で、車で、電車で。 ほかにも色々。
いろんな人がいろんな方法でやってますね。 一筆書き、なんて洒落たタイトルが付いた時もありました。
最初にやったのは・・、やはり伊能 忠敬(いのう ただたか)さんでしょうか。
17年もかかったとか。。大変だったでしょうね。


実地はできなくても、アプリを探せばあるかしらん。日本一周。  でも~、その場所でしか見られない風景とか美味しいモノとか。
いつか行ってみたいなー。





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『耳から始まる恋愛』

『耳から始まる恋愛』*カラコンと名前-26

「・・・見てたのは、和叔父さんだ」
「・・ぼ・く? 」
驚いたのか和叔父さんが立ち止る。腕を掴まれてるから、俺も立ち止まる。
「そうだよ。亜子さんを俺から離そうとしてる和叔父さんの顔がカッコ好くて見てたんだ。けど俺、・・・・和叔父さんがあんな事するの、嫌だ」
「智・・」
「もうしないで」
「・・うん、智がそう言うなら」
「絶対だよ」
「ああ」

和叔父さんが俺の言うことを聞いてくれた。 それがなぜか嬉しくて浮き浮きする。
気がつけば前と同じように話し、笑い、触れ合ってる。それに安心している俺だった。


◇  ◇  ◇


「さて、これで忘れ物無いな」
夏休みの帰省はいつもメンドいものだったけど、今回は優奈ちゃんが待ってる、と思う
と早く帰りたくなるから不思議だ。

「けど、優奈ちゃん携帯どうしたのかなあ? ここんとこ連絡ないんだけど」
電車の中でスマホの待ち受けを眺めながらひとりごちた。

――― そう。俺は全然、何も知らなかった。



「ただーいまー」
「智?! すぐ、病院行きなさい! 」
「へ? びょういん? 」
暑さの和らぐ陽の落ちた頃、家の玄関を開けた途端、お袋の声が飛んできた。
「何で?俺今帰って来たばっか・・・」
「優奈ちゃんが大変なのよ! 」

優奈ちゃんが、病院?


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『プリズム』

『プリズム』26*G・Wの再会ー42

「苑田、もういいか? 」
「・・はい」
人が居るのを忘れてひろさんの口をハンカチで拭き、上書きのキスをしようとしていたら、計ったように香川さんが声をかける。
「何ですか? 」
「これに、言いたい事は? 」
周防のことだ。
ひ、苑田さん、俺を抱いていた腕を放し香川さんの方を向いて、
「俺たちに関わらないでくれればいい。それだけです」
「優しいな」
苑田さんに笑顔を見せ、足下の周防には、
「だそうだ。二度と手を出さないと言うならこれで終わりにしてやる」
いたって事務的に言う。
返事をしない周防に、足に力を入れ、
「返事は? 」
「くぁ・・、(な)んで、おっれが。やつ、がっ、俺を拒むのが悪・・・ううっ! 」
「(馬鹿に)付ける薬は無い、か。 しょうがない」
野郎相手じゃ色気は無いが、と場にそぐわない呟きをして、香川さん、田代・三宅さん達を手招きし、
「こっち来てちょっと持ってろ」
無造作にスタンガンを渡す。 この二人、もう香川さんに呑まれて助手になってる。

「宮崎さん、あちらで待っていてください。少々かかります」
「分かりました」
「なっ・・、お父さん!俺がこんな目に遭ってるんですよ?! 助けてください! お父さん、どうしてそちらへ行くんですか・・?」
香川さんに言われた通り背中を向け、別の部屋へ行こうとする宮崎さんを、周防が手を伸ばして引きとめようとする。
「悪あがきはよすんだな。ここにおまえの味方は居ない」
しゃがみ込んだ香川さん、周防の胸倉を掴んで引き上げ、そういうと手を離した。
どさっと上半身が床に落ち、また呻く。
構わずベルトに手をかけ、引き抜いた。遠慮なしの力でスラックスを膝下までおろしていく。

(何するんだろう?)

「や・・、やめろ・・」
下着も、引き破る感じで下半身を剥き出しにする。
思わず女の人が顔をそむけた。

「スタンガン」
有無を言わせない声で彼らの方を見もせず手を後ろへ伸ばす。 持たされていた男性が操られたように渡した。





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