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『プリズム』

『プリズム』32*指輪ー36

邪魔になるから歩きましょう、と促され、歩きながら、
「今日は、誘ってくれてありがとう。有名な花火大会なんだね。びっくりした」
「俺は新井に誘われて来たんだけど、本当にたくさんの人が見に来てるんだね」
「はい。年々人が増えて規模も大きくなってます。
会場で見るのと俺の家、どっちにします? 」
「・・花火がよく見えるのは? 」
「会場ですね。人が多くて、燃えカスが降ってきたりしますけど」
「燃えカス? 」
「川の向こうで花火を打ち上げるんで、大きい花火だと燃え尽きないで落ちてくるのがあるんです。だから、知ってる人はいい服なんか着てこないです。下手すると服に焼けこげの穴が開くんで」
「そうなの?! 」
驚く俺の横でひろさんが、
「面白そうだな。経験してみたい」
楽しそうに言う。
「変わってますね。じゃあ、会場、行きましょうか」
うん、俺もそう思うよ、成木くん。でも、それがひろさんなんだ。

人の間を縫うようにして河川敷へ降りる階段を歩く。その間にも花火が上がり、歓声や拍手があがる。
「俺たちは地元なんで専用の場所があるから、そこへ行きます」
「いいの? 」
「俺の知り合いだって言えば大丈夫。寝転がって花火見られます」
こっちを見て、フッと笑う。ひろさんまで、
「ウキウキした顔してる」
と。 し、仕方ないだろ、やったこと無いんだから!

案内されたのは、ブルーシートが敷き詰められた一角。
「よう、俊ぼう。まーたお客さん連れてきたのか? 」
「そろそろ第二部になるぞ。ビールとか、ちゃんと貰っとけよ」
「はい、俺の知り合いです」
「すいません。ついでにタコヤキ、貰っていいですか? 」
暗がりで人の顔はよく見えないけど、成木くん、地元の人とは普通に話してる。
「こんばんは。お邪魔します」
「こんばんは。よろしくお願いします」
靴を脱いで空いてる場所に入れてもらって見回せば、座ってる人、寝てる人。
「寝転がって見ててください」
「じゃ、遠慮なく」

落ち着いたら放送がちゃんと聞こえる。
―『・・・上空の煙も切れてきたようです。それでは第二部の始まりです!まずは、スターマインの乱れ打ち。 どうぞ! 』

ドドドーー・・・ンンッ!!
威勢のいい音と主に、赤青緑の花火が一斉に上がった。





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