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『耳から始まる恋愛』

『耳から始まる恋愛』*転がって、目が変わるー 33

翌朝、ばかでっかい手提げを肩から担いだ俺は、顔を見られないようにフードを深くかぶって足早に自分の部屋へ向かっていた。
(和叔父さん・・。いくら何でもやり過ぎ! )
だって手提げはクリスマスカラーの三色で、まっ赤のリボンまで付いてるんだ。

「きゃっ」
「あ、ごめんなさい! 」
気を付けて動かないと、すぐ人にぶつかる。電車の中も、改札を抜ける時も注意して歩く。気分はお相撲さんだ。

「着いた・・・~~」
一人の部屋にたどり着きちょっと雑に手提げを置く。
「腹減ったな――。冷蔵庫、何かあったっけ? 」
常備してる冷凍ピラフを食べ、うっすら汗をかいてもいたのでシャワーを浴びた。
一休みして、例の羊毛シーツをベッドに広げ、ダイブ。
「・・・暖か~~いっ」
なんだろう、動物に埋もれてるような感覚。
「安心する・・・」
そのままとろとろ眠りそうになってしまって、慌てて体を起こした。

年末は実家に戻ることにしてるから二十九日は掃除。
「思ってた以上に埃が、溜まってる。でも、蜘蛛がいないだけマシかな~」
呟きながらモップみたいなので天井の隅を拭く。

「ただーいま」
「おかえりー」
家のドアを開けると、おせち料理の匂いがする。そして、
「荷物置いたら買い物行ってきて」
もいつものこと。

「彩香は多賀浦さんの所にご挨拶にいくけど、智はどうするの? 」
年末定番になってるカレーを食べながら、母さんが聞く。
「家にいる」
「優菜ちゃんは? 」
まだ知らない母さんの言葉が、ズキッと胸に刺さる。
「・・・ちょっとね」
「ふぅん、・・そう」
意味深な返事をされた。あとで絶対話させられるだろうけど、姉さんにはあんまり聞かせたくないな。



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