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『プリズム』

『プリズム』27*知られても-16

氷の小さな、カラッ、と崩れた音にハッと意識を動かし、俺を見直す。
「・・いつから、その人を愛している、んだ? 」
「一年以上前からです」
「絹里さんと、付き合う前からか? 」
「はい」
嘘はつけない。苑田さんにも、絹里さんの為にも。中畝さんの目が険しくなった。
「それならどうして付き合ったりした」
タンッ、と持っていたグラスを置く。
「最初に断れば彼女だって傷つかずに済んだはずだ。それなのに君は黙って半年も彼女と付き合い、騙していたのか? 」
「いいえ。
騙していた訳じゃありません。俺は絹里さんに『好き嫌いで分けるなら好き』だと言いました。
言い訳になるのは分かっています。でも・・、社内報に出なければもっと」
「同じことだ、彼女にとっては。そして君はか・・、絹里さんを泣かせた」
何度も‘彼女’と言ってたことに気が付いたのか言い直す。
泣かせた・・、事実だ。

え? でも。

「絹里さんが泣いてた、って、いつの事ですか? 」
「とぼけないでくれ。
きぬ・里さんは君とデートのあと駅で泣いていたんだ。君は一体何をしたんだ?! 」
疑問に詰問が跳ね返る。
「中畝さん、絹里さんと会ってるんですか? 」
もう一度聞いた。

「・・・・偶然ね。僕だって、まさかと思ったよ」
声の勢いがなくなって目を逸らす。
二人して黙ったまま。 俺は手の中のグラスを見ていた。




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『プリズム』

『プリズム』27*知られても-17


「中畝さん」

「まだ何かあるのか」
「俺、結婚はしないんです」

「何を、言って・・・」
目を真ん丸にして俺を見る中畝さんをちらっと見て続ける。
「俺の好きな人はそういう人なんです。俺も承知して付き合ってます。
子どもも、無理で、・・・」
「新井くん」
「はい」
「僕を見て、もう一度言ってくれないか」

脳裏に、大好きなひろさんの笑顔を浮かべ、大きく息を吸って顔をあげた。
「俺は、好きになった人と結婚しないし家庭も持たない。でも後悔しません。その人だから好きになって、一生一緒に居たいと思い、守りたいと思ってるからです」
「・・・その人も、それでいいと言ってるのか?
君はいいかもしれないが、相手の女性は、それはまるで・・・」
何を想像したのか口を噤んで言葉を飲みこむ中畝さん。
「掴まえて、俺の側に居て欲しいっていって繰り返して、やっとOKをもらえたんです。だからどんな形でも構わない」
苑田さん・・ひろさんが隣に居るなら。 

俺をまじまじ見て、
「絹里さんは・・、知ってるのか」
複雑そうに眉を寄せる。
「話しました。嘘つきたくないし、絹里さんも大事だったから」
「大事? 」
「俺の事好きになってくれた、大事な人です。俺がはっきり決められなくて傷つけたけど、幸せになって欲しい」




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『プリズム』

『プリズム』27*知られても-18

不意に中畝さんが身を乗り出した。厳しい、怒りを込めた顔が近付く。
「一人の女性をずっと日陰に置いて、他の女性をもてあそんで。そんな遊び人の君が言えるのか? 絹里さんに『幸せになって欲しい』と」
「弄んでなんかいません。俺だって真剣に考えて」
「過程がどうであれ事実は変わらない」
「中畝さんっ」

「失礼します」

何で分かってくれないんだと抗議しようとする前に、マスターの声が滑りこんだ。思わず見て、
「・・・・何ですか? それ」
「被りものです」
澄ました顔のマスターがトレイの上に乗せていたのは、やはり澄まし顔した首から上の、キリン。
しずしずとそのキリンの首を‘予約席’の札の後ろに置き、聴診器まで並べた。
「お邪魔しました」
すうっと音も立てず引き返す。

二・三回瞬きした、だろうか。突然割り込んできた物体に怒りも吹き飛ばされ、頭の中は、
(何でキリン? )
とそればかり。

「・・参ったな」
初めて聞く、中畝さんの明るい声。
「こんな仲裁をされたのは人生初だ」
ククッと続いた堪え切れない笑い。つられて俺も笑いだした。




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雑談のビックリ箱

雑談のビックリ箱その113

日本発のものがまた一つ、世界で認められました。
日本人ならよく解る(?) 泣き笑いしてる・・絵文字!

微苦笑、とか、笑い泣きとか、日本人(日本語?)の表現力はすごい! ・・・のかな?

絵文字以外でも、顔文字のバラエティの多さとか、ラインなどで使うスタンプの新規更新・・と言えばいいのでしょうか、種類の数限りなさは、ただ圧倒されるばかりです。
人間、動植物だけでなく、目玉焼きまで擬人化されて出て来た時にはもう。。

想像力には際限が無いですね―。

遊ぶことができる能力は他の生き物にも出来るけど、想像の翼を広げ、楽しむのは人間特有なんじゃないでしょうか。
一粒の砂からも話を作ること。一つの色からドラマを考えること。
水滴だって主人公になれる!


不思議なのは、いつの間にか命が吹き込まれ、2次元の存在の彼らが自由に動き出していくことでしょうね。

文字の中なのに、こちらにも胸を打つほど伝わる。。  想像の中から抜けだしたら、どこを見て、何をしていくんだろう?
書き手が変わったら、どんな思いを持つの?
聞いてみたいけど・・・。  誰か教えて~。

本文

『耳から始まる恋愛』*カラコンと名前-33

文化祭、一般公開の当日。
「ね、和叔父さん、どう? 」
「いいんじゃないか」
もう三回目だよ。笑いながら言うけど、和叔父さんはもう一度俺を上から下まで見て一つ頷いた。
「大丈夫。似合ってる」
「そっか。ありがと・・・って、もう時間! 行って来ます! 」
いってらっしゃいの声を背中で聞いて、速足で駅へ向かう。

「優奈ちゃん、居てくれるかなあ」

まだそんなに経っていないのに、懐かしい気がする母校。俺もあの中にいたんだと思うけど、中に入ると圧倒される。
「エネルギーがすごいなー」
展示も屋台も熱気がこもってる。
「え、と」
展示案内を見ながら三階へ。少し静かなのは文科系の展示が多いからだろう。
「あった」
どんな合作なんだろうとわくわくしながら足を踏み入れ、・・・。
気付かれる前にさっと身を引いた。
(なんであいつがいるんだよ)

米原謙斗。

俺のこと睨んだ、優奈ちゃんの、『先輩』。
あいつ、卒業したはずだろ? どうして優奈ちゃんの横にいて笑ってるんだ?
 



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『プリズム』

『プリズム』27*知られても-19

今までの空気を散らされて仕切り直し。興奮が萎んだせいか本音をぶつけ合ったためか、さっきより体が軽い。
中畝さんもすっきりした顔になってる。

二人とも空になったグラスに梅酒を入れて。
「改めて聞くよ。絹里さんとは、別れたのか? 」
「はい。まだ言ってませんけど」
「彼女は・・」
「最後の、・・話し合いの時、
『もし、その人と出会っていなかったら絶対好きになってた』
としか言えなかったけど、
『あの人と同じこと言うんですね』
って笑って、俺の事許してくれたんです」
あれはデートじゃなかったから’話し合い‘と言った。でも、中畝さんが食いついたのは、
「ちょっと、待ってくれ。
絹里さんは、・・君の相手を知ってるのか? 」
だった。
「・・多分。
俺も驚いて訊いたんですけど、俺には教えない、みたいな断り方をされました」
そう、絹里さん、苑田さんにあったかどうかは言質をとらせてくれなかった。
(『教えてあげません』だったな・・。ひろさんには怖くて聞けないし)

絹里さんが。
呟いた中畝さん、梅酒をグラスに注ぐと、氷も足さずに飲んだ。 ふうぅ、と息を吐き、
「君は恵まれてるな。
君の相手の女性にも、絹里さんにも感謝することを忘れないようにするといい。
普通は、そんなに簡単に済まないんだ」
ひとつ大きく頷く。
「絹里さんは、本当に俺の事もひろさ・・、っ、あの人の事も理解してくれて、幸せになってくださいってエールまで送ってくれたんです。
だから俺も絹里さんが幸せになれるように応援したい。彼女を大切にしてくれる人と手を取って欲しい」
きっと中畝さんがそうだ。だってこんなに真剣に考えてる。





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『プリズム』

『プリズム』27*知られても-20


「言ったな。 けど僕の方が君より絹里さんを知っている」
俺の言葉を聞いて、にやっと笑う。
「いいえ、俺の方が知ってます」
付き合ってたんだから。と意気込む俺。
「絹里さんは笑顔が素敵で、人を明るくしてくれる」
「声だって。話をすると元気がもらえます」
「さり気なく気を使ってくれて」
「何でもよく食べるけど、生きてる蛸は嫌いなんです」
何故か絹里さんの事を言い合ってる。 蛸の話が出た時、中畝さんが‘えっ? ’という顔をした。知らなかったんだ。
ちょっと勝った気分。

「じゃあ、手の平の傷は? 」
「傷? 」
今度は中畝さんが勝った顔になる。
「そう。
絹里さん、中学生くらいの時、犬に噛まれたんだそうだ。その時の傷がまだ残ってる」
「・・・知りませんでした」
手の平なんて見ること無かった。

それから絹里さんの事で盛り上がり、とうとう梅酒を一本空にして、

「君には、負けない。
「俺だって大事な絹里さんをそう簡単には渡せません」

あはは、と笑い合い、グラスを合わせた。





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『プリズム』

『プリズム』27*知られても-21


「・・・で、仕事には厳しくて、俺なん、かしょっっちゅう怒られるんですけど。でっも、優し、って、笑った顔も照れてる顔も可愛いー・・」
「ああ、わかったから」
中畝は時おり足元が危なくなる新井を支えながら、駅へ歩いて行く。
「な・か畝さん、聞いてま、す? 」
「聞いてるよ」
(酔っぱらうとこうなるのか、新井くんは・・)
絡み酒ではないが恋人の話ばかりになっている。
それほど想い合っているならどうして絹里さんと付き合ったのだろう、と、何度目かの疑問をまた浮かべたが、新井は決してその答えを言わなかった。

「新井くん、寝過ごしたりしないでくれよ? 」
「ふぁい・・っ、らいりょ」
危ない、と中畝が新井の腕を引く。もう少しで自販機にぶつかるところだ。
「同じ方向ならよかったんだけど」
こうなるとライバル心より心配が先にたつ。 どうしようと思案していたら着信音がした。中畝と同じ音ではあったが、
「はい。どうした? まなぶ」
と近くの人が会話を始める。それを見て、携帯を取り出した。

― もしもし」
「あ、苑田さん。今、いいですか? 」
― 何かあったのか? 」
トラブルかと気遣ってくれる声に、
「いいえ。新井くんと飲んでいたんですが、彼、酔っぱらったようで」
ため息が聞こえる。
― どこにいる? 」
「駅です」
― 新井と代わってくれ」






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『プリズム』

『プリズム』27*知られても-22

「ふぉい、もひ・・」
― 新井」
「・・その田、さんっ!? 」
どっ、どうして、とわたわたする俺に、ひと言。
― トマトジュース飲んで目を覚ませ」
「っは、は。はいっ! 」
一遍で酔いも飛んだようでしゃきっとする新井に、耐えきれず、中畝は吹き出した。


「じゃ、おやすみなさい。気を付けて」
「お・やすみなさい。。・・」
何か言いかけた新井くんだったが、電車のドアが閉まり、聞こえなくなる。
「あれじゃあ苑田さんが可愛がるはずだ」
見送りながらくすりと笑った。

中畝さんと別れ、電車に揺られているとスマホが鳴った。 苑田さんの着信音だ。
「・・・はい」
― どれだけ飲んだ? 」
「・梅酒を、一本・・」
体が縮まり、声も小さくなる。
― どこで? 」
「子湖塚さんのバー・・」
― ・・そうか」
「あの、さ。 怒る? 」
― 迷惑かけなかったらいい」
何故中畝さんと飲んでいたのか、は、聞かれない。それは俺を信用してくれてるからなんだろう。

会いたい。

「今から行ってもいい? 」
― ああ」
耳を擽る、笑いを含んだ声が聞こえた。





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雑談のビックリ箱

雑談のビックリ箱その114

外に出ている脳。

これは「手」の事を言っている場合が多いですよね。
手をよく動かしている人は頭もよく動いてるとか、いつまでも活動的だとか。
そろばんなんか特に言って言われてます。 指をマッサージするのも脳を刺激するんだとか。
うーん、私の手は指の長さがなあ。ピアノとかギターとかには向かない手ですね。 節もごついほう?
指輪なんかとおり難い、ちょっとサミシイ手。。

でも、もう一つあるんだそうですよ?
それは、目。

脳みそを構成してる成分と、目の成分は良く似ているのだそうです。
人は相対する人の心そのものを目で読むとか。  そういえば、 「目は口ほどにものを言い」ってありますね。
人間は―― ほかの動物も? ―― 目で得る情報は 90%近く。
たしかに、いろんなものを吸収してます、目から。  そして日本人は目で何かを語る事が多いよう。
欧米の人は、目より口、ですね。

相手の目をしっかり見ない人は、良い人では無い、という受け止め方。
日本人は丁寧さや尊敬を表してる・・と思う。

そうなんだ。
一回やってみたいなぁ、と憧れるのは目と目で通じあう・・、アイコンタクト! です♪




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『耳から始まる恋愛』

『耳から始まる恋愛』*カラコンと名前-34

教室の中にある優奈ちゃん最後の作品。そして制服の優奈ちゃん。
見たいのに足が動かない。
(俺ってこんな意気地なしだったっけ? )
苦しくなってはっと息を吐き出し、それでやっと体が動いた。そこへ、
「先輩の写真に優奈の字がすごく合ってますよねー」
と優奈ちゃんじゃない子の声が聞こえる。

え? あいつ、写真なんか撮ってるのか? 

さらに、
「じゃあもう一枚撮ります? 」
って聞こえて。 冗談じゃない。

「あ! 」
「こんにちは」
教室の中へ入った俺を見て、優奈ちゃんが嬉しそうな顔になる。
「来てくれたんですね」
「約束したじゃないか。・・これ? 」
「はい。やっとできたんです。 間に合わないかも、ってもう焦りまくりで」
名札が貼ってある作品は、墨で書いた文字を写真の上に重ねるようにしてあるもの。

何だろう。
この、胸の中に広がる感情。

「あの・・、のうみ・さん? 」
「・・っあ、ごめん」
優奈ちゃんが声をかけるまで、いつの間にか睨むようにして見ていた。

「みんなのも、見ていってください」
「あ、うん」
気を遣ってくれたのだろう、そう言ってつん、とジャケットの肘のあたりを引っ張る。
「優奈、先輩帰るって! 」
せっかくいいムードになりそうだったのにまたあいつが邪魔をする。


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『プリズム』

『プリズム』27*知られても-23

「ただいまっ」
玄関が開くのを待ちかねて抱き付き、そのまま。
「・・・中畝と、何かやったのか? 」
「何も無い。 ほんとだよ。マスターが助けてくれてケンカもしなかったし、仲良くなれた・・かも。ただひろさんに会いたくなったんだ」
ひろさんの手が俺の背中を、ポン・ポン、と叩く。

「もういいか? 」
「・・・うん」
名残惜しいけど体を放し、靴を脱いだ。終電近くでここに来たから泊まりは決定。
「腹は? 」
「減ってる」
そう答えて部屋へ上がる。鼻がひくひくした。
「あ、良い匂い。・・・これ」
「おでん(*)」
「今頃? 」
もう六月になるんだよ? ひろさん。 

「・・美味し」
蓋を開けた鍋の中身に見覚えの無い物もあったけど、味は申し分なし。
「だろ? 和美さんからいきなり材料送られてきたた時は驚いたけど、作り方は書いてあったから割と簡単だった」
温めてもらった鍋から直に取り口に入れる。
「 ?? 」
「ああそれ。面白い食感だろう? ふかし、と言うんだそうだ。和美さんの友だちが送ってくれたと書いてあった」
はんぺんとカマボコの中間くらいの歯ごたえ。味が染みてて色が変わってるけど、もとは白とピンクだったらしい。そして、
「追加」
ひろさんが冷蔵庫から出してきたのは、うす茶色の、
「ゼリー? 」
「おでんの汁を固めたもの」
具を皿に取り分け、固まった出汁を乗せ、
「・・ぅわ」
「また違う味になるな」
トマトやカボチャなんかが入ったおでんをばくばく食べた。





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『プリズム』

『プリズム』27*知られても-24

「ひろさん、明日は仕事? 」
「半分な」
「半分? 」
「展示会を見に行く」
ベッドの横に潜り込み聞いたら、そんな返事。
「俺も一緒に行っていい? 」
「今晩何もしないなら」
「え~・・」
もうひろさんの肌を撫でてるのに。
「最後までしないなら、いい? 」
「っ、だか・・ら、それ、っは、意味が違・・・っ」
寝間着代わりのTシャツの裾から入れた手が肋骨をなぞり、小さな粒を指先で押す。
それだけでひくんと反応し、フェロモンが匂い立ってくる。
は・・っ、と息がこぼれ、舌が覗いて唇を舐め、その仕草が目に入って堪らず体を起こす。
「ん・んっ・・、っふ、ぁ」
「ひろっ・・さ」
重ねて押しあて、そのまま左右に動かし。息継ぎに隙間を作って息を混じり合わせ、角度を変える。
舌を伸ばして歯を舐め、中へ。
口腔を舐め回し粘膜を剥がすような強さで頬の内側を愛撫する。
「っ、ぅ。 んん~・・、っくふ、う」
ひろさんの声がエロくなる。






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『プリズム』

『プリズム』27*知られても-25

大変大変!  ここからは、エチが入るのでした。R-16(?)なので、年齢に達しない方、苦手な方はご遠慮ください。大丈夫な方、スクロールしてどうぞ。
























ここまで来たら止められない。
上に覆いかぶさって舌を絡め吸い、腰を揺らすと刺激が下半身にダイレクトだ。
「崇・・っ、も、やめ」
「だめ」
体を捩らせて逃げようとするひろさん。でも、
「ここは、どうするの? 」
「ひゃうっ」
服の上から半勃ちのそこを俺に握られ、全身が跳ねた。
「解放させないと。 ね? 」
「お・・まえが触らなければ、治ま、るっ、んっ」
俺の両肩を押して睨んでも、目が潤んでるから逆効果。それはひろさんに教えない。
「でもひろさん自分で触るんでしょ? おんなじだよ」
「・・・・い」
「なに・・・、ぅワッ! 」
油断してたらハーフパンツを下着ごと引き下ろされ、尻が丸出しにされる。そのうえ肉をぐむっとつかまれた。
「おまえが、触るのは。俺と同じ・・じゃない」
上気した顔で、にやっと笑う。
「おまえが自分で触っても、俺が触っても、同じなんだろう? 」
やわやわと揉まれ、変な気分に、なる・・?
「んうっ。 ひ・・ろさっん、やめ」
「なぜだ? 」
「そこ・・、違うしっ」
「なら、ここはいいんだ? 」
手が滑るように前へ、俺の硬くなった雄を包み込んだ。




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『プリズム』

『プリズム』27*知られても-26

うわあ、忘れそうになってました。。今回もRです(R-16?18?)。年齢に達しない方、苦手な方はご遠慮くださいね。
大丈夫な方、スクr-ルして、どうぞ。

























俺はまだ直に触れてないのに。
文句を言おうと思ったのに、口から出るのは、
「あ・・、そこっ、ひっろさ、んぁ」
意味をなさない単語ばかり。
そりゃあひろさんは俺より上手いけど。俺の弱いとこ知ってるけど今日のは。
ひろさんの指が筋を撫でたり、輪を作って扱いたりするたびおかしいくらい体がビクビクして、動きが止まる。
指先だけに力を入れて擦り、先端をくるくる撫で回して鈴口を押しこめたりされたら、電機が走ったようになる。
一気に達しそうになった。 けど。

「う・・」

ひろさんが呻いて手が止まる。
もうちょっとなのに。

はあぁ、と息を吐く。小さく歯が当たる音が聞こえる。・・これって、ひろさんがイキそうな時に聞く音だ。

「はなせ・・」
はなせ?
「俺・が先に、イカせてや、るんだから・・、手、放せ・・っ」
あ。 俺、ひろさんの握ったまま。

気付いたら自分の格好まで気が付いた。
四つ這いになって、ひろさんの握って、ひろさんに握られてイク寸前。
さっきまで俺が勝ってたのに。

そこまで思ったら俄然負けたくなくなった。

「放さない。ひろさんシてるの俺なんだから」
一歩ほど後退した射精感に流される前に、と俺も下着の中に手を入れた。
「あ・・っ、や・だめ・・っ」
「く・・ふひゅっ」
お互いに硬くなってる物を握りあって、強すぎる刺激に強張る。

先に手を動かしたのはひろさんだった。
ゆる・ゆる、と熱棒を上下する手の筒。にちゃ、くちゅ、と動きにつれて立つ音。かあ、と顔が熱くなり、先端の溢れた蜜を親指が塗り拡げた時が限界だった。
ひゅう、と息を吸い、白濁を放出させる。
「んっ・・んんぁ・・っ」
ひろさんも湯気の出そうな白蜜を吐き出し、二人分の精がひろさんの服に勢力図を作った。






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雑談のビックリ箱

雑談のビックリ箱その115

カレンダーを見て、一瞬呆気に取られました。

さ来週は元日~~?! え? 今年はもう13日しか残ってないの? ・・・・嘘

まだ行事が公私ともに1、2、・・18・9はあるんですけど? 
「お片づけまだ~~? 」 って部屋のあちこちが手招きしてるんですけど?


他人には言えるんですよね、こんな風に片付けたらいいんじゃない? とか。何故自分の物がすっぱり分けられないのか、私。
ホテルのような広々感のある空間で暮らしたい! はずなんですが・・・。 は~あ~っ(特大ため息)。

TVなどで、「そんな値段(高い)がつくの?! 」 や、「その値段っ!? (安すぎ)」 なんて見ちゃったりするとゴミ袋に入れようとする手が鈍る。。
関係無いと言えばそれっきりなのに。

そう言えば最近見聞きしませんが、何年か前までは、
【え~、ご不要になった冷蔵庫、洗濯機、扇風機などはございませんかっ? 面倒な手続きなど要りませんっ。どんな状態の物でも喜んで引き取らせていただきます~。どうぞひとことお声かけくださいませっ】
なんて車がトコトコ走っていた。

あの誘惑、けっこう強力でしたっけ。


今はリサイクルも花盛りで、あれもこれもやってます。よく行くスーパーの中にまでリサイクルショップが。  う~~ん。
昔は質屋さんて、もうちょっと慎ましい感じだったような?

江戸時代は、夏になったら冬布団、冬になったら蚊帳、を質入れ、なんてあったそう。 まるでレンタル倉庫。  あはははっ
絶対質流れしませんね。


では、残り少しの2015年、ごみの収集日が終わらないうちに、もうちょっと身の周りを片付け・・ようと思います。
急にお客さんが来ても良いように。。

『耳から始まる恋愛』

『耳から始まる恋愛』*思い出して

「・・・でさ、優奈ちゃん、俺見て『にこ~~っ』って笑ってくれて。
作品もすっごくいい出来で。
あ、写メ撮ったんだ。見て」
「・・うん、良い作品だね」
文化祭はそれなりに楽しんだ。優奈ちゃんとも一緒に校内を歩けたし、ツーショットも撮った。
まだ家にいた和叔父さんに見せながら話していたんだけど。
「でしょ? 
たださ・・」

思い出しちゃった。

「どうした? 」
「ヤなやつが居たんだ。優奈ちゃんの先輩・・、あ、俺の後輩になるんだろうけど、その彼が優奈ちゃんの事、好きみた・・・」
「智? 」
するっと口から出た言葉に自分でショックを受け、手で口を覆う。
あいつ、俺の優奈ちゃんが好きなのか? 俺がいるのに?

「智? 」
急に黙った俺を覗きこみ、心配そうな顔をするのを見て、
「和叔父さん・・。俺、優奈ちゃんが好きなほかの男と優奈ちゃんを取りあうなんて、できるんだろうか? 」
訊いてしまった

「本当に好きなら、彼女を傷つけることになっても仕方ないと思うよ。智にとってその相手しかいない・・のなら」

優奈ちゃんが傷ついても?

言葉に出来ない問いかけを感じ取ってくれた和叔父さんが強く頷く。優奈ちゃんを俺だけのものにするのに、誰かを傷つける。もしかしたら優奈ちゃんも・・?
考えたこと無かった。

「智。
本当に好きなら相手が傷ついても、自分がその傷を癒してやる。泣かなくなるまで抱きしめてやる。
僕はそう思うし、したいけど、智は? 」

そんな・・こと、俺が?



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『プリズム』

『プリズム』27*知られても-27

「洗濯機、回してきた」
報告に’当然‘と言う表情で頷くひろさん。
「また横で・・」
「おまえはそっち」
顎で俺用の布団を示されて肩が落ちる。やっぱ駄目か~。
「俺が寝るまで来るな」
背中を向けながら言う。
「はい」
ここは大人しくしておこう。明日は一緒に行きたいから。
前~に一度、置いてけぼりされたんだ。目が覚めたらひろさん居なくて、合鍵もらってないから出られず帰れず、ひろさんが帰ってくるまで留守番だった。。

ごそごそ布団に潜って、寝る努力。
でも、目をつぶるとよみがえってきて、ムスコがそろーっと起きてくる。
(ばか、寝ろっ。ひろさんに気付かれたら今度は何されるか)
会社でミスった時の事を思い出し、気を紛らわそうとしても、寝がえりをうった拍子に下着の布目に擦れて。
んむっ、と変な音が出て慌ててひろさんを伺う。

大丈夫そう。

ほっと息を吐いて、
(ひろさんが寝るまで静かに・・・、? ひろさん、『俺が寝るまで来るな』って、言ったよ、な?)
寝たらいいんだ!

待って、待って。

こんな時は目が闇に慣れるとひろさんの顔が見える。
こっそり起き上がって、寝顔を見て。用心しながら頬を指でそっと押す。

やった! 寝てる!

鼻を近付け、くん、と匂いを嗅いでも寝息が続いてる。
これ以上やったらさすがに起きるだろうから手は出さないけど、反応しないひろさんを見てたらどんなスイッチが繋がったのか、しっかり勃ってしまった。
位置的に、ひろさんの顔のすぐ横で。
(やばっ)
咄嗟に腰を引いたら、ずく、と熱が固まる。

触ったら、マズい事になる。絶対。

スローモーションでトイレに行き、音がしないように手に何回も紙を巻きつけ。
・・間に合った。




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『プリズム』

『プリズム』27*知られても-28

よく手を洗い、ひろさんの横へ滑り込んで、少し横を向いた体勢にくっ付くように体を添わせる。
温もりが伝わってくるのがうれしい。もうちょっと感じていたかったけど、眠気が襲ってきて、寝てしまった。


「・・かし。 崇」
「う~~・・」
確かひろさんこっちに寝てた、と手を伸ばして抱きつこうとして、
「こっちだ」
「ひえっ・・!」
頬に冷たいガラスの感触。
「目が覚めたか? 」
笑いながら、ひろさんがそれを俺の前に出してくれる。目を開けた視界にあったのは、
「オレンジジュース? 」
「はずれ。人参だ」
起きて飲め、そう続けてコップごと向こうへ行く。


「どこ行くの? 」
「文房具の展示会。ま、文具だけじゃないけど」
電車に乗ってから行き先を聞く。半分仕事って言ってたけど、ひろさんほんと仕事好きだな。 俺も見習わないと。
でも一人でどこかへ行くより、ひろさんと一緒がいい。


「・・和紙って、服とか鞄まで作れるのかー」
「段ボールの家具も面白い」
普段自分たちが扱わない面白グッズみたいなものから、値札にため息が出る高級品まで、本当にいろんな物が溢れてる。会場の入り口で案内図をもらってはいるけど、うっかりしてると道に迷う。

「あら、 苑田さん? 」
女の人の声に右手の方を見る苑田さん。でも、見覚えが無いようで小首を傾げた。





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お知らせ

お知らせ。クリスマスプレゼント・・?

みなさま、こんばんは。  ただいま24日0時台。
今年のクリスマス、色々なツリーを見ていたら私も何かしたくなりました。  なので『プリズム』はお休みさせていただきます。
ごめんなさい m(__)m。

小さなパン屋さんが舞台のお話。 お気に入りの人は出てくるでしょうか?

今夜の出だしをちょっとだけ。



一人の少女が店先に貼られた紙をじっと見つめ、パン屋のドアを開けた。

「いらっしゃいませ」
「あのー、表の張り紙見たんですけど」
「はい、書いてある通りですよ。

“クリスマスまでの特別サービス!  クッキーを買って願い事を!
店内のクッキー3つお買い上げのお客様に、ツリーの願い事ボールをプレゼント。
あなたもサンタにプレゼントをお願いしよう!“




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ssもの

クリスマスツリーに。

クリスマスツリーの下にはたいがい、プレゼントがあるのですが・・・。


一人の少女が店先に貼られた紙をじっと見つめ、パン屋のドアを開けた。

「いらっしゃいませ」
「あのー、表の張り紙見たんですけど」
「はい、書いてある通りですよ。

“クリスマスまでの特別サービス!  クッキーを買って願い事を!
店内のクッキー3つお買い上げのお客様に、ツリーの願い事ボールをプレゼント。
あなたもサンタにプレゼントをお願いしよう!“

ボールはこれ、ペンはこれです。
見られてもいい・用と、見られたら困る・用」
店員は尋ねた少女に説明し、にっこり笑う。

「『見られたら困る・用』って? 」
「こっちのペンは特殊なインクで、太陽とか普通の蛍光灯の照明では見えないんです。ブラックライトを当てないとね。
もちろんクリスマスが終わったら教会へ持って行って燃やしてもらいます。 だから、誰にも知られない願い事も」
「じゃあ、これ、ください! 」
少女は間髪いれず、クリスマスカラーの袋に入ったクッキーを手に取る。
「ありがとうございます。そうそう、『困る・用』はそちらのカーテンの中で書いてくださいね」
「わかりましたっ! 」

☆  ☆  ★

「さ~て。
結構ぶらさがったなー」
「予想以上の数でしたね」
閉店した店の中、店長と売り子がツリーを見る。そこには、枝と言う枝に、‘願い事ボール’が飾られている。
「うん。けどやっぱ『困る・用』が多かった。想定してたカプは? 揃った? 」
「はい。全員」
にやっと笑い合う二人。 
カーテンで作った仕切りをはずし、ブラックライトを点灯した。

☆  ☆  ★

「ひろさんのそばにいつまでも居られますように。いつか一緒に暮らせますように」
「どこまで行けるか判らないけど、崇と並んで歩いて行けますように」

「ああこれ、リーマンの二人組」
「どっちも『困る・用』だった。プレゼントより願い事か」


「薫、おまえの息子は立派にやってる。安心しろ。愛してる」
「どうか香川がいきなりバックレたりしませんように。金庫番がちょくちょく消えると困るんだよ。こっちの身にもなれ」

「その筋っぽくなかったけど」
「堂々と『見える・用』ペンで書いてあるのがすごいよな」


「よしづみさん、来世も一緒よ。クリスマスは星を見ながら過ごしましょう」
「来世こそは女に躓かず、金と地位と名誉を手に入れる! 」

「男性は『困る・用』、女性は『見える・用』」
「がんじがらめにされてたな、あれ」
顔を見合わせ、クスクス笑う。


「今度こそ離さない。生涯愛し抜くと誓うよ、さとる。指輪を買いに行こう」

「和・・この字、変だな」
「ほかの字を書きかけて直したみたい。和ひろ・・でいいのよね? 」

「和 ひろさん、俺、ずっと好きだ。愛してる。和弘さんの好きなケーキ買ったよ」

「かわいい」
「『困る・用』だから書けるんだろう」


「昌吾さん、ケーキが嫌ならローストビーフでも買います。仕事ばかりじゃなく、気分だけでも味わってください」
「紫朗、仕事、早目に終わったら  $*‘@~~」
「あら? 途中から読めない」
「くくっ、書きかけて恥ずかしくなったんじゃないのか? 」


「翔にいさん、母さんが早く良くなるといいね。好きな花買って、持って行こうね」
「舞人、俺はおまえとのことを母さんに知られるのが怖い。でも、愛してる」

「お兄さんの『困る・用』が切ないわね・・・」
「兄弟か」

☆  ★  ★


いろんな願い事がありました。
皆さまはどんな願いとプレゼントをなさったのかしら・・・・。

んん? あのパン屋さんが・・無い!
私も書きたかったのにー!!
「おや、無くなったんですか? 私も書こうと思ったんですけど」
子湖塚さんっ。

わー、お仲間がいた(ルン)! ・・・ところで、何を書きたかったの?
「内緒です(ウインク付き含み笑い)」




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雑談のビックリ箱

雑談のビックリ箱その116・と、お知らせ。

今夜は38年振りの、「満月のクリスマス」なんだそうです。

月の光は冬の方が好きな私。
冷たくて刺すような空気が、夜の闇も月も冴えた感じになるからでしょうか。
そして地面にくっきり映し出される自分の影。

地面と自分の足の間には、必ず’影’があるから、本当に地面を踏みしめる事は出来ないんだ。 とか。
影が無いのは吸血鬼だ。とか。
ピーターパンは影を落として(忘れて?)、そのお蔭でウエンディと仲良くなる。。

不思議だ。

そして月は虹も作るんです。

不思議・・。

地球に一番近いのになぞと不思議な天体です。


一回やってみたいのは、綺麗な雪の上に寝っ転がって月を見上げること。  です。



それからお知らせ。  年末年始の休業について。
一応、12/30(水)~1/4(月)を予定しています。   ただ。
何か急に降ってきたり、ムクムク出て来たら・・・、湧いて出るかもしれません  はは。

『耳から始まる恋愛』

『耳から始まる恋愛』*思い出して-2 (番外・和弘の一夜)

智くんに頭を抱き抱えられてしまった和弘さん。 そのあと、こんな風に。。



その子を誘ったのは、年が近かったのと大学生だったのと・・。

「普通のホテルって初めてだ」
「そう? 」
チェックインして部屋に入るまでは大人しかったが、窓から外が見えると、途端にはしゃぎだす。

(智は、怒っていたな・・・)
手伝いを頼んだあの時、二人で窓の外を眺め、一晩過ごしたいと思っていたのに。

「何考えてるの? 」
「!? 」
いきなり目の前に顔が現れ、咄嗟に体を引く。
「いいけどさ。
シャワー浴びる? 」
トモミは怒るでもなく肩を竦める。
「いや。 ・・少し飲まないか? 」
「え? 何も持って来てないよ」
「あるだろう? 冷蔵庫に」
そちらへ歩き出すと、
「いいよ。だって高いんだろ? そういうのって」
腕を引っぱり躊躇うトモミに好感を持つ。
「はは、それなりの値段はするけど、せっかく来たんだ。贅沢しようじゃないか」
冷蔵庫のドアを開け、何にする? と目で促す。
「ホントに? 」
言いながら覗き込んで、ビールを取った。
「それでいいの? 」
「うん。’瓶ビール‘ってなかなか飲めないから」
嬉しそうだ。
それを見て僕も同じ物を取った。



彼女の話をする智と別れ、気持ちが収まらない僕は電車を乗り継ぎいつものバーへ向かっていた。
この気持ちを知らない智は親より僕に相談してくる。今日など・・、抱きしめてくれさえした。
知らないから甘えて、懐いてくれてる。
だから僕は必死になって、ドロドロと煮えたぎった赤暗い愛憎の気持ちが溢れそうになるのを、押し殺す。
蓋が弾け飛びそうな時は、バーへ来て、行きずりの相手を探し。



「また考えてる。
・・・俺とスるの、止めたくなった? 」
二度目は目の前で手をひらひらさせながら言う。
「・・ごめん。トモミと居るのに、失礼だね。もうやめる」
そう答えたら目を丸くし、笑みを作った。
「俺も似たようなもんだし、こっからは言わない。それにミカさん、ちゃんと(現実に)戻ってくるから」
お互い名前も明かさない。呼び名だけ、体だけの関係なのにトモミは僕を気遣ってくれる。

そんなところも智に似ていて。


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『プリズム』

『プリズム』27*知られても-29

「・・申しわけありません。どなたでしょう? 」
「覚えてない? 小鍛冶です。
旧姓は山岡」
「やまおかさん・・」
「こうしたら、分かる? 」
苑田さんに親しげに話しかけてる女性は、そう言って下ろしていた髪を手でまとめた。
「・・あ! 美登利?! 」
「当たり。
ところで今日は何でここにいるの? 」
「俺は半分仕事。今文具を扱う会社にいるんだ。美登利は? 」
「私は革。輸入雑貨の会社だけど、革で作ったペンケースとか展示してるの。あっ、名刺」
小鍛冶 美登利さんは少し変わった名刺を出して、俺にも渡してくれた。
「これ、 羊皮紙? 」
「やっぱりわかるのね。 そうよ」
嬉しそうに言って時計を見て、
「いっけない! 行かなくちゃ。
ブースに居るから時間あったら来てね」

「・・・すごい。 ヒールで走っていく」
「スカートで、な」

ひろさんの知り合いって、すごい人ばっかり。


「色々収穫があったなあ」
「意外な物もあったし」
遅くなった昼食のテーブルの横には、いくつかの紙袋。結局買い物までしていた。
ひろさんは名刺交換までしていて食事が来る前に、と覚え書きをしている。

「ねえ、ひ、範裕さん」
「なんだ」
「あの人、小鍛冶 美登利さん、て」
「ああ、高校の時の同級生」
続きを聞こうとする目の前に、
「お待たせしました~」
料理が運ばれてくる。

続きが出来ず、もやもやしたまま食べ終わった。




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『プリズム』

『プリズム』27*知られても-30


「さて、もう少し歩こうか」
ひろさんの言葉に頷き、まだ見ていないエリアに足を向け、
「・・・あれ? 」
「どうした? 」
「見た事あるような人が通った気が・・」
目の隅を知ったような顔が横切った?
気になってそっちを見てたら、
「あ! 」
「おい、崇? 」
間違いない。
急に動いた俺に驚くひろさんを置いて、見失わないように追う。
「あず・・、あずま商店さんっ」
「は?!」
呼びかけに男性二人連れのうち、年配の方が振り返る。

「あれー、新井さん? 」
「はい。お久、しぶりです」
「父さん? 」
「お祖父ちゃん? 」
あずまさんの横にいた父子が不思議そうに聞く。

「そうか、おまえ達はまだ会って無かったな。こちらは、名賀都商事の新井さん。
お祖父ちゃんのお店にいろんな物を持って来てくれるひとだ。
新井さん、こっちは息子の敏行。この子は・・・」
「あずま せりか(星里香)です。はじめまして」
あずまさんが名前を言う前に、髪を二つに結った女の子がぴょこんと頭を下げる。その言い方に驚いた。
「・・びっくりした。 ちゃんと挨拶できるんだ。
はじめまして、せりかちゃん。おれ・・、えっと、僕は新井です。よろしく」
「お祖父ちゃんの所に来るの? 折り紙とかも? 」
ちょっと意味が繋がらなかったけど、理解出来る。ずい分見上げるので、目線を合わせようとしゃがんで、
「うん、そうだよ。鉛筆とかノートとかも持っていくよ」
「この間、色紙をたくさん持って来てくれたのも? 」
「そう」
「ありがとう! まりちゃんやあおいちゃんやゆうくんと仲良くなれたの! 」
「そっかー。良かったね」

「・・崇」
頭上で声がした。
「あっ。・・・ごめん、ひ、苑田さん」
しゃがんだ格好で、ふり仰ぐようにひろさんを見あげた。





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その他

一年、ありがとうございました。


今年、個人的に色々な事がありました。

歳を重ねるにつれ冠婚葬祭のうち、葬祭に関わる割合が増え。
思いがけず自分自身のメンテナンスもすることになり、ブログもお休みする・・という事にもなって。

読みに来てくださる皆さまからも温かい言葉をたくさんいただきました。
感謝の言葉しかありません。本当に嬉しかったです。  ありがとう!


新年も引き続き(変わり映えも無く?)ふた組のお話が続きます。 彼らもどうぞ温かく見守ってくださいませm(__)m
そして皆さまにも幸多い年でありますよう心からお祈りいたします。



ありがとうございました。

プロフィール

ますみ

Author:ますみ
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