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『プリズム』26*G・Wの再会ー26

「如何ですか、周防さん。今回も盛況です」
「そうだな。特に問題も無いようだし概ね・・・」
スーツ姿の男性が二人、広い会場を特にあてもなく歩いている。
準一等地に高層ビルを持つオーナーの周防 克彦と、この大会を運営する委員長の黒岩だ。

どん、と誰かが周防の背中にぶつかる。
「あ、すいません! 」
慌てた声が掛けられるが、ぶつかった男はすぐ走っていってしまう。
「なんだあれは? 」
「ああ、誰か、軽い火傷でもしたんでしょう。よくあることです」

「苑田くん、大丈夫か?! 」
まだ水が滴るタオルを持って駈け戻ってきた鳴和が、大きな声をあげる。
「ええ、そんなにひどく当たった訳ではないですから」
これ! と差し出されたタオルを、ありがとうございますと笑顔で受け取りそう答える。

「範裕さん貸して。もうちょっと絞った方がいいよ」
ひょい、と手を出し、新井がもう一度絞ってから苑田の腕に巻きつけた。
「ごめ・・なさ、い」
泣き声で謝るのは、大貴。


五人でワイワイと賑やかに、時おり、

「新井がお世話になっていたようですね」
「いやあ、よっく動いてくれたんですよ、こいつは。それに素直でからかいがいが」
「先輩ッ、そこ、炭が無くなりそうですっ」
「ダッチオーブン、置くわよー」
「ママ―、おしっこ~」
などと会話をしながら肉や野菜を焼き、十分に食べた後のデザートに、焼きリンゴと焼きバナナ。
待ちきれなくて手を出した大貴が焼き網に手をつきそうになり、苑田が咄嗟に庇って火傷したのだ。

「大貴くん。
お・・、ぼくはもう大丈夫。ほら、大貴くんのお父さんが持って来てくれたタオルで冷やしてるから、すぐに治るよ。泣かなくてもいい」
しゃがんで顔を覗き、まだ引くついて鳴いてる大貴の頭を撫でる。
「ほ・・っ、と? 」
「本当だよ。大貴くんは? どこも痛くない? 」
コクンと頷くのを待って涙を拭ってやり、
「じゃあ、食べようか。リンゴとバナナ、どっちが好きかな? 」
「・・どちも好・・き」
ひくっとしゃくりながら言う返事に、あはは、と大人たちが笑った。





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 再会、その2・・!?  キャー!

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