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『耳から始まる恋愛』

『耳から始まる恋愛』*誘いの手ー43

び、ビックリした!
和叔父さんが、起き抜けにキスしてくるなんて。
「・・・でも、ふつーだったよ? って事は、誰かにそんなことしてた訳で」
前に、彼女と一緒に居た翌朝、いつもしてたんだろうか? モーニングキッス。。
なんだろう、モヤモヤする。
和叔父さん、笑ってたような気がする。幸せそうな顔で、俺に。
それとも誰かと間違えて?

「・・それよりトイレ! 」
頭を振ってモヤモヤを追い出す。
「何? トイレがわからないの? 」
ひょいと顔を出したのは、拓也さん。
「ああ、あのっ、おはよーございますっ? 」
いきなり出てこられて、びっくりして声が裏返った。だって拓也さん、上半身裸で短パン履いた格好、タオルで頭わしわししてたんだ。
「どうした? ああ、朝シャンしてたんだ。トイレはこっち」
背中を向けて歩き出す。

きれいな背中。でも、

「気になる? 」
「・・ッ、ご、ごめんなさいっ! 」
「いいよ、目立つもんね」
こっちを見ないで話す拓也さんにホッとしながら謝る。どんな顔をすればいいのか判らなかったし。つい目がいってしまったのは切り傷の痕。
俺みたいに日焼けで赤くなるんじゃなくて、きれいに焼けた肌でそこだけ白っぽいから余計に。

背中なんだから、間違えて指切った・・、じゃないだろうけど、聞けないよ。

「はい、ここ」
「すいません、お借りします」
教えてくれたのはこの家に似合いそうな引き戸。こりゃー和式だ、と思ってたら。
開けた中は最新式!

ほんっと驚いた。 ‘おとひめ’ まで付いてたんだもん。 出す音、気にする人がこの家にいるのか??


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『プリズム』

『プリズム』36*肩を並べてー15

濡れた靴で部屋から出ると警察か消防か人がいて、
「アナタね、勝手に入ってもらっちゃ困るんだけど! 」
上から目線で偉そうに言われる。
「俺の部屋です」
あ・・、と言う顔になって、それでも、
「現場検証とかあるんだからひとこと言って」
フン、と鼻息荒く言ってきたので
「俺の部屋をながめてました。何も触っていません。濡れてて触れませんから。疑うなら身体検査しますか」
と棒読みで返す。
なんだとっ、とケンカ腰で言う人の後ろで
「止めろ、堀内。
済みません、この部屋の方ですね? 少しの間部屋を見せてもらっていいでしょうか? 」
ベテランさんぽい人が言ってくれた。
「主任」
俺の前に居た人が怒られてシュンとする。
「・・はい。俺は実家に帰ります。連絡なら大家の徳島さんが知ってるのでそちらにお願いします」
「ありがとうございます」

マンションの外に出てみると徳島さんはまだ人の輪の中にいる。
俺は全部諦めがついたので ――ノートPCは持ち出したいけど―― 、家に電話を入れる。
「もしもし」
出たのは母さん。
― どうだった? 」
「うん、水で全滅っぽい。ウチに帰ろうかと思うけど」
― 明日仕事じゃなかった? 」
「明後日。だからいったん帰りたい」
― わかったわ」

で、来る時乗ってきたタクシーに乗って、帰った。
「ありがとうございます。でもなんで待っててくれたんですか? 」
「あはは、そりゃあ代金もらってなかったからねえ」
陽気に笑い飛ばす運転手さん。

ごめんなさいっ!



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『プリズム』

『プリズム』36*肩を並べてー16

「・・・ただいま」
「お帰り。ひとまずシャワー浴びてらっしゃい」
「うん」

タクシーの中で、「やっぱり家に帰る」と連絡を入れ、「範裕さんに、メールでもいいから連絡しなさい」と言われ、ライン。

::ひろさん、部屋、水浸しで全滅。まだ立ち入り禁止で一回家に帰って寝る
すぐに着信音がして
― 俺の部屋にある服だけでも下西さんに送ってもらおう」
「・・あの人、(前の)ひろさんの部屋に入れるの? 」
― 少しでも使える服があるはずだ」
それはそうだけど。
黙り込んだ俺の耳に、ふう、とため息。
― 嫌なら俺が取りに行く」
「それは駄目っ。
・・分かった。洗濯すれば良いんだから妥協する」
クスクス笑う。
― 了解」
崇、仮にも俺たちの恩人なんだからそう邪険にするな」
「はーい」

風呂から出て、なんか焦げ臭い臭いがした。クンクンしてみると、俺の服から。
と言う事は・・、
「これも駄目かー・・」
着て行った服も靴も、処分するしかない。玄関でがっくりしてると、
「崇? バスタオル一枚でなに丸まってるの? 風邪ひかないうちに着替えなさい」
背後から母さんの呆れた声がした。

ボーナス、飛んでくな。



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『プリズム』

『プリズム』36*肩を並べてー17

火事の話が続いています。 前にもお知らせしましたが、所どころ辻褄の合わない部分もあるかと思います。その時は笑ってスルーしていただけるとありがたいです


翌日は親子で大移動。
徳島さんに連絡入れて(電話は返事もらえないかも、と思ってメールにした)、頭から足までの買い出し。
母さんの思い切りの良さに驚き、父さんの拘りに驚き、洋服を試着するって体力使うんだ、とくたびれた。

「それで、住む所はどうするの? 」
テイクアウトのお寿司を三人で摘まみながらの会話に
「ひとまずウイークリー。落ち着いてから賃貸探すかなー、って」
「家から通えば、って言いたいけど遠いしねえ」
「うん。それで一人暮らししたんだ」
「・・織部さんの所は、どうなんだ? 」

父さんの言葉に、食べ物が喉に詰まる。

「げ・・ほっ、ごっほごほ・・っ」
「ちょっと、大丈夫? 」
さらに咳き込んで胸をドンドン叩き、母さんが出してくれた水を飲む。
「・・・っ、はー・・っ、落ち着いた。父さん、いきなり何言い出すんだよ」
「いや、だから」
「いくら焼け出されたからって、それは無いだろ? 」
「だが、織部さん達は崇を気に入って・・」
「他人が急に家に住みだしたら、父さんだって嫌だろう? 」
それに、丸山くんと高輪くんがいるんだ。

ひょっとして、父さん、知らない?

「お父さん。今回は無理よ。泊りがけで遊びに行くんじゃないんだから。ね?」
「そう、だな・・」
「いっそのこと、範裕さんと住めば? 」
「母さん~! 」
「いいじゃない。ずっとじゃないし」
「それはちょっと」

もしひろさんがいい、っていっても、俺がヤバくなるんだよ。



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『プリズム』

『プリズム』36*肩を並べてー18

翌日、マンションの火事は新聞記事になっていた。出火原因が驚くものだったからだ。
「屋内の花火?! 」
よく読めば、ケーキについてる花火が引火して~~と書いてある。
「ケーキに花火、って、お店とかパーティとかで見かける、アレ? 」
覗き込む母さんに、
「え・・っと、ケーキとかに使う花火じゃなくて、市販の花火使って、それが誕生日の飾りに燃え移って・・・・って」
「そんな馬鹿な事したのか? 」
父さんも呆れ顔だ。
「いい迷惑ね」
止める大人が居なかったのかしら。躾以前の問題じゃない? と母さんもバッサリ。
徳島さんも、原因聞いたら気絶したんじゃないだろうか。

会社に連絡入れたら、
「え!? 新井さんのマンションって、花火で火事になったあのマンションだったんですか? 」
「・・そうです」
「分かりました。手続き色々あるかと思いますが、頑張ってくださいね」
「ありがとう、ございます」
電話取ってくれたのが絹里さんじゃなくて良かった。
けど、すぐ噂になるんだろうな。


翌日出社したら、
「新井、大変だったな」
「まだ封を切ってない服とかあるから、サイズ合ったら譲るぞ」
「一回ぐらいなら飯奢ってやるから言えよ」
等々声をかけられる。営業のフロアに入ると、
「新井、災難だったな」
中島部長が第一声。
「机の上にみんなからのカンパがあるからね」
とは小野山課長。
「あ、ありがとうございます! 」
「落ち着いたら、飲み会するぞ」
「北森。 サンキュ」

みんなの気持ちが嬉しくて泣きそうになった。



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雑談のビックリ箱

雑談のビックリ箱その265

最近、人間は欲を止めるブレーキを無くしつつあるのではないか・・、と思う事が増えました。
それが個人の中で収まる ――例えば、食べ過ぎて体重が2㎏増えちゃった!―― ならどうってことは無いのに。

我慢するのが苦手になったのでしょうか。
権利だけは声高に叫ぶのに義務はゴミ箱に放って知らん顔。 をする。
自分が世界の中心だから、みんなは言う事を聞いて当然。 とか。
まあ私も、歩行者の時・自転車の時・車を運転してる時、では見方も感覚も違うので人のことは言えませんけど。

外出するといろんな人に出会います。
気が付いてくれる人、見ない振りする人。注意がある範囲にしか向けられない人。
こちらが予測できる場合は回避できても、不意打ちもあったり。

心がささくれる時和むのは、笑う、笑えること。
家族や友人との明るい話題の会話や動植物との触れ合い。きれいな風景を見る。などなど・・・

思いやりやモラルは教わらないと育たないんだなー、と感じています。


ところで、最近のショックは自撮りした自分の顔、でした。
写真だと主観が入らない分現実を突きつけられちゃうんですね。 身分証用の顔よりスゴかったのが、ショックでした (T_T)
もっと顔を動かしていい笑顔ができるようにしよう!


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『耳から始まる恋愛』

『耳から始まる恋愛』*誘いの手ー44

「や、すっきりした? 和弘起こしてきてくれる? 」
「あ・・、はい」
拓也さんがフライパン持ったまま台所・・らしい場所から俺に声をかけてくる。今度は服着てるんだけどエプロンが、
「カッコいい」
「ははっ、サンキュ。朝食、もう出来るから(和弘)頼むね」
黒の、膝下まであるエプロンにウインクまでして、それが決まっててヤバい。
「りょーかいっ! 」

朝食は豪華だった。
「・・これって、牛タン? 」
「よく分かったね」
焼肉食べ放題、行ったことあるから。でも、こんなに美味しくなかったし、厚みも違う。
「拓也、智を食べ物で釣るんじゃない」
「そんなことしてないよ、ねぇ、智くん? 」
「あ、はい。美味しいです」
サラダもチーズとか入ってるし。
「拓也さんのお嫁さんになる人が羨ましいなあ」
つい言って、ハッとした。

拓也さん、好きなのは男の人だった・・・!

「うん、俺もそう思うよ。俺って結構尽くすタイプだから、お嫁に来てくれるなら甘やかしちゃう」
和弘でもいいよ。おまえツンデレだから。と続けられ、
「駄目ッ! 和叔父さんは絶対ダメだから! 」
ガタッと椅子を蹴って抗議してた。
「・・・冗談。じょうだんだから」
目を丸くして驚く拓也さん。
「ホント? 」
「うん、本当。
けど、どうして駄目なの? 」
真顔で聞かれ、
「・・。嫌だから。
か、和叔父さんが良い、なら・・・仕方ない、けど」

そうだ。和叔父さんは俺の叔父さんで、俺がどうこう言えるわけも無い、んだ。

「二人とも。僕の意見も聞かずに勝手に決めないでくれる? 」
妙に黙ってしまった俺たちの間に、声が流れた。


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『プリズム』

『プリズム』36*肩を並べてー19

社内では泣きそうになったけど、仕事は待ってくれない。
「気合入れて、行ってこい」
中島部長にハッパかけられて、そうだ、仕事先に俺の事情は関係ない。自分に言い聞かせ、まずはパソコンを立ち上げた。

仕事してる時は、忘れてるんだな。

いつも通り仕事が終わりマンションの最寄り駅で降り買い物をしてから、あ、と気が付く。
まだ終電には時間があるからと道を歩いて、・・現実を見た。
燃えた部屋は一〇階建てマンションの八階。今そこはブルーシートが張られ中は見えない。
その部屋を中心とした上下左右の部屋の灯りは無く、煤がしっかり上の階に残っていて火事があったことを証明している。
夜だからなお周囲の灯りが羨ましく見えた。

「ここまで来ちゃったんだし、徳島さんに挨拶してこれからのこと聞いてみよう」

「やあ・・。新井さん」
「大丈夫ですか? 徳島さん」
「はは・・、見ての通りさ」
管理人室の中はもう・・、ぐちゃぐちゃ。差し入れを渡すと嬉しそうに笑ってくれたけど、
「引っ越したい! って人が続出で、被害も大きいし、止めようと思ってるんだ」
「えーっ! 」
ここ、無くなるんですか?!
「そろそろ建て替え時期にもなってたんだよ。ま、早すぎたけどね」
「そう、ですか・・・」
「おいおい話し合いもしないといけないんで、その時は来てくれよ」
「はい。徳島さん、風邪ひかないでくださいね」
「ありがとう」

本気でひろさんのマンションに引っ越したくなった~~



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『プリズム』

『プリズム』36*肩を並べてー20

俺の方は俺の方で保険の手続きが始まる。
火元への損害賠償は、ほぼ出来ないらしい。しかも火災保険には入って無かった! んだそうだ。
保険は大家 ――オーナー―― 徳島さんの保険でまかなう、って。

「なんか、踏んだり蹴ったりだ。って思うんだ」
「だからと言って、おまえも被害を受けてるんだから貰えるものはちゃんともらえ」
「はーい」
しばらく昼は社食、な俺に付き合ってくれるひろ・・苑田さん。
俺自身の保険、は、親の保険が使えるらしい。生命保険だけじゃ駄目なんだな。今度の更新時期に考えよう。

会社の近くのウイークリーマンションを借り、一週間ほど経った日曜、元のマンションに戻る。
徳島さんから連絡が来たんだ。
「集まっていただき、ありがとうございます」
頭を下げた徳島さん。火事の前は陽気で明るい人だったのにやつれて、頭も白くなっていた。
「そしてこちら、保険の・・」
「初めまして。徳島さんのマンションの保険を担当しております、山形です。ご説明させていただきます」
徳島さんの横に立っていた女性が頭を下げた。

「・・・・という訳で、引っ越しする方は申し出てください」
説明の後二択が示される。
「あの、山形さん」
「はい、何でしょう石津さん」
「出火した806号室の矢内さんは? 」
「・・。引っ越されました」
「私たちに謝罪もせずにっ?! 」
ほかの人たちも口々に不満を言い立てる。

俺も呆れて、口を聞けなかった。矢内さんの子供に会ったことあるけど、ちゃんと挨拶してたのに・・・。


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『プリズム』

『プリズム』36*肩を並べてー21

しばらく怒号が飛び交っていたけど、火元の矢内さんは居ないし、徳島さん、山形さんに怒りをぶつけても仕方ない・・、といったん解散することに。
「あ、新井さんは残ってください」
山形さんに呼び止められ、立ち止まる。
「ちょっと。新井さんだけお金が出るとかじゃないでしょうね? 」
まだ目が吊り上がってる感じの北海(きたみ)さんが聞きとがめたのを、
「いいえ。新井さんの部屋の確認をするだけです」
さらっとかわす山形さん。その切り替えしにプロだなあ、と思う。

「じゃあ、お茶でも持ってくるよ」
徳島さんが部屋を出ていく。すると山形さんがすぐタブレットを取り出した。キーを叩いて俺に見せる。
<新井さん、誰が聞いているか判らないのでこの方法で進めます。
「実は、新井さんのお部屋は使えなくなってしまったのです」
<ここの地面は借地です。地主が火事のことを聞いてマンションの値上げ、もしくは全室ファミリータイプにする。と言い出しました。
<申し訳ないのですが、今回の被害を受けた方の中で、独身は新井さんお独りです。
返事を目で促され、
「はい。俺も部屋を見せてもらってそう思いました」
声を出す。
<こちらで可能な限りお手伝いさせていただきますが、引っ越ししていただきたいのです

少しは覚悟していたが、自主的ではなく強制になるとやっぱり腹が立つ。

「ですけどここは居心地よかったんで、また戻りたいんです」
「そうですね。急に引っ越すとなると費用も掛かりますし」
〈被災された物品と引っ越し費用もこちらで負担させていただきますが、無理でしょうか?
それを見てタブレットに手を伸ばすとすかさずこちらに差し出してくれた。
〈俺を追い出すことに徳島さんも納得したんですか? 



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『プリズム』

『プリズム』36*肩を並べてー22

山形さんの手が止まる。一度息を吸って、
<提案させていただいたのは、徳島さんと地主さんの話し合いに立ち会った弊社の者です

え?

<女性では難しいと思いましたが、男性ならば思い切りが早いのではないかと
キーを叩き終え、
「徳島さん、遅いですね。お部屋がごった返していたのでお盆とか探してるのかもしれません。ちょっと見てきます」
スッと出て行った。

もう一度タブレットを読み直す。上手く乗せられた気もするけど、それも良いかもしれないと思う。
(引っ越し先、ひろさんのマンションに出来たら最高なんだけど)
「連絡入れたら迷惑かな? 」
確か芙実子さん、紹介状が無いと ~~とか言ってた。

「新井さん」
「・・徳島さん」
「済まないなあ。こんなことになって」
山形さんとお茶を持って戻ってきた徳島さんは今もしょんぼりだ。
「徳島さんのせいじゃないですって。普通、部屋の中で花火するなんて思わないじゃないですか」
「まあなぁ」
「手続きも大変なんでしょう? 俺も今やってて大変で」
「はは・・。わしは山形さんに丸投げだよ」 
「そんなことはありません。徳島さんの協力が無かったらもっと時間がかかるんです」

ずいぶん話しやすそうだ。徳島さん、顔が明るい。その表情を見て、決心がついた。

「徳島さん」
「はい」
「俺、引っ越ししようと思います」
「・・良いのかい? 」
「はい。その分、色い・・たくさん手伝ってくださいね」
「・・うん、うん」
ホッとしたような寂しいような顔で、何度も頷いてくれた。


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雑談のビックリ箱

雑談のビックリ箱その266

油に味がある。 そう言われて胡麻油やオリーブオイルを思い出します。 独特の香りや味がありますよね。
でも、純粋な油脂は人間にとって無味無臭であり、舌に旨味を感じ無いのだそう。

油脂を美味しいと思うのは、食品に添加された時。途端に美味しくなるんですって。
霜降りの肉、脂の乗った旬の魚・・・など、確かに頷けます。
ネズミを使った試験では、油脂の味わいは従来の味の範疇に含まれない刺激であることがわかってきて。
それによると、

舌の先端で感じる味でなく、油脂の刺激は舌の奥にある神経が脳に伝えることによって起こっている(らしい)。
→脳は送られてきた油脂の信号と、油脂には高いエネルギーがあるとの情報をつき合わせて油脂を好ましく思うという報酬作用を発すると考えらる
→油脂に対する嗜好性は長期間の動物試験でも低下せず、むしろ嗜好性が強まっていく傾向が観察されている。

油脂のおいしさとは口の中だけでなく内臓・代謝系を総動員した総合的な判断でもあるようです。
いわゆる マヨラー が生まれる仕組みがここにありそうです。

そしてちょっと脇道。
調べていくうち、自分の好みのマヨネーズをキープ出来るレストランがあることを知りました(都内・立/川/市)。メニューはほぼマヨネーズ入り。さらに、自分好みのマヨネーズをキープする事も出来るっッ!! 
行ってみたい。でも、一人で食べきれる自信が~~
あらためて人間の油脂に対する好みの強さを知らされた感じですた。


油かぁ。
適量なら、食べ物でも体に蓄えてもいいんだけどなー。
『これ以上は 駄目』 って警報が鳴るようなサービスとか、ないかしら・・・・?


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『耳から始まる恋愛』

『耳から始まる恋愛』*誘いの手ー44

「拓也。僕には好きな人がいるの、知ってるよね?だから君とパートナーにはなれない。
智。いつか紹介するから、その時は『いいよ』と言ってほしい」
順番に俺たちの目を見てにっこり笑う。
「分かった。もう言わない」
即答した拓也さん。俺は、
「・・・和叔父さん、好きな人、いるの・・? 」

ショックだった。
なんでショックなのか判らないけど、心臓がズキズキする。

「智? 」
「ど・して? 俺が。『いいよ』、って、言わなきゃ・・いけないの? 」
「さとる」
和叔父さんの眉が下がって席を立ち、俯いた俺を抱きしめる。
「泣かないで」

泣いてなんか

指で頬を撫でられ初めて泣いてるのを自覚する。でも・・なんで?
和叔父さんの体温が俺を包んで気持ちが落ち着いたのに、
「智、大丈夫。絶対に賛成してくれるから」
なんて酷いこと言うんだ。
「なんでだよっ。俺、見たことも無いのにっっ」
抱きこまれた腕から逃げようとしたら、
「智も知ってる人だから。まだ告白はしてないけど、きっとYESと言ってくれる」
すごく優しい声で俺の耳に囁く。
その言葉でまたショック。腕から力が抜けた。

「・・・俺も、知ってる・・人? 」
「そうだよ」

まさか・・・

「佐田さん・・? 」
あの人は嫌だ。けど、それ以外思いつかなかったんだ。
「・・っ! 痛いっ! 」
俺が口にした途端、和叔父さんの顎が俺の肩を直撃。とってもとっても、痛かった。



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『プリズム』

『プリズム』36*肩を並べてー23

「それでは、私の方でも新井さんの手伝いをさせていただきます」
「はい。よろしくお願いします、山形さん」
お茶を飲んでひと息入れたら、なんだかぼーっとしてしまった。
「新井さん? 」
「あんまり色々、あり過ぎたんで。 ちょっと、魂が口から出そうになってます」
山形さんに返事したのへ、あははっ! と大きな声で笑ったのは、徳島さん。
「新井さん、そんなマンガみたいなこと、言わないでくれ・・・っ」
本当におかしそうに笑う徳島さん。
(久しぶりの、前の? 元の? 徳島さんだー)

火事になる前はダジャレも言うし、世話好きな明るい人だったもんな。

ひとしきり笑ったあと、うーーん、と伸びをして、
「あー、元気になった。
終わったことはしょうがない。やる事やって、再出発しよう! 
新井さん、これで終わりじゃないんだから、落ち着いたらまた遊びに来てくれよ」
「はい、もちろんです」

俺も元気出てきた。


翌日から、本格的に部屋探しを始めた。けど、
「やっぱ、難しいよ」
ラグに座り、ソファを背もたれにしながらひろさんの部屋でぼやく。
「譲れない条件の見直しはしたのか? 」
缶ビールを手に、横に座るひろさん。受け取ろうと手を伸ばし、
「してはみたんだけど・・・」
「『ど』? 」
「5ミリくらいしか削れなかった」

「うっわ・・っ! 」
缶ビールが宙を舞い、受け取り損ねてこぼれる。
「ひろさん?! 」
「悪い。拭くもの持ってくる」

・・ひろさん、もしかして、笑ってる??



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『プリズム』

『プリズム』36*肩を並べてー24

部屋探しは難航していた。
あの後ひろさんと話し合いさらに条件を絞り込んだけど、その分、これ以上は譲れない。になっちゃって。

山形さん、探してくれたんだけど時期が時期だけに条件に満たない物件ばかり。少し焦りだした時、
「新井さんっ、今度こそ当たりですっ! 」
「や・・、山形さんっ?! 」
外回りに出たところを腕をガシッと捕まえられた。
「今お時間ありますか? 時間が問題なので直行していただきたいんですけどっ」

・・テンション、高すぎないか? 山形さん。

「新井くん? お客さまなら玄関先ではなく・・・」
「いえっ、違います! 個人的な用件なので、、失礼します。山形さん、あちらで」
「あっ、はい。申し訳ありません」
偶然俺と一緒に外に出た小野山課長が不思議そうに見るのを、慌てて山形さんを引っ張って離れる。

「・・・すみませんでした」
「いいですよ。熱心に探してくれてたの、知ってますから」
シュンとしてしまった山形さん。けど、
「時間、って言ってましたよね? 俺、これから外回りなんですが、少しなら時間取れます」
で一気に回復。
「はいっ」

会社から1時間ほどの距離にあるマンションについたのはさらに後の時間。仕事中だからこれはしょうがない。
まずはマンションの管理人室。
「こんにちは。岡山さん。・・・こんにちはー」
「居ないんですか? 」
「変ですね。さっき連絡した時はちゃんと」
もう一度チャイムを鳴らす山形さん。


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『プリズム』

『プリズム』36*肩を並べてー25

「トイレとか」
たまに、踏ん張ってる時に宅配が来たりするから。
と、
「いやあ、間に合って良かったです」
「こちらこそ、即決していただいて・・・、あ」
背後から何人かが会話しながら歩いてくる声。山形さん、ものすごい顔で振り返る。
「こんにちは、岡山さん。
そちらが、私たちを出し抜いて契約された方ですね。
私の依頼主は無理を承知して急いで来てくださったのですが、その努力も、私の信頼も粉々に砕いてくださった」
氷点下の声で、淡々と言う山形さん。周囲の気温まで下がった気がする。
「わ・・私は、早い者勝ちでと、ちゃんと言った・・・ッ」
言い返す岡山さんの声が裏返る。
「そうですね。ですが私もちゃんと、『今から向かいます』と連絡を入れましたが? 」
ずいっと一歩踏み出すのに合わせて、岡山さんがビクッとして後ずさり、後ろの人とぶつかった。
「岡山さん?
ひょっとして、さっきの電話は、この方からだったんですか? 」
会話を聞いていた、岡山さんがぶつかった人が聞く。
「ちち、違いますよ福留さん。福留さんが決めた時は」
「発信履歴、お見せしましょうか? 」
慌てて両手を振る岡山さんへ、さらに詰め寄る山形さん。

「もう、いいです」
「新井さん? 」
「引き揚げましょう」
「・・・・はい」

声をかけて、山形さんを促す。
それと、
「お邪魔しました、岡山さん。福留さん。失礼します」
巻き添えくらって気の毒な福留さんに頭を下げて、背中を向けた。
「失礼いたしました、福留さん」
山形さんも福留さんにお辞儀をして俺の後に続く。

「悔しいぃっ! 女だと思って馬鹿にして! 」
ガツン、と音を立てて自販機のボタンを押す山形さん。
「まあ、タッチの差だったからね。でも、一生懸命探してくれてありがとう」
俺も選んで飲みながら宥める。
山形さん、意外に激しい。


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『プリズム』

『プリズム』36*肩を並べてー26

「新井さん、悔しくないんですか? 目の前で(部屋を)かっ攫われてっ」
火でも噴きそうな怒り方に、
「うん、悔しいけど・・。俺、ブーメランって言うか、ちゃんと返ってくるよ、って、信じてるから」
過去の経験を思い出しながら返すと、
「・・・。
新井さん、苦労してるんですね」
しみじみ言ってゆっくり首を横に振る。そして、
「分かりました。私も切り替えます。でも、一回だけ」
周囲を見回し、人がいないのを確かめて、
「天罰下れーーっ! 」
叫んで、
「新井さん逃げましょう! 」
ダッシュ。叫んだの俺だと思われたら大変だ、と俺もダッシュ。

息切れしながら駅まで着いて大笑い。
「もう一度探し直しします。今日は申し訳ありませんでした」
「いいえ。山形さんの足の速いのが見られて良かったです」
では、と別れた。

この日は久しぶりに走って笑って、色々吹っ切れた。

「ひろさん、俺、ここに住んでみたいんだけど」
翌日、ひろさんの部屋に行って切り出す。
「ここ・・って」
「この部屋。って言いたいけど無理だから、このマンションに」
「・・焦らせるな」
「ごめん」



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雑談のビックリ箱

雑談のビックリ箱その267

梅雨時なのに、毎日しとしと降る雨が無いですね。 異常気象が普通になりつつある・・ようで。

洗濯ものを干すには嬉しいのですが。
その洗濯物。今は選ぶのに迷うほど洗剤の数があり、香水売り場のような香りもしています。

歴史を探すと、
紀元前3000年代のシュメール(現在のイラク)の記録粘土板に、すでに薬用としての石けんが登場してる!
羊を焼いて神に供える習慣のあったサポーの丘で、したたり落ちた羊の脂と灰が雨に流され、それが川に堆積した土の中に、自然に石けんらしきものができた・・のだそうですよ。
石けん=ソープ(Soap)の語源は、この“サポーの丘”に由来しているといわれてるんだそう。

石けん作りは、8世紀ごろには家内工業として定着し、石けん職人という職種もあったらしく、12世紀ころから、現在の石けんに近いものが、工業的に量産され始め、ヨーロッパ中に広がったのだそうです。


一方の日本。
洗濯に“むくろじ”の果皮や“さいかち”のさや、灰汁などが使われていました。
日本に初めて石けんが入ってきたのは、戦国時代末期。ポルトガル船によってです。
以来石けんは貴重品で、手にすることのできたのは将軍や大名などの限られた人たちだけでした。庶民は相変わらず、植物や灰汁を使って洗濯・・。


洗剤(合成洗剤)は、第一次世界大戦中、石けん製造の原料である油脂の不足を補う必要性からドイツで開発され、
第二次世界大戦後、アメリカを中心に研究が進み、本格的に家庭用の工業製品として普及しはじめました。

日本では、1937年(昭和12年)、石けんでの洗濯が難しいウール製品用に中性洗剤が発売。
高度成長期に入った1950年代以降、日本でも洗剤が本格普及。電気洗濯機の普及とともに、固形石けんから、粉石けん、そして弱アルカリ性の洗剤へと、より便利に、さらに性能アップした製品が登場し、洗濯にかかる労力を激減する助けとなりました。

今はとてもコンパクトな洗濯洗剤。 片手で持てる大きさ、重さ。
昔はお米10㎏くらいの大きさだったんですけどねー。持って帰るのも一苦労だった ...( = =) トオイメ目

さて、乾燥機能も付いた洗濯機に 「頑張ってね(ナデナデ)」 をして明日のお天気を見てこよう。


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『耳から始まる恋愛』

『耳から始まる恋愛』*誘いの手ー45

佐田さんと和叔父さんのバイト代、貯金で何とかなり、教習所に通いだす。
カフェもあり、ネット使い放題。
「俺たちの頃と全然違うなー」
最初の日だけついてきた――乗せてきてもらったんだけど――父さんが見回して言う。
「そうなの? 」
「ああ。父さんの時は必須アイテムだったからな。免許無いと女の子デートにも誘えないし、
まあ・・、一種のステータスだったんだ」
「ふーん」
「教官も怖くて、『はい、やり直し』なんてしょっちゅうだった」
「へー」

父さんの話にちょっとビビったけど、教官は優しい人だった。・・厳しかったけど。
「能美くん、初めて? 」
「はい」
「どうしてMT(マニュアル)車選んだの? 時間もかかるのに」
はい、エンジンかけて。と指示の合間に尋ねてきた。
「え・・っと、俺の親とか、叔父さんが・・・、運転してるの、カッコイイな、と」
「動かせたね。じゃあ発進」
「はい」

横に乗ってるのと自分で動かすの、こんなに違うのか

「能美くん、ゲームとかでも運転したこと無い? 」
「は、はい」
う・ん転中、話しかけないでほしいっ。
「その割には上手だね。あ、そこのS字コース入って」

いきなり・・??
周回コース一周しただけでも心臓バクバクなのに?

「返事は? 」
「は・いっ」
恐々コースに入って必死にハンドルを回して、

がっこん
「うわ」
ガコン
「わわわっ」

「はい、今回はそのまま進んでいいから。次は縁石に乗り上げたらバックしてね」

「・・・はい」
疲れた。
父さんたち、こんなことやってから免許貰ったのか~~。
大変だったろうな。



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『プリズム』

『プリズム』36*肩を並べてー27

「ここに入るには紹介状が要る」
ちょっと怒った顔のひろさんも好きだなぁ、と思いつつ、
「住人の推薦、的なの、だよね? だったらひろさん条件に合うし」
「俺は新入りもいいとこだ、それにどちらかと言うと潜り込んだようなもので」
「でも住んでるよ」
「だから」
「一緒に住みたいんだ」
俺の強気に、
「・・・分かった。聞くだけは聞いてみる」
期待するなよ。と続け、内線を取る。

「もしもし。あ、芙実子さん」

「はい、部屋の空きのことでお聞きしたいんですけど」

「そうです。まだ二つほど空いていると」

「ええ。え? いや、それは」
ドキドキしながら聞いてた。なんだろう? ひろさん、慌ててる。
「・・・はい、居ます。
はい、お待ちしてます」
受話器を置き、はーっ、とため息をつき、
「崇」
「は・はいっ」
「今から芙実子さんが来るから」
「はああっっ?! 」
「『三文判でも良いから用意しておいて』 だそうだ」

「こんばんは」
言葉の最後にハートマークが付いていそうなイントネーションで入ってきた芙実子さん。ウキウキしながら、
「嬉しいわ。
実を言うとね、新井さんもここに来てくれたら良いのに、って思ってたのよ」
はいお土産。とケーキの箱を差し出す。

ふ、芙実子さん。嬉しい気持ちはよーく伝わるから、お願い、その箱、揺らさないでっ。



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『プリズム』

『プリズム』36*肩を並べてー28

「・・・そういう訳だったのね。大変だったでしょう? 」
俺のマンション探しの話を聞いて、芙実子さん、同情してくれた。
「私にはいきなり全部無くしてしまう経験は無いけど、友達がそういうことに遭ってね。
過去のほとんど失ってしまったの。
立ち直るまで見守るしかなかったけど、辛かったわ」
紅茶のカップを両手で包むように持ち、少し遠い目で話してくれる。

そうか。俺だけじゃないんだ。いろんな人がいろんなものを抱えて生きてるのは。
当たり前だけど、改めて気付いた。

「あら、ごめんなさいね。思い出話しちゃって。
契約は勿論お受けするわ。書類はこれ。今空いてるのは三階と八階。えーと、苑田さんと同じ並びになるのは・・、八階ね」
ちょっと頬を赤くして謝る芙実子さん。
「いいえ。芙実子さんもお辛かったでしょう? お話していただいてありがとうございました」
「ありがとう ございました」
頭を下げてお礼を言うひろさんに俺もあわてて頭を下げる。
「新井、どっちにするんだ? 」
そんなの決まってる。
「八階でお願いします」

手続きを済ませ、鍵をもらう。
スペアは三つ。ひろさんと家に置いてもらえばいいな。

「これでお終い。新井さん、いつ越してくるのかしら? 」
「あー、引っ越し物件頼んでる人がいるので、その人に断り入れてから、の方がいいかな? と思うんですけど」
そう。こんなに早く決まると思ってなかったから、山形さんに連絡さえ入れてない。
「こんな時間だけど、名刺貰ってるならメールくらいは入れておけ」
「はい」
「? 芙実子さん? 」
「・・本当にあなたたち、兄弟か夫婦みたいな会話するのね」
ふふっと笑う芙実子さんにフリーズ。
「褒められてるんだ、と思っておきます」
ひろさん、立ち直り早っ。 

そして俺は冷や汗ドバッ。修行・・・いや、経験不足だ。


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『プリズム』

『プリズム』36*肩を並べてー29

芙実子さんが帰った後、
「早まったかな」
食器を片付けながらひろさんが呟いたのが聞こえた。
「何が? 」
「気付かれるかもしれない、ってことだ」
俺たちの関係が。
「俺は、かまわないよ。ひろさんの方が大事」
背中から抱きつく。
「そうだな」
ひろさんの腰に回した手の上に、手が重ねられる。
「今はいろんな事がカミングアウトできるようになってきてるだろ? 」
「それでも、自分から波風立てる必要はない」
「聞かれるまでは言わない。ってことだよね」
そのまま頭を擦りつけた。
「擽ったいぞ」
「いいじゃん。誰も見てない」
ホッとして、別の欲が目を覚ます。
「・・っ、崇」
「片付け、明日にしよ? 」
手でまさぐりながら首筋を舐める。
「仕事」
「うん、見えるところにはしない」
それに、新しい部屋はまだ何もない。ここには揃ってる。
「防音しっかりしてるし、安心・・・、痛いっ」
手の甲を抓られた。
「台所で盛るなっ」
でも、耳が赤い。
「じゃあ、ベッド」
お祝いにひろさんとシたい。と耳たぶを甘噛みしてねだる。
「芙実子さん、に、変な」
「『夫婦みたい』 って言ってたね」
俺、固まっちゃった。と笑い、欲しいよ、と腰を押し当てた。



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『プリズム』

『プリズム』36*肩を並べてー30

「背中に、貼りついてた・・ら、動けな」
「一緒に歩こ。部屋の中だし」
一歩踏み出しひろさんの足を押す。膝裏を押されてカクンと体が落ちたけど支えてるから大丈夫。
そのまま、立ち止まろうと抵抗するひろさんを押し続け、よたよたとベッドまで。

「俺を押しつぶす気か? 」
「しない」
こっち向いて、と耳を舐め声を吹き込みながら促す。ゾクッと体を震わせるひろさんに、もうテンションはダダ上がり。
「ひろさん、前はひろさんの引っ越し祝い。今日は俺の引っ越し祝いだね」
「おまえは・・っ、いつも口をつけて喋る、んっ」
だって、ひろさんの肌、触ってるの気持ち良いんだ。今も、繋がってる時も。

こっちを向いたひろさんの目が少し怒ってる。
「俺の許可は取らないつもりか? 」
「いい、って言って? 」
「馬鹿」
笑って、キスをくれた。
「しょうがないから『良い』、って言ってやる」

やった!

「じゃあさ、俺、もっとイイって言ってもらえるように頑張る」
「調子に乗るな」
でもさ、ベッドサイドに目を向けると準備してある。それって、ひろさんも期待してるんだよね?
「電気消せ」
「はい」
サイドランプをつけ、灯りを小さくする。先にベッドに潜ったひろさんに
「脱がしていいんだ? 」
喜んでタオルケットを剥がそうとしたら、
「おまえも自分で脱げ」
拒否される。
「えー、脱がせるの、好きなんだけど」
「俺もおまえの脱がせるの、好きなんだけど? 」
一瞬見つめ合ったあと、お互い吹き出す。



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雑談のビックリ箱

雑談のビックリ箱その268

断面図。
いろんなものを縦や横に切って切り口を見せる。 外側からでは見えないものを見せる。 ための図。
線だけの図面とか絵とか写真とか。

サンドイッチやケーキ、果物なら毎日のように見てます。 美味しそう! と思いながら。
CTでは人体の不思議を。
機械の断面では、このスペースによくこんなに詰め込んだな! とビックリ。
川・雲・地面に植物の自然。

キレイだったり、目が回りそうだったりします。

・・・なんで見たいんでしょう
中身が想像できないから? 知りたいから? 役に立つ機会は少ないと思うのですが。
人間の欲、なのかなあ。
見たい知りたい、手に入れたい。自分のモノにしたいー!  ってことでしょうか。

木は切り方次第でいろんな表情を見せてくれる。横(水平)だと年輪。縦に切ると柾目や板目 
水晶は、もっと面白い断面を見せてくれます。時々見かける、おおきな塊の半分、その内側に紫水晶がびっしり’生えてる’感じ。

建物でも断面図は面白い。
シンメトリーになっているものが多いですね。

・・・お腹空いてきました。アイスバーの断面図を作りながら食べよう。
バニラアイスバーが良いかな? 板チョコ入りアイス最中が良いかしら・・・?



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『耳から始まる恋愛』

『耳から始まる恋愛』*誘いの手ー46

あれからは乗り上げも無く、無事路上に。そしたら周囲の車の怖さに気付く。
(うわっ! ウインカー無しで割り込んできた! )
(急にブレーキ踏むなよー! )
なんてちょこちょこあるし、運転に余裕ができてふとバックミラーやドアミラー見たら、後ろに五・六台つながってて焦ったりする。

「あー、能見くん。車にちゃんと‘仮免許練習中’って札が出てるから焦らなくていいよ。
後ろの連中だって昔はキミと同じことしてたんだから」
隣の教官、浅間さんが俺の肩や腿を軽く叩いてリラックスさせようとしてくれるんだけど、
気が散る~~。

「おかえり」
「和叔父さんっ」
初めての路上運転でクタクタになった俺が、どんよりしつつ教室を出ると和叔父さんが待っていた。
「どうしたの? 」
「仕事でこっちに来たついでに。どこまで進んだんだい? 」
「今日、初路上。疲れた」
「はは。でも、失敗はしなかったんだろう? 」
話ししてると疲れが飛んでく。やっぱ和叔父さんていいなぁ。
「僕は直帰でいいんだ。智は? なんなら送るよ」
「やった! 」
「能見くん、その人、能見くんの叔父さん? 」
「あ、佐藤さん。うん」
「いいなあ。私も乗ってみたい」
「え? 」
「駅まででいいんだけど。ダメかな? 」
「う~~ん~」
俺たちの話に割って入ってきた女の子にどう対応していいのか困ってたら、
「佐藤さん、ですか? 
智と仲良くしてもらってるんですね。ありがとう。
ですが今日は私の用事もあるのでまたの機会にしていただけませんか? 」
和叔父さん、慌てず騒がずにっこり笑って断る。

すごい。
俺には無理だ。


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