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『耳から始まる恋愛』

『耳から始まる恋愛』*誘いの手ー9

まじまじと俺の顔を見ていた男性、少しづつ顔が変化して、とうとう大笑いしだした。
涙まで出して笑ったあと、
「分かっ、た。案内する」
きなさい、と中へ入れてくれた。

応接室には、賞状や仕事した作品? みたいな写真がいくつか飾られていた。それを眺めながら待ってると、
「お待たせしました」
お茶を入れたお盆を持って入ってきたのは・・!
「あ・・」
「先ほどは失礼しました。佐田ペイントの社長をしている、佐田良一(さだ りょういち)と申します。
どうぞお座りください」
さっきの俺みたいに澄ました顔で一度お辞儀して、テーブルにお茶を置く。

「俺のこと、騙したんですか? 」
「結果としてはそうなったが、騙すつもりはなかった」
お互い座ってお茶を飲み、気分を落ち着けたあと、口火を切った。



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『プリズム』

『プリズム』34*風が吹くー45

苑田さんの(写真の)おかげか、新人たちは仕事を頑張ってる。俺も、いまイチな時は苑田さんの写真を見ては気合を入れてる。
「やっぱ補給したいなー」
あれから会社で会ったり食事したりはあるけど、ひろさんの部屋へ行けてない。休憩コーナーで呟いてたら、
「・・・ンションの立ち退き? 全員を? 」

ひろさんの声。 まさか俺の心の声が届いた!?
飛び出したかったけど、様子が変。ここに居ない方が良いのか?

実際、ひ、・・苑田さんと顔を会わさず出てくなんて無理なんだけど、深刻そうな声で誰かと話してる。ここを通り過ぎてくれたら会わないんだけど、
「下西(かさい)さん、無理ですよ、俺みた・・い」
角を曲がって休憩コーナーに入り、人の気配に目を上げた苑田さんと、バッチリ目が合ってしまった。
固まるひろさんに、ゴメンと片手で謝り背中を向けて缶の残りを飲み干し、そそくさと出ていく。
「・・あ、すみません。それじゃあ ~~・・・」
まだ話してる声を聞きながら、すごく残念な気分になってた。

しかたない、また写真の‘苑田さん’に癒されようっと。
けど、立ち退きとか、気になる言葉があった。


「苑田さん・・っ」
エレベータに乗り込むのが見え、急いであとを追う。
「っ、危ないっ」
体が三分の一入ったところでドアに挟まれそうになり、苑田さんが急いで‘開’ボタンを押してくれて何とかサンドイッチは免れる。幸運にも二人きりだ。
「馬鹿ッ! 危ないだろ! 」
「ひろさん、立ち退き、って? 」
本気の顔に、真面目に聞く。 少しして、
「あとで話すから」
「じゃ、部屋に行っていい? 」
「・・・ああ」



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『プリズム』

『プリズム』34*風が吹くー46


思わず立ち止まり、二度見した。

“告知
このマンションは建て替えを行います。現在入居されている方は契約更新、もしくは退居してください。期限は今月中です。
    オーナーより。 “

と、大きな看板がひろさんのマンションの出入り口に立てかけてあったんだ。ひろさんが会社で話してたの、これか。
「おい。今月中って、あと十日くらいしかないじゃないか。引っ越しだってそう簡単に出来るもんじゃないのに」
いつからこの看板・・、て思ったけど、設置された日時は書いてない。
状況もわからないし、ひろさんがどうするのかも聞いてないから看板をひと睨みして、中へ入った。

部屋で具だくさんのスープをあっためてると、ドアチャイムが鳴る。
(誰だろう、こんな遅くに)
時計を見れば、二十三時前。もう一度鳴り、宅配かもしれないと玄関へ。
「はーい、今出ます」

ガチャ。

「ご苦労さまで・・」
「今日は早いんですね、苑田さ・・」

「「あなた、誰です? 」」



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『プリズム』

『プリズム』34*風が吹くー47


ドアの向こうにいた人は、ロマンスグレーの男性。予想していた宅配の制服ではなくサマーセーター・スラックス。そしてなぜか俺を ‘敵認定’ したようで冷たい顔。
俺も負けずに、
「どちら様ですか? 」
低い声で言う。
「あなたの方こそ。この部屋の主を待ち伏せですカ? 」
睨み合った視線がパチパチ音を立てる。
「今なら見逃してあげます。さッさと出ていきなさい」
こいつ。
「そちらこそ、人を訪ねるには遅すぎる時間ですよ。何が目的なんですか? 」
ムッとした相手が口を開いた時、エレベータが止まり開く音。
(ひろさん? )
確かめようと一歩出た、ら。
ロマンスグレーがいきなり俺の手を引っ張り玄関から引き出し、逆手に取った。
「っわ! 放せっ」
「静かにしなサい。
苑田さん。警察を」

警察ぅ?! 冗談! 
振りほどこうとしたけど技を使ってるらしくて動けない。

「下西さん? いったい・・新井? 」
近付いたひ、、苑田さんが俺を認めて驚くと、
「・・知り合いですか? 」
まだ疑う様子で苑田さんに確認してる。
「はい。手を離してください、下西さん。俺の会社の後輩なんです」
重ねて言われ、渋々俺を開放する。そして俺を見向きもせず、
「あんまる驚かさないでください。今度は、部屋に入り込んだのかと思いました」
苑田さんの方を向いて熱心に話しかけてる。
俺に すみませんもごめんなさいも 無しかよ。と腹が立ったけど、
「『今度は』、って? ひろさん、なんかあったの? 」
「・・。ともかく、部屋に入れ。下西さんも、どうぞ」

こいつ、じゃない、かさいさん、も入れるの?

一応テーブルに腰を下ろし、ひろさんの入れてくれたお茶を飲む。
「下西さん、こっちは新井。先ほどお話したように、時々泊まりに来る俺の会社の後輩です。
新井、こちらは同じマンションの下西さん。オーナーとの折衝をしてる人なんだ」
「私だけじゃない。苑田さんだっテ」
「俺はあまり役に立ってないですよ。
新井、看板見たな? 」
「う(ん)、はい。あれ、いつからある、んですか? 」
ついタメ口になりそうになって焦る。ひろさんの部屋に居ると油断しちゃうから気を付けないと。
二人だけじゃないもんな。




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『プリズム』

『プリズム』34*風が吹くー48

ひろ・・、苑田さんの話によると、
前のオーナーは、今のオーナーの義理の父。 遺産相続でこのマンションを譲り受けたとか。
「相続してから初めてここを見に来て、建て替える気になったらしい。
一方的に話を進めていたようで、住人の俺たちに断りもなくいきなりあの看板が(玄関に)立てられていた」
ひろさんの話に、
「私たちだって寝耳に水だ。話し合いを申し込んだんだが、 『オーナーに盾突く輩(やから)の話ィ? 嫌なら出てけ』 と逆ギレした。更に嫌がらせをするようになってので、弁護士を頼んで抗議しに行ったんだ。
その時、住人代表で私と苑田さんともう一人、三人行ったのだけど、なぜか苑田さんに執着して」
追加した下西さん、意味ありげな目をひろさんに向ける。
「いい迷惑ですよ。 『あんたが頼むなら聞いてやってもいい』 とか。まるで暴力団だ」
ひろさん、吐き捨てるように言う。
急に心配になった。
「そんな人がオーナーになるんなら、さっさと出ていった方が良くない? 」
「俺みたいな独り者ならいい。だが、いろんな(事情の)人がいるんだ。高齢のご夫婦も居て、追い出されたらどうなることか」
「私も苑田さんから聞くまで全く知らなかった。だが、今のオーナーは知っていたらしい。知っていて追い出そうとするなんて、信じられない」
下西さん、そのことには怒ってるようだけど、ひろさんと一緒にいるのは嬉しそうだ。

ちょっと、モヤモヤ。

そのあとも、俺に聞かせるためか下西さんが色々話し、帰ったのは一時間くらいして。
やっと帰ってホッとする。だってひろさん、ご飯食べてなかったから。



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『プリズム』

『プリズム』34*風が吹くー49

野菜スープとパンの夜食。食べながら、
「大変なんだね、今」
「まぁな。
俺は最終的に実家があるけど、ここを終の棲家(ついのすみか)に決めて入居した人たちもいる。前のオーナーは承知してたのに・・」
「でも、よく知ってるね」
ひろさん、苦笑して、
「強制参加行事が年に二回ほどあって、それに参加するといろんな特典があったんだ」
「そっかー。それなら俺も参加するな、きっと」
「まあ、全部の人が参加するわけではなかったが、それでも顔見知りになったり家族ぐるみで付き合うようになったりもする。
前のオーナーは近所づきあいができるマンションにしたかったようだ」

そうなのか。

「じゃ、今のオーナーは? 」
「・・商業施設付きマンションにしたいらしい」
苦い顔になる。
「商業施設? 」
「カラオケやVR(バーチャルリアリティ)を扱う店、二十四時間営業。だそうだ」
「それって、五月蠅くなるんじゃ・・」
「ああ。俺たちも最初そう言って反対したら、 『完全防音で会員制にするから、五月蠅くなるわけないだろう! 』 さ。話が通じないんだ」
うわあ。。眉間にしわが寄ってる。ひろさん、仕事で疲れてるのに。
「下西さんに、任せられないの? 」
「あの人は前のオーナーの友人で・・」
「ひろさん? 」
「誰にも言うなよ? 」
誰もいないのに、聞かれたら大変とばかりに声が低く小さくなる。頷く俺に顔を近付け、
「ここを買い取りたい、と言ってたそうだ」
「ここを?! 」

そんなお金持ちには見えなかったぞ!



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『耳から始まる恋愛』

『耳から始まる恋愛』*誘いの手ー10

「どうしてあんなことを? 俺の方が騙されたと思いました」
和叔父さんに言われなければとっくに帰ってる。佐田さん、
「一昨年から学生も募集してみたんだが、若い子は特に続かなくてね。
『服が汚れるのは嫌だ』 『高い所は苦手』 『匂いがダメ』 と初日で辞める子もいた。そのくせバイト代は欲しがる。
もうこりごりだと思っていた時、娘から君を紹介されたんだ。
滅多にそう言う事はいわないから、断れなくてこういうことをした。
だが、君、・・能見君は思っていた以上に真面目そうで、こちらもホッとしている。
ああ、履歴書を見せてもらえるかな? 」
「はい」

佐田さんの言い訳(?)を聞いて納得はしたけど、なんとなくもやもや。

しばらくして、
「能見君は自分の学部で学んだことをどう生かそうと思ってる? たとえば我が社なら」
と質問された。
「え、と」
バイトだと思ってたしその質問は想定外だったけど、
「・・環境って、自然だけじゃなく、て、人との間も、あるとおれ・・、私は思うので、・・
さっき言、仰っていた匂いとかも改善できるようにしたい、かと」
「具体的には? 」

えーとえーと・・、 あ。

「ハーブとか使って」
「ハーブ? 」
「ミントとか、ラベンダーとか、檜とかです」
「・・ああ、トイレの芳香剤か」

必死に絞り出した香料をトイレの芳香剤に例えられてガクッときたけど、方向は間違ってないよな、うん。


「では、これで終わります。結果は後日・・、携帯に直接でも、構わないかい? 」
「はい」



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『プリズム』

『プリズム』34*風が吹くー50

下西さん、今のオーナーと逆で将来的には福祉施設付きのマンションにしたい、って希望があったらしい。
前のオーナーも知ってて、正式に決めようか、までいってたとか。

「割といい人なんだね」
「いい人だよ。こんな騒動になる前は俺もよく知らなかった人だけど」

ってことは、しょっちゅう会ってた、ってこと?

気になって聞いたら、
「俺のことは前のオーナー・・、面倒くさいな、オーナーの徳永さん、が下西さんに話していたらしい」
「なんて? 」
ひろさんのこと、ほかの人がどう見てたのか・・、気になる。
「別にいいだろ。(立ち退きの話には)関係ない」
「あるよ。だって、それでひろさんのこと選んだのかもしれないし」
教えてほしい、と粘ったら、
「・・『礼儀正しくて、交渉が上手い。外柔内剛で顔まで良いとは羨ましい』」
赤くなりながら教えてくれた。

徳永さん、ひろさんのこと、よく見てたんだ。

「何にやけてる」
「ん~、俺のひろさん、顔まで良いってほかの人にも言われるのが嬉しいだけ。
でも、『外柔内剛』、って? 」
「自分で調べろ」
ひろさんに教わりたいのに。

「崇」
「ん? 」
「おまえの布団」
「この時期はまだくっ付いてても暑苦しくないよね」
「俺は、眠い」
「俺はもうちょっと起きていられそう」
「だったら布団で寝ろ」
「えー、ここに居たい」


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お知らせ

お知らせ

すみません!
用事ができてしまい、予約投稿がなかなか上手く出来ないので、明日のUPは出来ないかもしれません。。

上がってなかったら笑ってください💦💦

『プリズム』

『プリズム』34*風が吹くー51

頭ばっかり使ってると、体とのバランスが悪くなる。そして余計疲れる。
そう教わったのは学生時代。そんな時は走るとか筋トレとか、とにかく体を動かすといい、んだけど、今夜中だし。

手足を使って俺をベッドから追い出そうとするひろさんに、
「襲ったりしないから、もうちょっとこうしてて。ね? 」
顔を見てたら欲しくなるから、背中から抱きしめて耳元で囁く。
「・・・ずるいぞ」
「だって、ひろさん大好きだもん」



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『プリズム』

『プリズム』34*風が吹くー52

色さんは俺より少し体温が低い。
けど、こうして抱きしめてるといつの間にか温度差を感じなくなる。なんか同じになったみたいで嬉しい。

「崇。・・もういい」
「もうちょっと。俺、こうしてると気持ちいいんだ」
本当だよ? じんわり何かが伝わってきて穏やかな気分になれる。

なんか、眠くなってきた。

俺の腕の中にいるひろさんが静かにしてるからなのか、仕事以外のことを大量に頭に詰め込んだからか、睡魔に飲み込まれ・・。

「たかし? 」
「ぅん・・。ひろさん、いい匂い・・」


~~ マンションの立ち退き騒動、知らせるつもりはなかった。
崇のことだから、要らない火の粉を被りに飛び込んでいきそうで。まさかあんなところでバレるとは。おまけに下西さんまで余計なことを話してしまって。

「俺に手伝えることはある? ひろさん」
下西さんが帰って、早速言い出す。無い、と言ったのが不満そうだったから、
「その時が来たら頼む」
と追加した。

背後で、規則正しい寝息が聞こえる。
俺がストレスを溜めてると気付いたようで、ベッドに潜り込んできて抱きついてくる。
かなりの確率で、なし崩しに行為になるから抵抗したけれど。今回は大人しくなり・・、
『たかし? 』
『ぅん・・。ひろさん、いい匂い・・』
どうやら寝てしまった。

すこし、期待してた俺を置いてけぼりにして。



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『プリズム』

『プリズム』34*風が吹くー52

すみません💦 昨日から苑田視点になってます。昨日の後半、~~ からです。 今日も引き続き苑田視点です。



崇も、疲れてるんだろう。
中島部長は崇を立花と組ませてみたいようで、三人で出かけるのを見かけたりもしてる。
目を覚ましたら困ると思いながら、呟いてみた。
「おまえの強引さも、好きなんだぞ」
すうすうと寝息で答える。
熟睡してると分かり、どこまでしたら起きるのか試したくなった。

体を反転させて向き合う。自分の体に回された腕をはずし顎に手を当てれば、ざらりとした感触。そう言えば、バタバタしてお互い髭も剃らずに寝たんだっけ。
「キスしたら、チクッとして目が覚めるか? 崇」
ぞうっと唇を重ねて・・、上下一つづつ挟んでみても、起きない。それなら、と舐めてみる。

横向きだとうまくいかない。

上の肩を押してみた。
「ん・・」
ドキッとして止める。様子をうかがうと、
「ん~~・・っ」
自分から仰向けに向きを変えた。
(やった! )
これで自由にさわれる、と、なぜだかテンションが上がる。
崇をまたいで四つ這いになり、ワクワクしながら寝顔を覗き込んだ。
「崇、起きるなよ」
我ながら矛盾したことを言って、行為の最中にはできない、自分の好きなように唇をついばむ。
「おまえの唇、案外弾力があるんだな」
そこも好き、かな。
聞こえないから言える。
一休みして、眠ってる崇を次はどうしようと考えた。


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雑談のビックリ箱

雑談のビックリ箱その230

うっかりして、先週1回飛んでしまいました。 ごめんなさい。🙇
その日たまたまいつもと違う色の服を着ていたんです。 学生の頃、よく授業で曜日を確認していたのですが、社会人になると休日祝日、会社の休みは覚えていても、曜日を間違えることもあり。。
とうとう、曜日ごとに違う色の服を着る! なんて方法にしたんです。  効果はまあ・・、8割程度でしょうか。


さて先日、偶然有精卵が手に入りました。 
中身は普通の黄身と白身。ですが、 「温かい所に放置すると、孵化して雛がかえりますよ~」 と言われ。
万が一ひよこになっても飼えないので、早々に料理しました。 味は‥、そう変わらず、です(苦笑

玉子。卵とも書きますね。
一般的に生物学上が卵、調理されたものや食材に使用するものは玉子なのだそうです。
でも、ゆで卵・ゆで玉子と書きますし例外も多いよう。

感じの成り立ちから見ると、
卵:::魚などの連なったたまごの形を模した象形文字
玉子:殻に入った鶏のたまごが丸い形に似てるので、玉の子 → 玉子 なんですって。

そして食べ方。
生卵を食べるのは、日本以外ではフランスとチリ、らしいです。カルボナーラやメレンゲを食べるからなんでしょうね。
そうそう、殻のまま火にかけて焼く、 ”焼き卵” なる料理(?)もあるんですよ。
味は経験したことのない味らしい。常温の卵ををじっくり弱火で転がして作るので、短気な人は向かないかも。
さらにこちらで食べられている料理。
一つは玉子だけの卵とじ。お鍋で作る温かい料理です。
もう一つは ”えびす” や ”べろべろ” と呼ばれる寒天に溶き卵を流しいれ固めた甘めの料理。
どちらも簡単で美味しいですよ。

皆さんはどんな卵料理がお気に入りですか?


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『耳から始まる恋愛』

『耳から始まる恋愛』*誘いの手ー10

会社を出て最寄り駅まで帰る途中、パン屋さんを見つける。ってか、良い匂いで気付いたんだけど。
(そういや、お腹空いたな)
帰り道から道一本入るけどこれくらいなら迷わない。

チリリン、とドアチャイムが鳴り、出てきた人とぶつかりそうに。

「きゃ・・っ」
「あ、ごめんなさ」
「・・智さん? 」
この声は、
「佐田さん? 」

正面から見たら、、やっぱり。

「あ、あの」
「ああ、ごめんなさい、邪魔ですね」
ドアの前で立ちんぼだ。脇によけると佐田さんも付いてくる。
「ここのパン、美味しいですか? 」
「あの」
「良い匂いがするから来てみたんです」
「お・美味しいです。
私、ここのフレンチトーストとか塩パンが好きで」
「じゃ、俺も買ってかえろう。佐田さん、おとう・・、社長さんの所に行くの? 」
「はい」
「そっか。気を付けてね」
パン屋に気持ちがいってたから、佐田さんが顔を赤くしてるのなんか気づかなかった。


「和叔父さんっ、ただいま! 」
パンを買って向かったのは和叔父さんのウチ。
「おかえり。どうだった? 」
ここに来る、って言ってないのにコーヒーの匂いがしてる。
「うん、和叔父さんのおかげで社長さんにも会えた。それでね」
「そんなに急がなくても。今夜は泊まれるんだろう? 」
「当然」


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『プリズム』

『プリズム』34*風が吹くー53

今日も苑田視点です。


テーブルライトを小さく点け、じっくり眺める。
俺より濃い眉。俺より大きめの鼻やしっかりしたつくりの顔の輪郭。
「男らしい、んだな、おまえは。それに体も」
スエットの下に手を滑らせる。いつも思うけど妬ける胸の厚みだ。本人は、
『部活辞めてからずいぶん筋肉落ちたんだ』
なんて言ってるけど、俺に比べれば・・。

「・・っん」
マズい。うっかり力を入れてしまった。力を抜き息を殺して崇をうかがう。
「~~・・さん・・」
愛おしそうに呟くと、横を・・・、さっきまで俺を抱きしめていたように横を向こうとする。

崇。今呼んだのは、 ―― 俺か?
確認したい。だが、起こしてしまう。

迷って。
俺だと思おうと、決めた。

「ありがとう。俺もおまえが、好きだ」
体中に温かいものが溢れていく。おまえを好きになってよかった。


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『プリズム』

『プリズム』34*風が吹くー54


本当はもっと触っていたかったが、これ以上して目を覚ましたら襲われそうな気がする。
また機会がある、と切り替えて寝ることにした。

背中に感じるぬくもりに、心も体も安心する。俺だけのものだと。~~


ふっ、と目が開いた。
(・・ああ、ひろさんの部屋だ)
今何時だろうと時計を見ようとして、あれ? と思う。体の一部が動かなくて、・・重い?
(ベッドの上で寝てるんだよな? でも、重い物なんてあったっ・・)

ひろさん・・、俺の腕で腕枕なんかしてんの?! これじゃ、何もできないじゃないか!
どアップで顔見れるのも、全部俺に丸投げして寝てるのも嬉しいけどさ。

トイレ行きたくなってきた。
我慢しすぎると大変なことになるから、けど、ひろさん起こしたくないし。
「・・・ひろさん」
脅かさないように、そうっと呼ぶ。
起きてくれない。
「ひろさん」
呼んで、肩をゆする。 だめだ。 仕方ない。ゆっくりゆっくり、腕を抜き始めた。
「ぅん・・」
ドキッとして止まる。ムニムニと唇が動いて、ふわりと笑うひろさん。楽しい夢でも見てるんだろうか?

俺が一緒にいる夢だといいな。


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『プリズム』

『プリズム』34*風が吹くー55

「崇、あと一〇分」
「・・・っ、ふそ(嘘)」
支度の終わってるひろさんの声に、パンを飲み込みながら答える。 俺、あのあと二度寝しちゃったんだ。
慌ただしい朝になってしまい、マンション立ち退きの話は出来ず急ぎ足で出社。かろうじてできたのは、電車の中で、
「ひろさん、今月は色々無理そう? 」
「・・そうだな。多分、揉める」
「無理しないで。俺が手伝えることはいつでも言って」
「分かった。力仕事ができたら頼む」
これくらい。
目を覚ました時、そのまま起きてればよかった。

タイムカードを押しながら、
「これも少なくなったよなー」
とひとり言。今は紙媒体で勤務時間を記録する方が少ない。すごい所だと顔認証で会社に居るかいないかも判るらしい。

でも、顔面怪我したり、マスクや眼帯してたらどうなるんだろう?


「え・・? 打ち切り、ですか? 」
「しーっ。まだ本決まりじゃないんだけど、そうなりそうなの」
朝、タイムカード見ながら考えてたことが、現実になった。
いつも通りの外回りで来た元やさんの総務で、山中さんが仕事を終えた俺の腕を引っ張り、階段の陰で教えてくれたんだ。
「私たちも困ってるの。聞かされたの、昨日なのよ」
「昨日? 」
再び驚いた俺の背後から、
「そう。社長夫人が言い出して。ほんっと迷惑してる。新井さんもそう思うでしょ? 」
「わあっ」
ぽん、と肩を叩かれ、ビックリして振り返ると、岡田さんだった。


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雑談のビックリ箱

雑談のビックリ箱その231

毛の生えている動物たち、ほとんど全身です。
まつ毛くらいは判別できても、人間のように頭髪・髭・産毛・すね毛・・・みたいに分類? は難しい。
人間は多分、服を・・、体を覆うものを身に着けるようになって、ゆっくり体毛が減ってしまったのでしょうね。
なぜこんなことを思ったのかと言いますと。

衣替えです。

こちらでは8月の旧盆を過ぎたあたりから、一雨ごとに涼しくなって、 『長袖を出さないと』と思うようになってきた、ためです。
服、肌着から靴下まで、「もう駄目ね。処分しましょう」になるまでが長ーい。
まあ、身に着けて3日で穴を開けた、なんてこともありますが。
今でも親に言われるのが、
「あなたは綺麗な服ほど汚すのが特技で、まっ白なワンピースを着せてあげたら、外に出た途端に転んで駄目にしたのよ」
。。。
すみません、覚えてません。
でも、気に入った服が普段着より先に着られなくなるのは、事実です。   なんでだろ...( = =) トオイメ目

服を着るようになった人類は、流行を作り、それに振り回されるようにもなりました。
働くために、お洒落のために、身や財力を周囲に見せつけるために。
新しい服を着ると、気分も変わりますから。  (似合う似合わないは別にして)

今年も、「ごめんなさい。来年は着られないわ」 とお別れした服があります。 タンスの中が少し減り、減った分だけ何か買いたくなる・・。

断捨離への道は遠いです。 広告やバーゲンの字は、見ないようにしてるのです、けど。


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『耳から始まる恋愛』

『耳から始まる恋愛』誘いの手ー11

面接の話が一通り終わったら、
「お父さんには言わないの? 」
「バイトする、とは言うけど面接の話とか面倒。・・あ、面接のあと佐田さんに会ったんだ。えーと、娘さん、っていえばいいの? 」
「新村さんの先輩の? 」
「そう! このパン買ったパン屋で。すごい偶然だった」
「・・・そうだね」
「和叔父さん? 」
「何でもないよ。デザートは? 」
「欲しい! 」

和叔父さん、いつでも俺の居心地がいいようにしてくれる。あんまり甘えちゃいけない、とは思うけど、
「眠そうだね。面接で疲れたろう? 」
「・・うん・・」
「寝る前に歯を磨くんだよ? 」
「俺、そんな子供じゃ、ない」
「はいはい」
さあ、立って。と促され、寝ぼけまなこで立ち上がる。

あれ~、なんかフワフワしてる。

「智? 危な・・、っ! 」
ドサッと和叔父さんに体ごともたれかかる。
「んぁ、ごめ」
どアップの和叔父さん。
俺から見てもイケメン。彼女とか、作らないのかなー? どんな美人でもすぐ “いいよ“ って言いそうなのに。

「まだ作る気はないよ」
クスっと笑って、
「そんなこと言う口は、お仕置き」
「? 」
唇が、俺のそれを塞ぐ。
これ、って、キス?!


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『プリズム』

『プリズム』34*風が吹くー56

社長夫人の雅子さん、とあるパーティでよその社長夫人に
「ウチの会社、タイムカードのシステムを新しくしたんですの。お宅は、まだ紙を使ってやってらっしゃるの? まああ」
と言われて、ムカーッとしたらしい。後先考えず、
「ウチだってとっくに支度してますわ! 」
口走って、勢いで帰ってきてしまった様子。それから(夫の)社長を毎日口説いているんだとか。

「よく知ってますね」
感心して聞いたら、
「そりゃあ、総務ですもの」
山中さんちょっと得意げ。
「でも、来週からタイムカード要らない・・、なんてことにはならないですよね? 」
「だと思うわ」

社長の伸雄さんとは会って話ができるけど、俺の方から話をしに行くのは違うだろうし。

「ともかく、まだ決定してないなら、もう一度タイムカードだけでも見てきます」
「はい、どうぞ」

元やさんを出て、休憩。
確かに、紙って木が原料だから、紙を使わないのは地球のためにも良いことなんだ。でも、証拠として残すならメモリより確実、って言うか信用されるんじゃないか、って気がするんだけど。
「名賀都商事もそのうちタイムカードがなくなるのかなぁ」
例えば顔認証になって今はやらなくなったけど、喧嘩したりとか、整形手術とかで顔が変形したら、会社に入れなくなるのか?
それ、駅の改札でバーが出て通れなくなるのと同じくらい恥ずかしいかも。


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『プリズム』

『プリズム』34*風が吹くー57

何となくモヤモヤした気分で、降り出した雨の中外回りを済ませデスクワーク。

雅子さんの、流行に乗り遅れたくない! 的な考え方、解らないではないけど。
(名刺、あんなに喜んでたのに)
と思い出す。
(そう言えば、丸山くんたちどうしてるかなあ)
(苑田さん、降られてないかな)

雨で妙な方に連想してしまい、頭を指で叩く。
休憩して気分を変えよう。

自販機が何となく涼しく見えてよく見ると、 “温かい” が無くなってるのが三台。
残り二台もいくつか売り切れのランプがついてる。
「・・・あれ? 無くなってる」
「高塚? 」
俺の背後から顔を見せたあと、がっかりして肩を落とす。
「俺の好きなお汁粉缶・ホットが撤去されてる~。 新井、かわいそうな俺に何か奢れ」
「やだね」
「あっそ。情報、要らないんだな」
「情報? 」
ふふんと鼻を鳴らし、
「要らないんだ。そーかそーか」
「おい、教えろ」
「ホットは? 」
「・・・ちくしょう」
硬貨を入れ、好きなの選べ、としてから、
「教えろよ、情報」
「っん、ひょっと(ちょっと)待て」
ごくごく半分まで飲んでから、
「一課の洲崎さん、苑田さんとお茶してた」

え―――っ・・!!
俺がいるのに?!


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『プリズム』

『プリズム』34*風が吹くー58

「そ、れがなんで、 ‘情報’ なんだよ」
動揺を隠しつつ聞けば、
「だってさー、特ダネじゃん? 今まで女ッ気ゼロの苑田さんとお茶してるんだぜ? 二人してニコニコしながら」
「・・同じ課なんだから、お茶くらいするだろ? 」
「いやー、ちらっと見たけど、仲良さそうだったぜ」
「どこで? 」
「ここ(会社の人間たち)の行きつけの店」
「石元? 」
「違―う。ブランシュ」
コーヒーとスイーツがうまい店だ。軽食も出てちょっとしたレストランみたい。あ、でもそれなら、
「見たの、おまえだけじゃないだろ? 」
「まぁな。洲崎さん狙いのやつらも一緒だった」
悔しそうだったぞ、となぜか楽しそうに言う高塚。

いろんな人に見られる場所で、苑田さんが女性と二人きりで話しする?
それ、逆に見られても構わないからじゃないのか・・?

「その話、もう社内のみんな知ってる話? 」
「ん~、俺はお前にしか話してない」
ほかの連中は喋ってるな、多分。


予想通り、洲崎さんと苑田さんがブランシュに居たことはあっという間に広まった。けど、誰も本人たちには『どうしてブランシュに二人で居たんですか? 』と聞いてない。
その分憶測が尾ひれを付けて、高塚に聞いた三日後には、
“苑田さんが洲崎さんをGETした”
“洲崎さん、苑田さんを落とした”
になってて、俺は内心苛々。

苑田さん今大変なのに、余計な騒ぎ(?)に巻き込むな! 

と言いたくても言えない。
ストレス溜まる!
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雑談のビックリ箱

雑談のビックリ箱その232

秋分の日、あちこちでお祭りがありました。
お神輿・獅子舞などが毎日のように新聞に載ります。 で、ふと目についたのが、紐です。

着物の帯締めとして知られている組み紐は何本もの糸を組み合わせて作られるもの。模様も色も形も千差万別。
外国でも、kumihimoとして知られてるそう。
元は仏具などの飾り紐。その丈夫さから刀を下げる下げ緒として使われ、茶道具の箱や道具をしまう袋などにも使われるようになり・・・、芸術性も求められるようになって専門職化。
私たちが見かける作業台なども作られるようになったとか。
自分で作ったことがあるのは、リリアンやマクラメ編み。あれだけでも大変な思いをしたのに、職人さんたちはもっと複雑な編み方をしている。
すごいなあ、と思います。

今では組み紐をきれいに結んで髪飾りにしたりネックレスなどのアクセサリーにもなってるのですって。
私も何かに使えないか、試してみようかな。



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『耳から始まる恋愛』

『耳から始まる恋愛』誘いの手ー12


驚いて目が開きっぱなしの俺に、顔を離した和叔父さんが苦笑する。
「智、口付けされたら『嫌だ』って逃げるか、目を閉じるかどちらかにしなさい」
「・・急に来られたら、どうしていいか分かんないよ」
俺の答えにため息ついて、
「デザートのサバラン、アルコールはそんなに強くなかったけど」
「うん、美味しかった」
和叔父さんの食べてたのも美味しそうだった、と続けると、
「まだ残ってるよ。食べたら酔ってしまうかもね」
和叔父さん、誘惑するみたいに言う。その声までお酒の匂いがする。
「そんな目をして。欲しい? 」
コクンと頷けば、じゃあ座って、と今度はソファに座らされる。
「ここなら椅子と違って転げ落ちる心配がない」

「さとる」
呼ばれて見上げると、和叔父さんの背後に明かりがあって、顔がよく見えない。
「冷蔵庫に入れていたから冷たいよ? 」
口を開けて。の促しに素直に開け、待ってると、舌にピリッとしたお酒が塊になって乗
せられた!

和叔父さんっ、これ、お酒・・、と言おうとしたらぐい、と口の中に押し込まれまた唇が重ねられる。
今度は舌が入ってきて、口の中をかき回す。

「ん・・、んっ。っふ、ぅ、ん」
ぎゅっと目を閉じ、顔を横に振ろうとしたけど、顔を押さえられて身動きできない。
ってか、お酒の匂いが鼻から抜け頭がクラクラしてる。

和叔父さん・・。俺、酔っぱらってる。
でも、気持ちイイ。 ・・・もっと、して




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