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『プリズム』

『プリズム』28*繋ぐ手。離す手-31


廣済堂へ行くと丸山君が、
「新井さん、ちょっと」
と俺を引っ張って階段の陰へ。
「高輪が、辞めるんです」
「え? あの何でも出来た彼が? 」
「ええ。で、誘われてんですよ、俺」
「誘われた? 」
「あいつ、自分で会社起こして・・」
「じゃ、社長!? 」
「しーーっ。大きい声出さないでください」
きょろきょろ周囲を見回す。
「あの、後で連絡入れて良いですか? 」
「うん。あ、じゃあ名刺、渡しておくね」
プライベート用のを出すと、
「わ、これ、カッコイイ。頼んだら俺にも作ってくれますか? 」
「構わないけど、名賀都(うち)で作ると枚数多いよ? 」
個人で作るならネットで探した方が、と言うと、
「新井さん、真面目だなあ。言わなきゃ、解んないですよ、俺」
「そんな騙すような事、しない。それに、友だちだろ? 一応」
聞いた丸山君、ギュッと目をつぶり、ゆっくり開けておれを見る。
「そんなこと、言ってもらえるなんて思いませんでした」

廣済堂からの帰り、丸山君の話を苑田さんにしようか、迷った。
あの時、ファミレスで四人で話していたことが高輪くんのターニングポイントになったんだとしたら。何となく責任みたいなのを感じたから。


「セレクトショップ? 」
「です。 俺も最初、やっていけるのかそれで? って思いましたもん」
待ちあわせたのはカジュアルフレンチの店。丸山君が見つけて、試しに入ったランチですっかり気に入って通ってる店らしい。
「お願いしたのは俺ですから」
「でも、給料同じくらいだろ? 」
で、割り勘と、飲み物だけ奢ってもらうことにした。

高輪くん、センスが良いから同僚や上司、時には女子からも頼まれて見立てることがよくあるんだそうだ。
「服のコーディネイトや組み合わせ、果てはプレゼントまでやってたら、そっちの方に目覚めちゃった、らしいです」
分かる気がする。






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 高輪くん、本気みたいだわ~~。 丸山君は?
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コメント

No title

目覚めちゃったとしても
それで起業するって、その行動力はスゴイ❗
まぁ、何でも上手くこなす高輪さんの事だから
エヴリシングオーケーなんでしょうが、
ハイそうですか❗行きます❗
って簡単には答えられないわよねぇ……。

でも転職したら「肩書き」は付くかも?専務とか?ww

誘われるってことは、丸山君も仕事は出来る人なのよね!
今の仕事もヤリガイ有るだろうけど
一から会社を大きくしていくのにも
魅力は有るかもしれませんねぇ…
さぁ❗どーするんでしょ?(* ̄∇ ̄*)
って、来週だぁ~~("⌒∇⌒")

Re: No title

うさメリさま。 ようこそ。


> 目覚めちゃったとしても
> それで起業するって、その行動力はスゴイ❗

「俺だって器用貧乏なだけじゃないですよ、うさメリさん。会社で色々聞かれて教えてるうちに、本気でやってみたい! って、初めて思ったんです」
そーかあ、やりたいことが見つかったんだ高輪くん。張り切ってることでしょう。


> 誘われるってことは、丸山君も仕事は出来る人なのよね!

ええ、出来るんです。
「丸山は、俺が出来ないことをきちんと出来るやつなんです」
「えっ? でもおまえの方がすぐ仕事覚えて・・・」
「覚えるのと出来るのは違うよ。俺、妬んだことあるんだぜ、おまえのこと」
「うっそ・・」
あれれ、自分のほっぺ、抓ってますよ丸山君(笑)。 答えは来週。じっくり考えてね~~。



ありがとうございました。

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