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『プリズム』

『プリズム』29*すれ違う時間-24

迎えに行った時、ひろ、範裕さんはコンビニの外で待っていた。
「の、り裕さん、大丈夫? 寒くないの? 」
息を切りながら聞く俺に、マフラーを押さえながら寒そうな顔で笑い、
「中に入ると気持ち悪くなりそうで、やだったんだ」
「そっか」
でも、体は冷えてるはず。ホットの缶を二つ買って、両方ひろさんのコートのポッケに入れ、支えて歩き出す。

「珍しいね、ひろさんがこんなに酔うなんて」
「・・飲ませ上手な人が居たんだ。横に座られて」
「うわあ」
もし俺だったら・・。 想像したくない。

無事部屋に着き、ひろさんは着替えにいく。
「崇、悪いけどスーツ風呂場に掛けといてくれないか」
「風呂場に? 」
「酒の匂いがしてむかつくんだ」
「りょーかい。 ・・って、風呂、入らないの? 」
「のぼせそうだから止めとく」
どうやらそのまま寝てしまおうとしてる。

でも。
ようやく寝支度をしてるひろさんを横目に見ながら熱めの湯で絞ったタオルを持って寝室へ行くと、ひろさんはもう布団に潜ってる。

「ひろさん。汗とか拭いた方がいいよ。タオル、持ってきた」
「・・明日でいい・・・。寝る」
「お酒の匂い、むかつくんでしょ? 」
「面倒くさい」
「・・なら、俺がしようか? 」
「・・・・」
「ひろさん? 」

寝ちゃったよ。





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『プリズム』

『プリズム』29*すれ違う時間-25


「ひろさん~、俺、勝手にしちゃうよ? 触るよ? 」
つん、と髪を摘まんで引っ張る。
「~~ん・・、いー、よ、おまえ、だったら・・・」

はい? 

寝ぼけてるひろさんの顔をガン見したけど、続きは、無い。
「いいの? ひろさん。俺、本気だけど」
ぅ・・ん、と返事のようなそうでないような微妙な声。思わず周囲を見回して、電気が点いてるのに気づき、慌てて小さくした。
薄暗い、茶色の明かりの下で、
「ひろさんが、『俺ならいい』って言った、ぞ。うん。だから大丈夫だ」
自分でも変な言い訳をしてタオルを取り、そおーっと顔を拭く。唇がむにむにと動いて起こしてしまったかと固まるけど、目は開かない。
はあぁ、と息を吐いて体の力を抜き、そろりと手を伸ばして掛け布団をまくる。いつもはスエットの上下を寝間着代わりにしてるのに、今夜は、たまにしか着ないパジャマを着ていた。
寝息を伺い、唾を飲んでボタンに手を伸ばす。下から、一つづつ外して。もちろんシャツを着てる。それでも、
「ひろさん・・、エロいよ」
アルコールのせいで薄っすら色づいてる肌が見え、寝息に合わせて上下する胸や腹が艶めかしくて、見てるだけで下半身に血が集まっていくのが分かる。

(だめだ。ひろさんは寝てるんだから。寝込みを襲うなんてことしたら・・怒られる)

頭をぶるっと振って雑念を追い払おうとしたんだけど、
「ん・・」
ひろさんが、寝返りを打ち、上体を半分捻って俺の方を向いた。





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雑談のビックリ箱

雑談のビックリその152

文化の日、こちらではバザーを行います。
そのために提供する品を探して洋服ダンスや食器を入れた棚を探しているうち・・、
「こんな形の入れ物があったんだ」 と見つけたりしました。

考えてみると、日本の食器は外国に比べ様々な形。
丸・四角だけでなく、花や葉、動物、山などの自然に至るまで本当にいろんな形があります。
”食べ物を入れ、盛り付けるため(だけ)の食器” が多い外国と、”目で楽しむため”という目的もある食器”を求める日本、・・そんな風に考える人もいるようです。
銘々に盛るのも日本料理特有なんだとか。
もともと、日本の食事は、お膳(脚付きも含め)に配膳していたこともあり、四角、あるいは丸盆の中に収めるため、丸いものだけでは収まりにくく、四角い皿、多角形なども用意されるようになっていったらしいです。
外国に、取り皿・はあっても、各自にお皿がある・のはあまり見ないのは、そのせいかもしれないですね。


少しかしこまった和食屋さんで料理を食べると、味もそうですが、器と食材との調和にも目を引かれます。
ざるそばのザル一つとっても、四角だったり丸だったり。

日本人て、食べる事にも貪欲で贅沢してるんだなあ。

それに、口まで持ってきて、口をつけて食べてる。器の感触まで食べることの一つなんですもんね。






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『耳から始まる恋愛』

『耳から始まる恋愛』*思い出してー34

「・・内海ってモテるのな」
「うん。確かあの子、ミスコンで準ミスになってたよ 」
「すげー。内海、いつゲットしたんだ? 」
二人を目で追いながら、俺たちは興味津々。
「おー、頭下げて謝ってる」
「彼女の勝利だ」

あ、内海の頭がまたちょっと下がって・・、!?

「い・今の? 」
「ま・さか」
「こんなとこで?! 」
ワタワタする俺たちをよそに、内海と彼女は仲直りしたらしくぎゅーっと抱きし・・、
ハグ、し合って別れ、内海が戻ってくる。
「・・女って、面倒くせー」
ドカッと座り、うんざりしたようにコーヒーを飲むから、
「贅沢な。準ミス捕まえといてそれはないだろ」
「そうだよ。彼女狙ってた男どもに知られたらバッシングされるぞ」
涼二と和泉が口々に意見する。俺も、
「女の子をそんな風に言うなよ。可愛いんだぞ」
「・・おまえの’優菜ちゃん‘はな。葵は美人なのを鼻にかけてあれもこれも、って言いだすんだ」
ウンザリした顔で、
「もうやめようぜ。飯がまずくなる」
そうだな、と頷きあって、この話はいったん終了した。


「うわー、寒(さぶ)っ」
店を出れば真冬の風が顔に吹き付け、店の中の温もりがあっという間に消えていく。
「なあ、ここから一番近いの智んとこだろ? 泊めてくれよ」
くしゃみした涼二が言い出す。
「いいな」
「えー、今から? 」
「彼女がいるとかじゃないんだろ? 」
「いないけど! 優菜ちゃん、受験生なんだぞ」
「そうだったっけ? 」
そうです。

結局、コンビニでおでんやビールなんかを買い込み、俺の部屋に全員で移動した。




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『プリズム』

『プリズム』29*すれ違う時間-26

微妙なRがあります。 ん~~・・、苦手な方はご遠慮ください。 大丈夫な方スクロールしてどうぞ。


















まるで誘うみたいに体全体が緩いS字になって、パジャマが半分だけ体にかかって、体の一部だけ臨戦状態。

ひろさん、なんでそんなダダ漏れなんだよ・・。俺、動けなくなるってば。

心の声を外に出したいけど、それでひろさんが起きたら間違いなく襲ってしまう。
忍耐力の試験をされてる気分でタオルを握りなおし、首筋を拭く。
「・・・」
今度は、擽ったかったのか横を向いて、半開きの唇が弧を描いて笑ったようになる。その笑顔が子供みたいで、とうとう・・。

「ひろさん、ごめんっ」

絶対怒られると分かってるけど、もう、無理。
爪の先ぐらい残ってた理性がポットとバスタオルを運ばせ、やる気の俺がひろさんを見た途端消えていく。
「一回で終わらせる。うんと気持ち良くさせるから、あんまり怒んないでね」
耳たぶにキスを落としながら、囁いた。


~~ 遠くから崇の、
「好きだよ、ひろさん。・・・ごめん、我慢できなくて。

気持ち良くさせるから、あんまり怒んないでね」
という声が聞こえ、快感が体に訴えてくる。
疲れと酔いの溜まった体を、崇の手やキスの感触が癒してくれるようで抱きしめていた、らしい。
「ひろ、さん・・っ。それ、嬉しいけ、ど、ヤバくなるから、やめて・・」
何を言ってるんだ? 崇。

「そんな顔、しない・・で。優しくできなくなる」
どうして? 崇はいつも、優しいのに。まあ、俺を先にイかせようとする時は意地が悪くなるけど。


「あ・あ・・ぁっ」
体の中に侵入してくる熱い塊に、急激に意識が目覚める。気付けば崇にしがみつき、揺さぶられていた。 ~~






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『プリズム』

『プリズム』29*すれ違う時間-27

しっかりR(R-18)なので、年齢に達しない方、苦手な方はご遠慮ください。大丈夫な方、スクロールしてどうぞ。



































「た・かしっ、んあっ、・・・や、はあ・・っ、ん! 」
いきなりひろさんが覚醒した。俺の、硬い熱棒を埋めきってホッと一息した時に。
そのあとは勢いで突っ走る。素肌の両足を担ぐようにして腰を支え、音を立てて打ち付けながら、
「ひろ、さんっ、・・気持ちい・・いっ? 」
「そ・・、擦るっ、ゃ、あ」
「俺・・っ、迎えに、った時、から」
「あぁっ、奥、・・んぅ」
「エロ・・って。・・でも、ひろさ・・、仕事」
仕事、のひと言にいろんな感情が混じり合って力が入る。
「あ、っ、たか・・ぃッ! 」
強く、引いて押し込んだみたいで、ひろさんの背中が撓り、肩にかかっている手の爪が食い込む。
喉を晒し、放った声で部屋中にフェロモンが巻き散らかされ、空気がいっぺんで変わった。
「やっ、そこ・・っか、あぁっ、前、さわ・・、んんぅっ」
次から次から滴を溢れさせるひろさんの雄が、密着してる部分まで濡らして、グチュグチュと濁音のついた水音が聞こえる。
俺の方がもう我慢できなくなりそうで、触ったら、反応してビクビクして、
「も、・・もぅ、イ ・・ ック、ったか、し、い・・! 」
体を強張らせて、白蜜を胸まで迸らせて達し、その強い収縮に、俺も、
「ぅ・あ。 ひろ・さ・・っん! 」
堪えきれず奥の奥に白濁を放出、した。


「たか、し」
「・・っ、ごめんっ。でって、我慢できな。かったんだ」
「明日も、直帰、なんだ、ぞ」
「だから、ごめん、なさい・・・」
全面的に俺が悪いから、ただただ謝る。
「部屋に居ても、触るな」
「はい・・。 え? 明日、来ても、いいの? 」
「・・・迎えに来て、くれる、なら」
「うん! 行く。迎えに行く! 」
「大声、出すな。・・・寝る。今度は、起こすな」
ことが済んで、息継ぎしながらひろさんと俺の体を拭き、着替えなんかを手伝い、怒られたけど・・、熟睡できた。





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『プリズム』

『プリズム』29*すれ違う時間-28


「新井さん、こっち」
「すいません梨田課長、遅くなって」
今日は廣済堂・総務の忘年会に呼ばれて、梨田課長と待ち合わせだ。
「・・あの、他の皆さんは? 」
入った店はファミレスだったので不思議に思って聞いたら、
「あとから来るんだ。実は、新井さんに聞きたい事があってね」
座って、と促され席に着いたけど・・、何だろう? 

「新井さん、丸山くんから話、聞いてる? 」

ぎく。 思わずコップに伸ばした手が止まる。

一口飲んで、
「色々、聞いてはいますけど・・」
どの話だか分からないから、迂闊には答えられない。
「そうか」
ため息を一つついた梨田課長、水を飲んで、
「丸山くん、高輪くんと一緒に辞めるようなんだ」
ポツリと言った。
「そうなんですか? 」
迷っている、と聞いた。では、結論を出したんだな、とおもったけど、やはり驚く。
「初耳? 」
「はい」
もう一度ため息をついた梨田課長、
「楽しみにしていたんだがねぇ・・」





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『プリズム』

『プリズム』29*すれ違う時間-29

どこか遠い目をして続ける。
「丸山くん、器用な方じゃないから、その分懸命に取り組んでいて一度覚えたことはミスをせずにやってくれるんだ。
その姿勢がだんだん課内に浸透していい雰囲気になって来つつあるんだよ。

私もそろそろ先が見える年になったし、彼を育て上げるのを最後の仕事にしようと思っていてね」
「梨田課長・・」
「だがまあ、勝負してみたいという気持ちも分かる。 私に話しをしてる時目が輝いてて、これは止められない、と」
私も昔、夢見たことがあったから。 照れくさそうに教えてくれた。

「丸山くん、幸せですね」
「ああ、高輪くんと夢を追いかける・・」
「いいえ。理解して、応援してくれる梨田課長みたいな人が上司で」
うん? という顔になる梨田課長。
「普通は引き留めますよ? 会社に必要だと思う人材なら余計に。なのに、やってみろ、って背中を押してくれるなんて」
「まだ押してないよ」
俺の言葉に苦笑する。けど、丸山くんが辞表を出したら、きっと受け取ってあげるんだろうな。

話が途切れ、お互いの思いに浸っていると、
「梨田課長~」
女の子が俺たちのテーブルの側に来る。
「新井さんもお待たせしました。さ、行きましょ」
「おいおい柿本くん、新井さんはゲストなんだから『ご案内します』くらいは言わないと」
「あ。すみませーんっ」
舌を出し、ぴょこんと頭を下げると、
「ご案内します。どーぞ」
あ、ここは自腹です。外で待ってますね。と続けてさっさと行ってしまった。
「・・。本人に悪気は無いんだが」
教育不足で、悪いね。とレジに向かう梨田課長だった。





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雑談のビックリ箱

雑談のビックリ箱その153

今日はゾロ目の日。棒のお菓子の並んだ日、が有名ですが。 (犬の日は11月1日。 今日でも良さそうですけどね)
調べてみたら、31もあるのですよ、〇〇の日!  ・・すごいな。

1が並んでいるのが似てるので(1111)。  という理由で、
キノコ、沢庵(タクアン)、まつ毛に立ち飲み、コピーライター。下駄の日。チンアナゴ(という魚)の日。
棒が4本、に見立てて、 ネイル(ネイルを英語表記の「NAIL」にした際に縦線が4本ある)の日。
十一 を重ねて、鮭の日、サムライの日。
 磁石のN極(+)とS極(-)にちなんでいることから、磁石の日。   などなど。よく考えるなー、とため息出ちゃいます。


そして、これらの記念日を決めるのは、日本記念日協会というところらしい。

だれかが考えた記念日を認定し、普及を手助けする組織。 1991年の設立以来1100件を認定したそう。
”記念日には認定基準があります。「政治的、宗教的、反社会的でないこと」などを判断して認定。認定した記念日は協会のサイトなどに掲載されます。登録料は10万円です。”  ・・・え?
じゃ・・じゃあ、腐の日 とかも条件満たせばつくれるのーーっ!!?   マジデスカ。。デモキット無理・・。Ω\ζ°)チーン

一つしか項目?の無い日は、多いです。
10月30日・初恋の日、とか、8月14日・特許の日、6月21日・スナックの日。 その他色々。


自分だけの記念日だって、もちろんあります。
初めて~~した日、っていうのがほとんどですけどね。一大イベントとしては、生まれた日と、亡くなった日。 になるのかなあ。
私が、自分のこと以外で一番ビックリした記念日は・・、

”サラ/ダ記念/日” でしたっ!  (ノ´▽`*)b☆

まさかサラダで記念日が出来るなんて。 しかも、短歌になるなんて・・!  だったです。 本、買いましたけど、今どこにあるのかしら。





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『耳から始まる恋愛』

『耳から始まる恋愛』*思い出してー35

何で寒い時期に試験があるんだろう。かじかんだ指で缶コーヒーを握りながら思う。
センター試験だって、寒くて、貼るカイロとか使ったけど指先は冷たかったっけ。
「何考えてんだ? 智」
ひらひらっと目の前で手が躍る。
「考えながら歩いてると躓くぞ」
「やな事言うなよ、試験中に」
「あ・・。悪い」
普通なら気にもしないけど、今は優菜ちゃんとしばらく会ってないこともあってちょっ
としたことでもささくれる。
「おまえは頭いいけど、俺はそうじゃないからな」
「えー、酷ぇ」
言いながら二人で教室に入る。

試験が終わりひと息入れられたのは、バレンタインセールの最中。

「あー、今年もチョコは無しかなあ」



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『プリズム』

『プリズム』29*すれ違う時間-30

何も知らない課の人たちと丸山くん、梨田課長と、俺。
忘年会は、串揚げも出来る揚げ物屋。表向き楽しく始まった。 みんなでわいわい言いながら食べたり飲んだり、数字合わせでプレゼントをもらったりして盛り上がり、あっという間に時間が過ぎる。

幹事の人がそっと抜け出したあと、梨田課長が咳払いした。
「オホン。みんな、そろそろ時間だ。楽しめたとは思うが、仕事は年末まであるから風邪をひかないように帰ってくれ。
それから、今回は新井さんが景ひ・・、プレゼントの一部を手伝ってくれた。
ありがとう、新井くん」
そうなんですかー、とか、だからか、とか声が上がる。そして、
「ありがとうございますー」
「ごちそうさまです」
お礼の言葉をもらった。
「いえ、こちらこそ呼んでいただいて・・」
「新井さん。今日、来てくれてありがとうございました」
丸山くんは俺の手を握り、嬉しそうに言う。きっとこれが、廣済堂での最後の忘年会になるんだろう。目が潤んでる。
「うん、俺も来られてよかったと思ってるよ」


朝の冷たい風が襟元を吹き抜けていき、思わず首を縮める。
「昨日の廣済堂さんの忘年会で、三つ終了。あとは野々村運輸さんと、ムラタ文具さんだけだ」
どちらも仕事でミスしてしまった取引先だから、お詫びとお礼をしないと。


「新井くん」
「・・中畝さん」
「ちょっと、いいかい? 」
午後イチで外回りに行こうとしていた廊下で呼び止められ、小会議室へ。

「なんですか? 」
「今年のクリスマスは、どうするのかと思って」
「別に予定はありませんけど」
ひ・・、苑田さんも予定が入っているようだったし、他から誘われてもいない。
「そうじゃなくて」
あるだろう? と聞かれたが、何も浮かばない。首をひねっていると、
「真紀さ・・、絹里さんのことだ」






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『プリズム』

『プリズム』29*すれ違う時間-31

「あ、、・・。

そうだ。中畝さん、俺も聞きたかったんです。三木元さん、来ませんでしたか? 」
「三木元さん? ああ、社内報の。来たよ、一度。僕の気持ちを確かめに来たようだったけど・・、って君の方はどうなんだい? 」
「俺は仕事ありますし」
「新井くんっ」
「っは、はい」
強く名前を呼ばれ、ビクッとする。 ・・何でだ。
「絹里さんとのことはひとまず置くけど、付き合ってる人と予定してることは無いのか? 」
「え、けど、ひ、、あの人も仕事で、だから別に」
危うく名前を言いそうになって焦る。中畝さんの顔が怖くなって、
「プレゼントも用意しないのか? 」

そっか。

「・・・・栄養ドリンク、とか? 」
思いついたことを言ったら、中畝さん、深い深いため息をついて片手で顔を覆い、脱力した。
「新井くん。。仮にも女性に、栄養ドリンクをクリスマスプレゼントにはしないでくれ。せめてレストランの食事とか」
えーと、どう返したらいい?

「俺、あんまり知らなくて」
「調べるくらいは出来るはずだ。その人を大切に想ってるなら・・」

コンコン。ガチャ。
「中畝、そろそろ打ち合わ・・、新井? 」
ノックの後現れたのは、苑田さん。俺たちを見比べて、
「まだかかりそうか? 」
「いえ、もう終わります。中畝さん、今の話、よく考えますから」
「あ、ああ」
ドアを開けたのが苑田さんで良かったと思いながら出たら、
「あれ? どーしたの、新井」
げ。北森。
「うん、ちょっと。北森、頑張れよ」
「おう、おまえもな」
後のことは苑田さんに任せよう。どうか噂になりませんように。。






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『プリズム』

『プリズム』29*すれ違う時間-32


「クリスマスプレゼントかぁ」
去年を思い出し、ウーンと唸る。いい思い出じゃないから。
「あ、楽しい思い出にすればいいんだ」
それなら考えた方が良いな。 ひろさんが欲しいもの、って何だろう。

中畝さんと話をした翌週、俺の中では最後の忘年会、ムラタ文具さんの会場へ向かう。
「今年は中華なの」
と棚坂さんが言ったのは、以前揉めたことがあったせい・・だそうだ。
「何年か前、何を食べたいかで言い合いになって、険悪なムードになったことがあったんですって。それ以来、和・洋・中、その他、を順繰りに。
幹事も楽になったらしいわ」
そういう策(て)もあるのか。

「こんばんは」
「いらっしゃーい」
個室を借り切っての忘年会は、周囲に気を遣わない分あけすけになる。

「新井さん、お腹いっぱいになって帰ってくださいね」
「あ、はい」
「大丈夫よ~~。動けなくなったら私が送ってあげるからぁ」
「いえ、それは」
隣に居た長戸さんが俺の腕に抱きつく。お酒も入って、長戸さんが酒豪だと初めて知った。
「いいじゃないか、新井さん。これを機会に仲良くなっても。こちらは一向に構わないよ」
「えー、長戸さん、それ、ずるいー」
私だって、と脇坂さんまでわざわざ席を立って俺の側に来る。
田畠さん、助けてくださいと目で訴えるが、届いてないみたいだ。





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『プリズム』

『プリズム』29*すれ違う時間-33

長戸さんはお兄さんが迎えに来て、脇坂さん、ハート形の目になって、やっと解放される。
「田畠さん、ありがとうございました」
「いやいや、今年はまだあるんだから気を抜かないで」
「はい」
首を竦めてしまうけど、それは単に言葉の綾だったみたいで、
「それじゃあまた」
と駅で別れる。時計を見れば、二十二時ちょっと前で、このまま帰るには中途半端な時間。
「子湖塚さんの所へ行ってみようか」
思いついて駅の名前を探すと案外近い。

「こんばんは」
「いらっしゃいませ」
久しぶりに来たお店の中はクリスマス仕様。ツリーの下にはプレゼントの箱がある。
「新井さんの分もありますよ。持って行っていただけると嬉しいです」
にこやかにほほ笑むマスターの服は、赤、緑、白の色で
「・・・マスター、もしかしてクリスマスの色ですか? その・・衣装」
「ええ。金のリボンをつければ完璧です」

子湖塚さんに金のリボン・・・。

どこかのタレントみたいな、特大のリボンを蝶ネクタイにした姿やら、頭に付けた姿やらがポンポンっと頭に浮かび、笑いがこみあげる。
「新井さん? 何を想像してるんです? 」
悪戯っ子みたいな顔で聞かれて、堪えきれず吹き出してしまった。





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雑談のビックリ箱

雑談のビックリその154

流行語大賞、の季節になりましたね。

1年を振り返る気分になるのは、ノミネートされた文言に、「そう言えばそんな事もあったなー」 と懐かしく思ってしまうからでしょうか。

恋愛問題に政治、ゲーム、スポーツ。オリンピックもありましたっけ。
いつにもまして盛りだくさん、多方面にわたっています。
でも、1月にでた衝撃的なものも、最近 ―― 私の考えでは9月すぎから ―― 起こった物事に霞んでしまいます。

っぱp。 いえ、P/PA/P。 日本語変換のまま打つとそれはそれで面白い単語になるなぁ。
有名人にフォローされてあ・・ッという間に世界標準。 情報拡散のスピードに脅威さえ感じます。
昨日、新聞のTV欄の広告スペースにまで載っていましたよ。( ´艸`)

そしてタイトルだけならほとんどの世代に通用する映画。 KIMINONAHA(きみのなは)。・・まだ見に行けてません・・はは。

今年はどんな言葉になるんでしょう。
もう一つ気になるのは、今年の漢字。明るく楽しく、希望が持てる文字になれば、と思います。

私にとっての今年の流行語、ひと文字はなにになる?






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『耳から始まる恋愛』

『耳から始まる恋愛』*思い出してー36


俺たちの中で独り身の和泉が肉まんを齧りながらぼやく。
「嘘つけ。たいがい紙袋二つは下げて帰るくせに」
涼二に突っ込まれ、口が尖る和泉。
「友チョコや義理チョコ。本命がないんだよ~~」
「え、でも婚約がどうとか言ってなかったか? 」
「親父たちの間でそんな話もあったらしいけど、あっちにしてみれば俺は‘お兄ちゃん’
な訳。恋愛対象外」
「うわー、それ、ちょっとキツイ」
「だろ」

着信音が会話に割り込む。

スマホを取り出したのは内海。画面を見て眉をしかめ、少し離れる。
「なんだよ」
不機嫌な声で会話を始めたから、
「相手、かわいそー。誰だか知らないけど、もうちょっと優しくしたげればいいのに」
「だよなー」

「は?! 勝手に決めるな。俺は行かないぞ」
急に大声になったからつい目がいく。
「・・分かった。煩いな、分かった、行く。ただし途中からだ。嫌なら欠席だ。
ああ。・・・ああ」
会話が終わったらしく、舌打ちしながら戻ってくる。 そして、俺の前で手を合わせ、
「すまん智。助けると思って一緒に来てくれ」

なに、それ??



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『プリズム』

『プリズム』29*すれ違う時間-34


部屋に帰って、ワクワクしながらもらったプレゼントを開けてみた。
「ゎ・あ・・」
ガラスの鳩の中に、緑色。見たことが無い、きれいな苔と名前も知らない植物が植わってる。
箱の中には紙も入っていて、
「・・なになに、
“これは、テラリウムという観賞用の植物です。密封式の容器だとほとんど水やりをしなくていいのですが、この容器は口が開いてるので(背中です)たまに霧吹きで水を上げてください。
強い日差しは苦手なので、出来れば窓際は避けて置いてあげてくださいね。 子湖塚 “

へえ、テラリウム、かあ」
珍しくて嬉しくて、上から下から、電気に透かして見たりする。色つきの砂も混じっていて・・、カッコイイ。

早速ネットで調べてみる。蓋付きの瓶やフラスコ、グラスのようなものまであった。
「あ、人形とか入ってるのもある」
フィギア、というのだと書いてある。動物や家まであり、動画を見てると俺でも簡単にできそうだ。

そうか。俺もこんなの作って、ひろさんにプレゼントしてみよう。

道具を買って、動画を見ながら作ってみた、けど。
「・・・ 駄・目だーー。こんなちまちましたの、一人でなんて出来っこない」
細かい作業は苦手だ。と自覚があるから、お椀のような形を選んだのに、それでも植物はは半分以上土の中に埋まってる。
自力完成は諦め、もう一度調べ直して教えてくれるところを探した。

「あの、テラリウムを作るの・・、って、ここですか? 」
「はい。奥のテーブルで作成できます」
「ありがとうございます」
とある複合施設のビルの中にある花屋でテラリウムを作ることが出来ると見つけ、申し込んだのが昨日。

「すみません、お願いします」
「はい、こちらにどうぞ」





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『プリズム』

『プリズム』29*すれ違う時間-35

店の人に手伝ってもらいながら、どうにか仕上がったのは一時間もしてから。
「お疲れさまでした」
「手伝ってもらって、ありがとうございます」
途中からはジャケットを脱ぎ、腕まくりまでして仕上げたけど、
「・・・渡すの、やめようかな」
「せっかく、作ったのに? 」
俺の呟きが聞こえたのか、横に居た女性・・、女の子が声をかけてくる。
「うん・・。思った通りに出来上がらなかったし、喜んでもらえるか、分からなくなってきた」
下手くそだもんな、と自嘲する。
「君のは、きれいだな」
「ふふ、ありがと。これ、おかあ、・・母にプレゼントするの」
その子のは、女の子らしいピンクのガラスの容器にサボテン? のようなものとフィギアが入った、店先に置いても売れそうなくらいの出来栄え。
「きっと喜んでもらえるよ」
それに引き換え俺は・・。
「絶対喜んでもらえるよ、お・にいさんのも! だって、相手の人のことずーっと考えながらつくったんでしょ? その思いって、必ず伝わるから! 」
「そ・・かな」
「そうだよ。じゃ、約束。私が証拠もってくるから、おにいさんも写メ撮って持ってきて」
「は? 」
いきなりそんな約束言われたって・・。
「それ、いいですね。私も見たいです」
お店の人まで嬉しそうに。
「ほら、指切り」
強引に手を取られ、指切りさせられてしまった。





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その他

皆さま、だいじょうぶでしたか?

今日の地震、皆さま揺れはありましたか? こちらはほぼ何もありませんでしたが、
TVをつけたとたん、どのチャンネルも’津波 逃げろ’の赤文字を貼りつけた画面。。 5年経って、また地震だなんて。
多くの人がまだ立ち直る途中ではないかと思うのに・・。
被害が少ないといい。ただ願うばかりです。

そして、明日は気温がぐっと下がるとか。北海道は吹雪にもなったり。  どうぞ、体調にお気を付けくださいね。

『プリズム』

『プリズム』29*すれ違う時間-36


イブイブの二十三日。
ひろさんが部屋に帰ってくるのを待ちながらどうしても目がいくのは、例のテラリウム。
母さんにでもあげてしまえ、と思って実家に持って行ったけど、
「あらどうしたの? 崇の手作り? 誰かにあげるんじゃなかったの? 」
矢継ぎ早に追及され、
「範裕さんに作ったものなら、必ず受け取ってもらえるから渡しなさい」
母さんに、って言われても困るわ。とお断りされてしまったのだ。

「ただいま」
帰ってきた。
「お・・っ帰りなさい」
「どうした、何かミスったのか? 」
顔を見るなり言うひろさんに、
「ち・違うよ。・・・上手くいかなかったのは、そうだけど」
どう伝えればいいのか、言葉が見つからない。
「それよりさ、着替えてくれば? 」
「・・ああ。
忘れるところだった。これ」
差し出されたのは、大小の紙袋。
「開けていいの? 」
もちろん、と着替えるために背中を向けたひろさんの声に、大きい方から。
「うっわ。旨そ」
空腹を刺激する匂いのオードブルやケーキの箱。早速テーブルに乗せ、冷蔵庫などへ片付ける。
「もう一つは? 」

小さな紙袋にはリボンのついた、細長い箱。多分、筆記用具。
「・・・・これ」
面白文具で見つけた、モジュール式のマグネットペン。自分で形を作れる面白さに、買おうと思っていたんだ。

ひろさん、いつから気付いてたんだろう。
嬉しい。けど、ますます出しづらくなってしまった。




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雑談のビックリ箱

雑談のビックリ箱その155

温もり が恋しい季節になりましたね。

自分で自分を抱きしめてもそれほど温まらないのに、
家族や恋人だけじゃなく、犬や猫などの動物、HOTな飲食物・暖房・太陽の光まで、自分以外の温もりだと、どうして温かくなるんでしょう。 
触れ合うことで何かが心に届くのかな? 私は、ほ・・っと肩の力が抜けるような感覚を覚えます。
そして気持ちもじんわり。 ほっこり。

お風呂に入ると顔の筋肉まで緩みます。


(草履を)温めて怒られたのは秀吉さん。
平安時代は着物を温める時一緒にお香を焚いて、いい匂いが身体を包むようにしたこともあったとか。
現代はいろんなもので体を温めていますが、 昔懐かしの湯たんぽも捨てがたい温もりです。
皆さま、どんな温もりをしてますか。

今日は、猫たんぽ。足の間に寝てるのは、ちょっとカワ(・∀・)イイ!! ・・・ピンクの物体は、スエットの足。。
鼻黒ナッツ






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『耳から始まる恋愛』

『耳から始まる恋愛』*思い出してー37

「勝手にコンサート申し込んでて、友だち連れてこい、って言うんだ。
おまえなら優菜ちゃん居るし、変な女に引っかかる心配ないから」
「ちょ、ちょっと待てよ。何の話だ、コンサート・・って」
「だから、あのおん・・、葵が、クラシックコンサートに来い、って言って電話してきたんだよ、今。
ペア限定らしくってさ、あ・おい、友だちが振られたばっかだから何とかしろ、って言
うんだ」
「それなら俺でもいーじゃんか」
「だっておまえ、十二日試験だって言ってたろ? 」
「が。まさか昼間? 」
「ああ。嫌んなる」
手まで上げた和泉だけど、日時を聞いて退散。涼二は元から参加してない。

「・・・しょーがないな。けど、俺だって単に間に合わせなんだ、って言っといてくれよ」
「もちろん! 助かるー、この借りは、ちゃんと返すから」
「借りにしなくていいから」

当日、作ったばかりのスーツを着て内海と待ち合わせ場所に行く。
「似合ってるじゃん」
「内海だって」
ただ、ネクタイとか時計とか、小物は買った時のとは違ってる。やっぱセンスいいなあ。
俺はいまイチ自信ないけど。
コンサートの会場、上がホテルになってて当然レストランなんかもあり。その一つで内海の彼女、葵さんとその友達が待っていた。

「・・うん、似合うじゃない。いつ作ったの? 」
「就活用。 それより何か食べたのか? 」
「これから。軽食ぐらい食べないと、と思って待ってたの」
「あ、そう」
内海は相変わらず葵さんに素っ気ない。



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『プリズム』

『プリズム』29*すれ違う時間-37

出てきたひろさんに、
「ありがとう! 欲しくて、買おうと思ってたんだ、これ」
「わかった、から、抱きつくな」
ぎゅっと、ハグしたつもりだったけど、力が入りすぎたかな。ひろさん、俺の腕をほどきながら、
「クリスマス当日は家に呼ばれてるんだ。少し早いけどいいだろう? 」
「あ、そうなの? 」
じゃ、俺も今渡さないと・・。でもなあ。
「崇? 」
「あ~、と、その、ひろさん。笑わないって約束してくれる? 」
「? ・・ああ」
「ちょっと、待ってて」
寝室に置いた鞄の横、隠すようにした紙袋を持ってくる。赤と緑のリボンが付いてるのを見て、ひろさんが柔らかな笑顔を見せた。
「・・あんま、期待しないで」
渡しながら言う。

紙袋の中身を覗き、しばらくじっとして、そうっとテーブルの上に置いて取り出す。俺を見ずに、
「・・作ったのか? 」
「うん。・・ごめんね、俺、不器用だから・・」
「一人で? 」
「ううん。作れる店に行って他の人と一緒に」
「・・・・見たかったな」

見タカッタナ 

え? 聞き間違い?

顔をあげて俺と目を合わせた頬が、ちょっと赤い。
「おまえが、俺に作ってくれてるの、見たかった。って言ったんだ」
「ひろさん・・」
「こんなのもらうなんて初めてだ。大事にする」
両手に包むように持ち上げて目の高さにあげ、じっくりと中を見て。
「・・・人がいる」
「それ、フィギア、って言うんだって」
頬杖ついてうつ伏せに寝転がってる。そして横には仰向けに寝転がってる男性の人形が二つ。
緑の中、体が半分くらいi埋まってしまったのは、人形が転がりそうで押し込んだせいだ。
その緑の苔やら何やらもデコボコになってて、子湖塚マスターがくれたものや、お店にあったものとは比べられない。

なのにひろさんは、宝物のように眺めて喜んでくれる。
その姿に、心の中に温かいものが広がっていった。




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『プリズム』

『プリズム』29*すれ違う時間-38

お互いのプレゼントをテーブルに置いて、あれこれ話しながら食事する。幸運なことに今日は金曜で、祝日・土日で三日も休みだ。

「ひろさん、『家に呼ばれてる』って? 」
「和美さんが発表会に出るんだそうだ。一人でも多く来てほしいから、・・らしい」
父さんも行くんだ。要はサクラだ。と言いながらも。和美さんの役に立てるのが嬉しいらしい。
「それなら俺も行こうか? 」
見に行く人が多い方が良いなら、俺だって和美さんには色々してもらってるし、ひろさんと一緒にいられる。
「発表会、能楽だけど・・、大丈夫か? 」
「のうがく・・」
農業とか?
「お能。面をつけて舞を舞ったりするやつだ」
「歌舞伎みたいなの? 」
はあぁ、とため息をついたひろさん、ちょっと待ってろ、と席を立ち、タブレットを持ってくると、
「こんなの」
動画を見せてくれた。

う~~・・、無理そう。

「和美さんの謡を子守歌にされても困る。今回は諦めるんだな」
「はーい」
って今回は、シングル・ベルか。俺も実家に戻ろうかな。




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『プリズム』

『プリズム』29*すれ違う時間-39

デザートにアイスを食べて、ケーキは明日。 つまり明日も一緒ということで、俺はそれだけでテンションが上がる。

「そう言えば、どうしてテラリウムにしたんだ? 」
こたつに移動して、録画したTVとチーズで缶ビールを飲みながら、思い出したようにひろさんが聞いた。
「マスター・・、子湖塚さんにもらったんだ、クリスマスプレゼント、って」
「子湖塚に? 」
「うん。忘年会の帰りがけバーに寄って、その時もらった」
ひろさんは? と聞いたら、
「俺はまだ行ってない。2ヶ月くらい顔を出してないな。
へたすると今年は行けそうにないから、明日にでも顔を見に・・」
「だめーっ」
「・・崇? 」
目を丸くするのへ、
「ダメだよひろさん。俺と一緒にいる方が先。明日もあさっても休みで仕事が無いのに、出かけるなんて言わないでよ」
「それはそうだが・・」
「俺とくっ付いてるの嫌なの? 」
にじり寄って答える前にキスをした。





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